いいえ、紅茶をお忘れではないでしょうか。
本格的な紅茶を野外で楽しむ贅沢。紅茶党のために、ティータイムinキャンプを提案します。
キャンプで紅茶を楽しむという選択
ペットボトルの飲み物を数種類用意して「お好きなものをどうぞ」と配ると、高確率で先にとられていくのが紅茶。日本人は紅茶好きな人が多いのです。
キャンプでコーヒー豆をひいて、ゆったりとドリップする時間も捨てがたいのですが、今回はあえて紅茶を推したいと思います。
自然の中で美味しく感じられるのは、コーヒーも紅茶もおなじ。特に茶葉から本格的に煎れた紅茶は、ペットボトルのものや粉で売られているものとは、ひと味もふた味も違うものです。
いくら茶葉から煎れた紅茶がおいしいとはいえ、キャンプのときに割れやすいティーポットを持っていくのは、現実的ではありません。
ではティーポットがなければ、野外で茶葉の紅茶を楽しむことはできないのでしょうか?
いいえ、方法はちゃんとあります。キャンプらしく、美味しくかんたんに紅茶を煎れる方法が。
大自然の中で紅茶を味わうには
ボール茶こし
紅茶専門店ルピシアのボール茶こしは小さくて携帯性がよく、デザインも可愛らしいものです。
ダイソーのボール茶こしは取っ手部分がややかさばりますが、持ち手の部分を握るとワンタッチで開閉するのが便利です。一人分に丁度良い量で、茶葉の処理もかんたんです。
深型茶こし
茶こしの直径は、手持ちのマグカップにあう大きさを選びましょう。
緑茶に使う一般的な茶こしは、細かい茶葉を拾うことが出来ません。気になる方は、ごく細目のものか、ティーストレーナーと書いてあるものを選ぶと良いでしょう。
ティーバッグ
究極にラクな、ティーバッグという選択肢もあります。茶葉を選んで、使い捨てのお茶パックに入れてもいいですね。安価なものよりは、紅茶専門店にある商品のほうが、本格的な香りを楽しむことができます。
紅茶を煎れよう。持ち運びのポイント
ボール茶こしの使い方はいたってかんたん。ボールを開いて、中に茶葉を適量(上記写真程度)入れ、お湯を入れたマグカップに沈めるだけ。抽出時間は、各茶葉の表示にしたがってください。
深型茶こしの場合は、大型のマグカップにも対応出来ます。写真は600mlの保温用ステンレスマグです。マグいっぱいに抽出し、独り占めするもよし。シェアするもよし。
深型茶こしも、取っ手のついているものと、ついていないものがありますが、そこはお好みで。多少携帯性が落ちますが、取っ手があるほうが、茶こしをはずすときに火傷の心配がありません。
缶ごと持って行くのもいいのですが、飲む量が多くないのでしたら、小分けにするのがベター。荷物にならず、現地で飲みたいときにさっと飲めます。
私はいつも、写真のようにひとまとめにして持って行きます。小分けにする入れ物は、小さいフリーザーバッグや、マヨネーズカップなども使います。
紅茶の入手先
スーパーでも紅茶は購入できますが、自分にあった茶葉を選びたいなら、紅茶専門店がおすすめです。
あまりなじみがない、という方も多いかもしれませんが、入ってみればその種類の多さに驚かれることでしょう。近くにあれば、ぜひ立ち寄ってみてください。カフェインの少ないものがいい、こんな味がいいなど、好みを伝えると、詳しい店員さんが教えてくれます。きっと自分にあった茶葉が見つかりますよ。
輸入食品を扱っているお店でも、茶葉の紅茶は入手しやすいです。紅茶専門店が近くにない場合は、こちらもおすすめ。スーパーにはない銘柄が見つかるかもしれません。
紅茶のおすすめ3選
1.セイロン
セイロン紅茶の名で親しまれている、スリランカの紅茶。比較的安価なものが多く、世界三大紅茶のウバを代表として、ヌワラエリヤ、ディンブラ、キャンディなどがあります。
渋みが少なく、あっさりとくせのない味は、子どもからお年寄りまで親しみやすいものです。
「どの種類を選べばいいか分からない」という方は、ひとまずセイロン紅茶をチョイス。普段黄色いパッケージのティーバッグ紅茶を飲んでいる方に、こちらがおすすめです。
2.ダージリン
インドのダージリン紅茶は別名「紅茶のシャンパン」と呼ばれ、中国のキーマン、スリランカのウバと並ぶ世界三大紅茶のひとつです。
3~4月に収穫される、一番摘みのファーストフラッシュからはじまり、二番摘みのセカンドフラッシュには、マスカテルフレーバーと呼ばれる、爽やかな香りがあるのが特徴。
その風格と味わいは、安価な茶葉にはない魅力があります。その分、お値段もちょっとお高め。
3.アッサム
アッサムは他の茶葉にくらべると甘みが強く、コクがあります。芳醇な香りと濃い水色がミルクにも負けないので、ミルクティーやチャイによく合う紅茶です。
ストレートで飲みたいときは、CTC (Crush, Tear and Curl)と呼ばれる茶葉を丸めたタイプではなく、写真のような茶葉を選びましょう。
煮出して飲みたいときなどは、CTCがおすすめです。
ご紹介した一般的な種類のほか、最近では国産の紅茶も、職人がこだわりぬいた上質なものが産出されています。
興味のある方は色々調べてみると楽しいですよ。
本格的な茶葉を、野外で楽しむという贅沢。
次のキャンプには、ぜひ「紅茶党」に仲間入りしてみてください。