標高5000メートルの峠を越えていく、 遥かな辺境の地ラダックへの道
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    2015.09.30

    標高5000メートルの峠を越えていく、 遥かな辺境の地ラダックへの道

    ヒマラヤ
    インド北部、平均標高3500メートルに達する山岳地帯にあるチベット文化圏、ラダック地方。各地に点在する勇壮なゴンパ(僧院)を訪ねたり、雄大な自然の中を歩くトレッキングを楽しんだりすることを目的に、多くの旅行者がこの地を訪れます。

    ラダックまでの交通手段は、インドの首都デリーから毎日数便ある飛行機を利用するのが一般的です。その一方で、夏の間しか通れない標高4000~5000メートル級の峠をいくつも越える陸路を辿ってラダックを目指す人々もいます。あえてこのルートを選ぶからこそ味わえる旅の魅力を探るため、僕は車を1台チャーターして、陸路でラダックを目指すことにしました。

    旅のスタート地点は、マナリという街から。インドでも有名な避暑地として多くの旅行者でにぎわう、山あいの小さな街です。早朝にマナリを出発した車は、霧のたちこめる曲がりくねった道を走りながらぐんぐん高度を上げ、最初の峠、標高3978メートルのロータン・ラを目指します。峠の南側には、漂う雲の間に、深い緑の森と険しい山々が見えます。

    ヒマラヤ

     車を運転してくれるのは、マヌハールさん。マナリ出身のベテランドライバーで、カーステレオでマナリ出身の歌手の曲をうれしそうにかけてくれました。

     ヒマラヤ

    「次の給油所まで365キロ」。どの車もここで給油しておかなければ、途中でどうなるかわかりません。それにしても過酷な道程です。

     ヒマラヤ

    標高4845メートルの峠、バララチャ・ラに至る道は、雪混じりの冷たい雨に包まれていました。この険しい峠を越えた先に、今夜の宿泊地、セルチュがあります。

    ヒマラヤ

    夏の数カ月間、セルチュという場所に設置されている宿泊用テント群。旅行会社を通じてあらかじめ予約しておけば、こうしたテントに比較的ゆったりと泊まることができます。夕食と朝食も、大きな食堂テントで出してもらえます。ただし、このセルチュの標高は4000メートル以上。寝ている間に高山病にかかる人もいるので、あらかじめ高地順応の対策を練っておくことは必須です。

    ヒマラヤ

    西の山の端に、太陽が沈んでいきます。空もいつのまにか、次第に晴れてきました。

    ヒマラヤ

    夜10時頃、セルチュで撮った満天の星空。はるばる陸路を辿ってきたからこそ出会えた星空でした。

    ヒマラヤ

    翌朝、マヌハールさんの運転する車で再び出発。一路ラダックを目指します。途中の道端には、ところどころに、いろんな格言めいた言葉の標識があります。写真の「オール・イズ・ウェル」の標識は、実はこのルートならではの名言。これにピンとくる方は、きっとインド映画ファンですね(笑)。 

    ヒマラヤ

    標高5060メートルの峠、ラチュルン・ラの上で車を降りて一休みしていると、数人のマウンテンバイクに乗った人たちが、ゆっくりと峠を越えていきました。装備や食糧を機材車に預け、自身は身軽な状態で自転車に乗ってこのルートを走破するサイクリングツアーが、最近人気なのだそうです。

    ヒマラヤ

    最後の峠、標高5260メートルのタグラン・ラで、ピックアップトラックの荷台を即席売店にしていた二人組をパチリ。ここから北は、いよいよラダック。本当に大変なルートでしたが、何もかもが便利でスマートになっていく今の時代だからこそ、逆に旅しがいのある道程でした。

     

    ▼著者プロフィール
    山本高樹 Takaki Yamamoto
    著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。2016年春に著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々』の増補新装版を雷鳥社より刊行予定。
    http://ymtk.jp/ladakh/

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