【体験!個性派ゲストハウス2】
あなたは、本物の日本酒を飲んだことがありますか?
今回は、とっておきの日本酒に出会える宿のお話。
ある年の1月。雪深い町に来ていた。群馬県みなかみ町。毎年、積雪2m超えは当たり前。近隣にスキー場がいくつもあり、ウィンタースポーツ好きさんが通う町だ。
本日の宿『谷川岳ラズベリーユースホステル』も、そんなリピーターさんが多い。
え? 私? 運動オンチなので、スキーもスノボーもまったくできません!(キッパリ!)私の雪国の楽しみは日本酒ですよ、日本酒! この宿へ来たのもホームページにあった酒蔵ツアーなるものが気になったからだ。
「日本酒が大好きなんでね~。うちの宿に集合して富山や新潟の酒造に行くんですよ。酒造さんとも仲良くさせてもらっていて、ふだん入れない蔵にもお邪魔しますよ」と、オーナーの曽原正俊さん。本来は入れないところに入れる。聞いただけでも、ググッとそそられる!
曽原さんは続けてこう言った。「知ってますか? 売ってる日本酒は、ほとんどが本物の日本酒じゃないんですよ」。私も日本酒好きのはしくれ。アルコール添加されていない、米と水だけで作られている純米酒をなるべく選んで飲んでいる。が、「純米酒にも本物とそうでないものがあるんです。本物の日本酒は二日酔いなどしないんですよ」と衝撃発言! 「その本物の日本酒が、うちでは飲めちゃうんですよ~♪」曽原さんの顔が、さらにほころぶ。
ズラッと並んだ5本の一升瓶! おちょこ1杯につき100円というお手軽さ♪ 右から、幻の酒米と言われる「亀の尾」を使用した酒田酒造(山形県)の『上亀元』、地元の米だけを使う全量純米酒蔵の浅舞酒造(秋田県)の『天の戸』、誰もが知る酒造・八海山(新潟県)の魚沼地域限定販売品『魚沼で候』、地元群馬県は土田酒造の『譽國光』。
あれ? 『土田』だけラベルに何も詳細が書かれていない。「これは、一般に販売されていないんです。だから、商品名もないので蔵の名前が書いてあるんです」。レアものに弱い私。一番に試飲したのは言う間でもない。口当たりがとてもなめらかで、すすす~と、どこに引っかかることもなく入っていく。おなかの中に到達したころにはじんわりとした味わいが体中にひろがる。う~美味い! この感動を誰かと分かち合いたい!
同じく宿泊客だったビーン(カルフォルニア出身)に「すばらしい日本の味だ」と勧めてみた。が、明朝早くからスノーボートをしに行くからと遠慮されてしまった(涙)。
この方、根っからのスノボー好きかと思ったら、なんのその、スノボー歴たったの3日目!しかも、ボードは日本のリサイクルショップで500円で購入したそう! だ、大丈夫なのか・・・そのボード!?