煙突の煤払いをし、丸太を割って薪を積む。すきま風が入らないように家や工房の補修をして、鉢植えは霜のかからないひ
さしの下に。これが長野家恒例の冬。長野家がある場所は東京とはいえ、都心より5度C以上も冷え込む。日中でも火を焚いていないと、手がかじかむほど寒さが厳しい。
しかし、そんな立地だからこそ雪が降った日は、家族総出で基地作りが始まるのだ。
長野家のかまくらは、枝の支柱と雪を併用したオリジナル。「イヌイットのイグルーと、ネイティブアメリカンのティピーを合体したイメージ。支柱があると、雪が少なくてもかまくらを作ることができるんだよ」と長野さん。
普通は雪の山を作って中をくり抜くが、支柱を立てて、周りに雪を積み上げていく。
日が暮れると、ろうそくで灯り取り。しんとした冷たい空気のなかに、ホンワカ温かい父子の姿が浮かび上がる。
【スノードーム作り】
支柱になる枝を数本束ねて、上部をロープで縛る。それを雪の上に広げ、先端を地面にさし込んで固定する。
下側はトタンを貼って補強し、支柱の周りに雪を積む。そりのなかで固めてブロック状にすると作業が楽。
まず外側から雪を積んでいくが、崩れそうなら内側からも押さえ、上にいくにしたがって厚みを薄くする。
最後はちょっと水を入れてのりにした雪で、内と外から補強して完成。これが夕方だと凍って頑丈になる。
窓ガラス1
手洗い用に桶に溜めておいた水が凍っていたので、これを窓ガラスに使うこと、決定!
桶ごと水に浸けて周りを溶かし、凍った氷を取り出す。お湯だと全部溶けてしまうので、溶かすのは水で。