クーラーボックス界に新しい波がきている。ハードタイプにも劣らない2モデルを徹底分析!
分厚い断熱層が圧巻
THE NORTH FACE
新しいキャンプシリーズはソリッドで男前なのだ
ザ・ノース・フェイスの「フィルデンス」というシリーズを知っているだろうか? 今年から新しく展開が始まったキャンプ用のギアで、クーラーやツールボックス、スパイスストッカーなどがリリースされている。
その中でも一番人気がこのクーラーだ。素材はTPUラミネートがされたナイロンで、縫い目のない溶着製法で作られている。ミリタリーカラーのソリッドでタフな雰囲気がなんとも男ゴコロを揺さぶるのだ。
ここがスゴい!
放熱しやすい蓋に分厚い断熱材入り
でもコイツの凄いところはルックスではなく保冷力だ。断熱フォームが分厚く、中に入れた板氷が24時間経っても残っているほど高性能なのである。
マグネットを内蔵しピタッと閉まる
この優れた保冷力をアシストするのが分厚い蓋だ。厚さが4㎝もある上に、接触面にマグネットが内蔵されていて、ジッパーを閉めなくてもピタッと吸い付き密着する。従来のソフトクーラーはジッパー部分の断熱が弱点とされていたが、本作はそこを劇的に改善した。開閉も楽なのでビーチキャンプやホームパーティーでも活躍してくれる。
12ℓの使いやすいサイズ
容量は12ℓで、ビールのロング缶がちょうど1ダースぴったりと収まる。BBQや日帰りキャンプにも使い勝手の良いサイズだ。
ザ・ノース・フェイス/フィルデンスクーラー12 ¥25,000
ハイパフォーマンスクーリングシステムを採用したソフトクーラー。防水性と耐久性に優れる840Dナイロンを採用し、厚手のフォームを内蔵。開閉部は冷気が流失しにくいように断熱材を配置するとともに、ジッパーを閉めなくても簡単に蓋が閉められるマグネットフラップを装備。
問い合わせ先
ゴールドウイン・カスタマーサービスセンター
0120-307-560
空気で隔壁を膨らませて保冷
ICEMULE
アイスミュールからも
カジュアルモデルが登場
これと同じく、強力な保冷力で知られているのが「アイスミュール」のソフトクーラー。ここのユニークなところは、外部と内部を隔てる隔壁に自分で空気を吹き込み、それを断熱に活用することだ。
ここがスゴい!
エアマットのように自分で膨らませる
手順はまず中に飲み物と氷や保冷剤を入れ、開口部をロールダウンする。次にこの状態でエアバルブから息を吹き込むと内壁がパンパンに膨らむのだ。
こうすることでデッドエア(対流しない空気の層)が最大化され保冷力が向上。同時に内部の余計な空間がなくなり保冷効果が上がる。また使わないときは丸めておけ、収納場所を取らない。
保冷効果だけでなく
クッション性も向上
そしてこのエア方式の副産物的なメリットが、膨らんだ空気の層がクッション材になることだ。ワインボトルや瓶ビールが中でガチャガチャ暴れず、安心して運べる。また外部からの衝撃にも強いので多少ラフな扱いをしても平気なのだ。
背中に背負えば身軽に動ける
僕がアイスミュールを最もよく使うのが真夏にSUPで海に出るときだ。灼熱のデッキの上に縛り付けておいても氷が溶けないほど保冷力が高いし、ジッパーがないから錆びる心配もない。また背負えるから両手が空く。アドベンチャートラベルにも絶好なのである。
アイスミュール/ジョウント15 ¥12,000
メインの断熱層は自分が吹き込んだ空気。高い保温力が特長で、食材や飲み物を24時間以上保冷できる。ジョウントはアイスミュールのバックパックタイプで最も小さく、カジュアルなモデル。日常使いしやすいように底面を四角くし、フロントにファスナーポケットを追加してある。
お問い合わせ
モチヅキ0256(32)0860
※撮影/中村文隆
(BE-PAL 2020年7月号より)