アウトドアでの燻製の成功は、いい道具と正しい知識にかかっています!燻製の種類や適した食材とともに、今、買うべきおすすめの燻製器をご紹介します。
まずは燻製の種類を知ろう
好みの食材を煙で燻して、独特の風味や保存性をもたせる燻製は、燻す際の温度や時間によって3つのタイプに分けられます。まずは、それぞれの特徴や適した食材の種類をまとめます。
熱燻
熱燻(ねつくん)とは、80度以上の温度で1時間程度、食材を燻す燻製方法です。保存性はほとんどありませんが、食材の水分が多く残っているためジューシーで、炙って焼いたような食感が楽しめます。短いものなら10分程度で完成するため、手軽に燻製風味を味わえるのも魅力。スモーク用のチップを固形燃料やカセットコンロなどの熱源を用いて発煙させて行います。ベーコンやソーセージ、ナッツ類、チキンや魚介類などの燻製におすすめです。
温燻
温燻(おんくん)とは、30~80度で1~6時間程度、食材を燻す燻製方法です。スモーク用のウッドに点火して出た煙を絡ませたり、チップを炭火で熱したり。アウトドアで焚き火をする傍ら、のんびり出来上がりを待つのも楽しいものです。
一般的に燻製というと、この温燻法を指すぐらいポピュラーな手法。そのままでも食べられる食材を燻すのに適しており、チーズやゆで卵、ちくわやポテトチップスなどのよくある食材が、風味豊かな極上の大人のおつまみに変わります。
冷燻
冷燻(れいくん)とは、30度以下の温度で長時間燻す燻製方法です。2~3週間やそれ以上の燻製期間が必要となり、食材の下処理や乾燥も手間がかかるため、上級者向けの燻製方法といえます。
温度管理が非常に大切な冷燻法は、日本では外気温が低くなる冬にのみ挑戦できる手法です。燻煙、風乾を繰り返すことで食材の水分は非常に少なくなり、保存性が高くなります。スモークサーモンや生ハム、ビーフジャーキーなど、味わい深い保存食が出来上がります。
いつ、どこで使う?燻製器のタイプ
サイズや形状が多岐にわたる燻製器(スモーカー)は、大きく分けると、キャンプやアウトドアに適した「箱型」と、アウトドアでも、自宅のキッチンでも使える「鍋型」とがあります。それぞれの特徴はこちら。
キャンプやアウトドアに適した箱型
箱形の燻製器は、高さが30〜40cm程度の縦長のものが中心で、キャンプやアウトドアでの使用に適しています。たくさんの食材を一度に燻製でき、大きくても折りたためるものならコンパクトに持ち運べます。高さがあるものなら、肉や魚をフックで吊らして燻製したり、棚網を2~3段設置して大量の食材を燻製にしたりと、柔軟な使い方が可能です。
自宅のキッチンでも使いやすい鍋型
鍋型の燻製器は、アウトドアシーンはもちろんのこと、自宅のキッチンでも使いやすい形状です。コンパクトなものが多く、温度上昇も早いため、短時間で簡単に燻製が作れます。カセットコンロと鍋型の燻製器をベランダや庭に持ち出せば、ちょっとしたアウトドア気分でいつでも燻製が楽しめますよ。鍋型の燻製器は蒸し器としても使えます。温野菜や肉まん作り、室内での焼き芋作りなど、汎用性の高さもポイントです。
燻製器を選ぶときのポイント
燻製器選びに迷ったら、まずは初心者向けのキットから始めてみるのも賢い方法です。燻製器本体に加えて、スモークチップから吊り下げフックまで必要なものが一通り揃うので、食材を用意するだけですぐに燻製が始められます。
そして、自分なりの燻製スタイルが見えてきたら、以下のポイントに絞って燻製器を選びましょう。
大きさ
大人数でのアウトドアで大量の食材を燻したいときや、スモークサーモンなど大きな食材に挑戦したいときには、大型の燻製器が不可欠です。温燻や冷燻をする場合は、小さいものだと煙がまわらないまま熱せられて食材が焼けてしまったり、適温が保ちづらかったりします。形は角型や丸型などさまざまですが、煙がしっかり循環するものを選びましょう。
一方、ソロキャンプや少人数でのアウトドアでは、小型の燻製器が便利です。卓上で、食べたい分だけ気軽に燻製にできて、ひと味違った食材の美味しさが味わえます。
深さ
スモークチップなどを密閉された箱の中で直火にあてずに加熱し、出てきた煙の匂いを食材に絡ませる燻製では、煙が食材にまんべんなく当たるようにする必要があります。そのためにも重要なのが、深さです。
燻製器は、大きいものだと高さが40cm以上になり、コンパクトなものだと10~20cm程度になります。燻製器の深さと食材の量のバランスを考え、煙がしっかりと循環し、熱源との適切な距離を保てるものを選びましょう。
素材
素材とその特性を理解しておくことも大切です。耐久性に優れ、手入れもしやすいステンレスは、アウトドア向きといえるでしょう。軽さや熱伝導の良さで選ぶならセラミック製、部屋で使う家庭用なら陶器や家電も選択肢に。木製のものなら自作する過程も楽しめますし、簡易的なダンボール製のものも販売されています。どんな場所で、どのような使い方をするのかをイメージして、それに合った素材を選びましょう。
網の枚数や吊り下げフックの有無
燻製にしたい食材の量や種類によって、燻製器に必要な構造が異なります。たくさんの食材を燻製にしたいなら、網の段数が多いものが便利。小型のものでも深さがあり、2段以上の網がついていれば一度にある程度の量が燻製できます。中型~大型のものなら、ベーコンや魚を吊り下げられるフックが付いている場合も。
掃除がしやすい形状であることや、チップを途中で補充できる小窓があるなどの仕組みも、使い勝手の良さにつながります。
温度調節機能
温度計付きのものや温度計を差し込む穴、温度を調節する空気孔付きの燻製器は、冷燻など本格的な燻製を楽しみたいときに重宝します。IH対応のものなら初心者でも火加減の調節がしやすい、家庭内でも使用しやすいというメリットがあります。
収納
収納時のサイズは、持ち運びやすさだけでなく、自宅での保管のしやすさにつながります。大きい燻製器でも折りたたみが可能なタイプであれば、収納時も移動時も省スペースで安心です。また、専用の収納バッグなどがついていると、気軽に持ち出せるので重宝します。
おすすめの燻製器
ソト / SOTO
スモークポットCoro
ST126
コロンとした見た目がかわいいコンパクトスモーカーです。ガスコンロ専用で、キッチンで手軽に燻製が楽しめます。
●サイズ:直径約23cm×高さ16.5cm ●重量:約1.56kg ●容量:約1200ml ●材質:[本体]=耐熱陶器、[フタ]=磁器、[網]=鉄(クロームメッキ) ●付属品:温度計、網×1枚、オリジナルレシピ集
ソト / SOTO
スモークポットDon
ST127
同社製品「Coro」の姉妹品。フタの形状が特徴で、フラットになっています。陶器製のスモーカーは食材にしっかりと熱を伝え、短時間で燻製が仕上がります。「Coro」と同じく3色のカラーバリエーションから選べます。
●サイズ:直径約23cm×高さ14.5cm ●重量:約1.58kg ●容量:約1200ml ●材質:[本体]=耐熱陶器、[フタ]=磁器、[網]=鉄(クロームメッキ) ●付属品:温度計、網×1枚、オリジナルレシピ集
ソト / SOTO
いぶし処お手軽香房
ST124
本体の正面がフルオープンになる箱形スモーカー。お手入れの際は本体がフラットになり内部の隅々まで洗え、衛生面でも安心です。
●サイズ:(使用時)幅22.2cm×奥行19.4cm×高さ41.5cm、(収納時)幅23cm×奥行4cm×高さ44cm ●重量:2kg ●材質:[フタ・チップ皿]=鉄(メッキ鋼板)、[網]=鉄(亜鉛メッキ)、[フック]=ステンレス、[つまみ]=天然木 ●付属品:網×2枚、チップ皿×1枚、フック×3個
ソト / SOTO
おかもち香房
ST123
使い勝手のよいおかもち型の本格派スモーカー。前面がフルに開くので食材の出し入れがしやすいです。熱燻でも温燻でも、使いたい食材に合わせて燻製方法が選べます。
●サイズ:幅27.5cm×奥行23cm×高さ52cm ●重量:約2.5kg ●材質:[本体]=アルミニウム、[持ち手]=木 ●付属品:温度計、網×3枚、チップ皿×1枚、油受け皿×1枚、フック×大・小各3個、吊り下げフック取り付けバー×3本、洗浄用ブラシ×1本
ソト / SOTO
スモークポットIHブラック
ST128
IH調理器、ガスコンロどちらでも使用可能なコンパクトスモーカーです。シンプルな見た目は、自宅キッチンのインテリアにも自然に馴染みます。欲しい分だけ気軽に燻製が作れます。
●サイズ:直径約23cm×高さ19cm ●重量:約1.4kg ●容量:約1500ml ●材質:[本体]=耐熱陶器、[フタ]=磁器、[網]=鉄(亜鉛メッキ) ●付属品:温度計、網×1枚、オリジナルレシピ集
コールマン / Coleman
コンパクトスモーカー
2000031269
初心者にも扱いやすい、熱燻専用のコンパクトスモーカーです。丈夫なステンレス製で内面はフラットなため、お手入れも簡単。見た目はコンパクトながらも、2段の網で一度にたくさん燻せます。
●サイズ:直径約23.5cm×高さ20.5cm ●重量:約0.835kg ●材質:ステンレス他 ●付属品:網×2枚、収納ケース
コールマン / Coleman
ステンレススモーカーⅡ
2000026791
丈夫なステンレス製の、本格派スモーカーです。温燻にも熱燻にも対応できます。上部に設置された空気孔と温度計とで、燻製器内の温度管理がしやすくなっています。
●サイズ:約25cm×26.5cm×高さ40cm ●重量:約2.1kg ●材質:ステンレス他 ●付属品:温度計、網×2枚、チップ皿×1枚、フック×4個
キャメロンズ / Camerons
ミニスモーカー
スライド式のフタがスタイリッシュな箱形スモーカー。ガス、IH、炭火など、あらゆる熱源で使用できます。熱燻に適しており、少量のチップで効率よく燻製が出来上がります。
●サイズ:(使用時)17.5cm×42.5cm×7cm、(収納時)17.5cm×30cm×7cm、 (網からフタまでの高さ)約4.5cm ●重量:1.265kg ●材質:ステンレス ●付属品:スモークチップ155ml×1個、トレイ×1枚、網×1枚、日本語説明書
キャメロンズ / Camerons
ストーブトップスモーカー
同社製品「ミニスモーカー」のおよそ倍の大きさがあるスモーカーです。熱源を選ばないため、アウトドアでも自宅でも燻製が楽しめます。大きさとスタイリッシュさを兼ね備えたアイテムです。
●サイズ:(使用時)28cm×59cm×8cm、(収納時)28cm×38cm×8cm、 (網からフタまでの高さ)約5.5cm ●重量:2.54kg ●材質:ステンレス ●付属品:スモークチップ155ml×2個、トレイ×1枚、網×1枚、日本語説明書
サーモス / THERMONS
保温燻製器イージースモーカー
ROP-002
魔法びんのパイオニアとして有名なサーモスが手がける保温燻製器。魔法びん構造の保温容器が熱せられた鍋の温度をキープし、じっくりと食材を燻します。
●サイズ:(セラミックス鍋最大内径)20cm、(本体)28.5cm×22.5cm×14cm、(専用バッグ)30cm×25.5cm×11cm、 (網直径)16.5cm ●重量:(専用バッグ含む)2.3kg ●容量:1300ml ●材質:(鍋)セラミックス、(保温容器)ステンレス鋼、(専用バッグ)ポリエステル、EVA ●付属品:スモークチップ×1袋、焼き石×1袋、網×1枚、専用バッグ
ユニフレーム / UNIFLAME
フォールディングスモーカー
FS-600
大きい魚を吊るして燻せる大型スモーカー。水滴対策のペーパーホルダー、フタの回転で開閉可能な温度計用孔など、考え抜かれた機能性が特徴です。あらゆる熱源に対応可能で、本格的な燻製が楽しめます。
●サイズ:(使用時)約26cm×25cm×60cm、 (スタンド使用時)約31cm×26cm×70cm、(収納時)25cm×60cm×8cm ●重量:約8.5kg ●材質:ステンレス鋼 ●付属品:チップ皿l×1枚、汁受皿×1枚、網×3枚、ロストル×1個、固定フレーム×1個、フック×大小各5個
ユニフレーム / UNIFLAME
インスタントスモーカー
NO,665930
少人数用の燻製作りに適したサイズのコンパクト簡易燻製器。組み立てやすくて収納時は小さくまとまり、ソロキャンプやバイクツーリングにも持っていきやすいアイテムです。
●サイズ:(使用時)約25cm×25cm×28cm、 (収納時)28cm×25cm×4.5cm ●重量:約1.7kg ●材質:ガルバリウム鋼板 ●付属品:チップ皿×1枚、網×3枚
ユニフレーム / UNIFLAME
インスタントスモーカーロング
NO,66578
同社製品「インスタントスモーカー」の高さが高くなったバージョンです。組み立てやすさはそのままに、棚網が一段分増えるので、より多くの食材が一度に燻せます。
●サイズ:(使用時)約25cm×25cm×40cm、 (収納時)40cm×25cm×5cm ●材質:ガルバリウム鋼板 ●付属品:チップ皿×1枚、網×4枚
ロゴス / LOGOS
LOGOSの森林 スモークタワー
円筒形で高さのあるスモーカー。熱燻にも温燻にも対応しています。棚置きも吊るしも同時にできるスペースがあり、幅広い食材を燻せます。本体は、サビに強く耐久性に優れたステンレス製。全てのパーツを外して洗えるので、衛生面でも安心です。
●サイズ:(使用時)約26cm×25cm×42cm、 (網直径)約23cm、(S字フック下の有効高)約20cm ●重量:約3.1kg ●材質:ステンレス、スチール ●付属品:網×3枚,S字フック×3個
スノーピーク / snow peak
コンパクトスモーカー
cs-092
使い勝手のよい長方形のコンパクトスモーカー。大きさはコンパクトでも網を2段にできるので、3?4人分のおつまみが同時に作れます。シンプルなつくりで手入れがしやすく、初心者にも挑戦しやすいスモーカーです。
●サイズ:31.5cm×22cm×16.5cm ●重量:1.5kg ●材質:[本体]=ステンレス0.5mm厚、[網、汁受け皿]=ステンレス、[ツマミ]=天然木 ●付属品:網×2枚、汁受け皿×1枚
スノーピーク / snow peak
スモークマイスター モクーモ
CS-095
2019年度グッドデザイン賞を受賞した、卓越したデザイン性をもつスモーカー。乾燥から燻製、再乾燥に至るまで、燻製の基本となるすべての工程を完結できる機能性も兼ね備えています。二重構造によって起きる煙突効果を利用し、効率的に煙をコントロールする構造です。
●サイズ:(本体)直径21.5cm×高さ46.5cm、(内筒)直径19cm×高さ41cm、(スタンドフレーム)直径22cm×高さ46.5cm、(網)直径16cm×高さ1cm、(汁受け皿)直径14.5cm×1.2cm、(収納時)直径22cm×高さ47cm ●重量:5kg ●材質:ステンレス、スチール、天然木 ●付属品:スタンドフレーム×1個、網×6枚、汁受け皿×1枚、収納ケース
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
ミニ燻製鍋
UG-1054
丸いフォルムがかわいらしい、コンパクトスモーカー。薄いアルミ素材で軽量なため、持ち運びが楽です。フタと本体との間に、スモークチップやウッドの燃焼に必要な酸素を取り込むための隙間がありますが、燻製に必要な煙は食材にしっかり当たる構造になっています。
●サイズ:26.5cm×20cm×16cm ●重量:0.48kg ●材質:[本体、フタ]=アルスター鋼板厚、[網]=鉄(クロムめっき)、[ツマミ]=天然木 ●付属品:網×1枚
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
ブランロングスモーカーセット(円筒型)
M6509
移動時はコンパクトに、使用時は縦長の尺を利用して燻製が出来るロングスモーカー。上部は温度上昇がゆるやかなので溶けやすいチーズなど、下部は高温なため肉や魚などと、高さに応じて食材を置き分けることで、多くの食材を適温で燻製にできます。
●サイズ:(使用時)外径25.5cm×43cm、 (収納時)外径25.5cm×27.5cm ●重量:約1.9kg ●材質:[本体(大)、本体(小)、フタ、底板、チップ容器]=鉄(錫めっき)、[網、フック]=鉄(クロムめっき)、[ハンドル]=天然木 ●付属品:網(大)x1枚、網(小)x1枚、フックx5個、チップ容器x1枚
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
燻製ビギナーセット
UG-1051
燻製に必要なものが一式揃っており、食材さえあればすぐに燻製が始められるスモーカーのセットです。シンプルな構造で扱いやすくコストパフォーマンスも良いため、燻製初心者が挑戦するのにちょうどいいアイテムです。
●サイズ:外径27cm×32cm ●重量:約1.2kg ●材質:[本体、フタ、底板、チップ容器]=鉄(亜鉛めっき)、[網、フック]=鉄(クロムめっき)、[ハンドル]=天然木 ●付属品:網x1枚、スモーキングブロック(サクラ)×2本、レシピ本×1冊、温度計×1個、軍手×1双、CRクイックチャッカー(ミニ)×1個
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
大型燻製鍋
M6548
シンプルな鍋型の大型スモーカー。たくさんの食材を一度に熱燻するのに適した形状です。余計な組み立ての必要はなく、初心者でも迷うことなく使えて、洗いやすく衛生的に保てます。
●サイズ:39cm×31cm×19.5cm ●重量:1.6kg ●材質:[本体、フタ]=鉄(錫めっき)、[網、ハンドル]=鉄(クロムめっき)、[ツマミ]=天然木 ●付属品:網×1枚
アペルカ / APELUCA
テーブルトップスモーカー
円錐型のフォルムが特徴的な、鍋型のスモーカー。食卓にそのまま並べられるコンパクトさとスタイリッシュさを兼ね備えたデザインです。上部のツマミを回すことで、フタに開いた穴がスライド開閉し、煙の量の調節や水蒸気逃しが簡単にできます。
●サイズ:23cm×18cm×22cm ●重量:0.83kg ●材質:[本体]=鋼板(シリコン樹脂塗装)、[フタ、網、チップ皿]=ステンレス鋼、[ツマミ]=ウォールナット ●付属品:網×1枚、 チップ皿×1枚、スモークチップ(サクラ)×1袋、スモークウッド(サクラ)×1本、レシピブック×1冊、 収納ケース
ソト/スモークポットCoroの詳細レビュー
キャンプでの燻製おつまみ作りなら、スモークポットがおすすめです!
キャンプで燻製! は、試したいアウトドア料理のひとつ。もくもくと煙をたててつくる燻製料理は、自宅だと煙も匂いも出るので家族や近隣から嫌がれてしまいます。カーテンに匂いが付くと、なかなか取れないですし…。それこそキャンプ場ならば、どんなにもくもくしても周りまで届かない。燻製大好きな人にとっては最高の環境です。
一見して難しそうにみえる燻製料理ですが、実はメスティンやコッヘル、ダッチオーブン、スキレットなどでもできるカンタン料理なんです。もちろん、やろうと思えば一般家庭で使うような鍋でもいけちゃう。必要なものはスモークチップだけ。なのですが、燻製にはスモーカーと呼ばれる専門の調理器具が販売されています。
スモーカーの特性を知りましょう
それではなぜ、鍋などでもできる燻製料理に専門の器具があるのか。それは「失敗しにくい」ことと、「扱いやすい」点にあります。
燻製は鍋底にスモークチップを敷き詰めて調理します。そのため、鍋底に食材を置くと、スモークチップが表面に付いてしまうばかりか、均一に燻すことができません。
スモーカー以外の鍋などで燻製をつくる場合は、食材を置く網が必要です。それもきちんと蓋がしまって、場所も低すぎず高すぎないちょうど良いもの。前述のメスティンやコッヘル、ダッチオーブン、スキレット、家庭用の鍋で、この網を実現できる調理器具であればスモーカー代わりに利用できます。実際にそれら調理器具でうまく燻製料理を楽しんでいる人もたくさんいますが、やはり慣れてないとなかなか難しいもの。
失敗しにくいのは網がちょうど真ん中にあって、きちんと密閉されるから
その点、専用のスモーカーならば、鍋底からちょうど良い高さに網があって、食材を置いてもきちんと蓋が閉まります。蓋がしまることでスモークチップの煙がスモーカー内で滞留し、ちょうど真ん中にある食材に360度方向から煙があたります。ゆえに、きれいな燻製ができるわけです。
扱いやすさもスモーカーに分があります。ここで紹介するSOTO(新富士バーナー)の「いぶし処 スモークポット」は、アウトドアスモーカーの中でもロングヒットな製品です。陶器でできており、熱を中でしっかりと保つことができます。中火で5分ほど待つと、中のスモークチップからもくもくと煙が出てきて、その後は火を止めて煙だけの調理時間。ここで急激に温度が下がることがなく、熱と煙をしっかりキープしてくれるのがいぶし処 スモークポットです。
また、温度計も付いているので、食材に合わせた温度キープを行なうことができます。
焦げ付きにくく、お片付けもカンタン。だから扱いやすい
鍋底に置いたスモークチップが焦げ付かない(焦げ付きにくい)のも、陶器製の良いところ。鍋やフライパンだと焦げ付いたり焼け付いたりして変色してしまうことがありますが、このいぶし処 スモークポットは普通に使えばそのようなことはありません。使い終わったあとはよく冷えてからサラサラっとスモークチップを捨てればOK。あとは食材から出た水分の汚れを落とせばお掃除おしまいです。
大量に燻製を作る場合は向いていません
とても使い勝手が良い、いぶし処 スモークポットですが、網のサイズが小さいので大きな肉や魚などを載せることはできません。また、一度にたくさんの調理も向いていません。ですが、庫内が小さい分、煙の充満が短時間に行なえて調理の時短につながります。この点がキャンプでの燻製おつまみ作りならこの製品が最適! というわけです。
おつまみ燻製のコツは、時間をかけ過ぎないこと
キャンプでのおつまみで作るような燻製は、生ハムや卵、チーズ、タコなどの魚介類など、基本的にそのままでも食べられるものをおすすめします。理由は時間をかけなくていいから。肉類や魚など、長時間かけて燻製するような食材は、下ごしらえの段階で限りなく水分をなくします。水分があると苦味になってしまうので、カラカラになるまで干したりします。さらに長時間かけてじっくりと燻すので、キャンプでこれを行なおうとしたら一日では終わりません。なので、すぐに楽しめるようなおつまみ食材がベストです。
適度な香り付けぐらいが食べごろ
おつまみとはいえ、ほとんどの食材は水分を含んでいます。そのため、長時間の燻製は苦味を増すことになるので、適度な香り付けぐらいがちょうど食べごろです。だいたい10分ほど中火以下で加熱して、その後に火を止めて5分ほど燻してできあがり。食材にもよりますが、時間をかけすぎないのがポイントです(初心者ほど強火にしたり、時間をかけ過ぎたりして失敗します)。
チーズなど、熱で溶けやすい食材はアルミホイルをひきましょう。そのまま網の上に置くと、でろーんと垂れてしまい片付けも大変…。
なかなか使い切れないスモークチップ。クセが強すぎないほうが長く楽しめます
おつまみ燻製なら、固形のスモークウッドではなく、スモークチップがおすすめ。10gから30gほどパラパラと手にとって鍋底にひきます。スモークチップの種類もサクラやナラ、ブナ、ヒッコリー、リンゴなどさまざまです。食材によって向き不向きもありますが、スモークチップはパッケージひとつ買うとなかなか消費しきれないもの。クセの少ないサクラやヒッコリーなどが使いやすくておすすめです。
アウトドアでの燻製は、キャンプ料理の醍醐味のひとつ。スモーカーを囲んでちょっとづつ燻しながらお酒を楽しむのもオツなものです。一度の調理で使ったスモークチップを二度三度使い続けると、どんどん苦味が増してきますので、ケチケチせずに捨てて、毎回新しいものにしましょう。
初心者でも失敗せずに美味しいおつまみ燻製料理を楽しむコツは、専用の器具を使うことと時間をかけ過ぎないこと。ほんのり色付いて香りも漂うぐらいがおすすめ。もちろん、苦味が好きな人は思う存分燻しましょう。
ソト/スモークポットCoroのスペック
本体サイズ:直径23×高さ16.5cm
本体重量:1.56kg
材質:鍋本体/耐熱陶器(美濃焼)、フタ/磁器(美濃焼)、金網/スチール(クロムメッキ)
原産国:日本
容量:約1.2L
※構成、文、写真、買った人/早坂英之
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ソトスモークポットCoro