初心者も玄人も問わず多くの人に信頼と安心を与え続けているSOTOの商品。今回紹介するのは、昨年に発売して大反響だった分離型タイプのバーナーである。実際にキャンプで使ってみて、その魅力を紹介する。
分離型の良さを最大限に引き出すバーナー
今回紹介するFUSION Trek(フュージョントレック)は、従来品のCB缶を使った分離型バーナー・FUSION(フュージョン)を改良し、使用する燃料をOD缶に変更したモデル。
使用サイズは約43×14×10㎝で、重量は約182g。サイズも分離型の中ではコンパクトで、バッグの中に入れてもかさばることはない。
では、このフュージョントレックの特徴を3つに分けて紹介しよう。
特徴その①:OD缶の特徴を生かした高火力
フュージョントレックは、火足が短く、バーナーヘッドの周辺に風防の役割をもつ壁を装備することで、優れた耐風性を備えている。これによって、炎は消えにくく安定した火力を維持できる。
また、こちらにはSOTOの独自構造であるマイクロレギュレーターが搭載されている。これは連続で使い続けたり低い気温の場所で使ったりすることで、ガスカートリッジ内のガスを噴出する力が弱くなり、火がつきづらくなることを防ぐ機能で、どこでも安定した火がつくのが特徴である。
さらに、CB缶ではなくOD缶を採用することで、出力が安定し高火力で鍋などを温められる。従来品のフュージョンと比べてみると、フュージョンの最大発熱量は2.6kW(2,200kcal/h)なのに対し、フュージョントレックは3.3kW(2,800kcal/h)と高い数値を実現した。
特徴その②:ある程度大きい鍋も載せられる安定性
調理する際に心配なことといえば、作っている最中に鍋やフライパンがバーナーから落ちないかということ。こちらの五徳には波状のデザインを採用し、調理器具が簡単に落ちないように設計されている。
また、重たい鍋などを載せても壊れにくいように、3本の脚には安定性を高めるデザインをとっている。具体的な耐荷重はオフィシャルページには載っていないが、Φ20㎝ほどの鍋なら問題なく使用できるとのことで、少人数のキャンプならメインバーナーとしても使えそうだ。
特徴その③:わかりやすい組み立て方法
組み立て方法が簡単なのもポイント。収納ポーチから取り出して、五徳を広げれば本体は完了。あとはガスカートリッジにつまみ部分をくっつければ使用できる。組み立て時間は1分も要しないのは嬉しい。
実際に調理してみた感想
では、実際にキャンプで使ってみたところを紹介しよう。今回はSOTOのナビゲーター クックシステム SOD-501のクッカー大を使用して2人用のトマト煮込みを作ってみた。
ナス3本、ズッキーニ2本、鶏肉250gとなかなかの量の食材を投入し、たっぷりとトマト缶を入れたので、使っていて心配だったが、Φ19㎝で容量1.8ℓの大鍋を使っても安定して使うことができた!
そのほかに、2種類のケトルを載せてみたところ、こちらも問題なく載せることができた。ただし、ダッチオーブンやタークのような大きい鉄フライパンは厳しいとのことで、大人数より少人数での調理に向いていると言えるだろう。
点火装置がないのでトーチなどを必ず持っておくように
フュージョントレックは、他のバーナーとは異なり自動点火装置を装備していない。そのため、トーチなど火をつける道具がないと使用できないのが気になるところ。使用する際は、トーチなどを忘れないように気をつけよう。
高火力で少人数向け料理を作るのにおすすめ
CB缶よりアウトドアに適したOD缶を使用するフュージョントレックは、一体型と比べてある程度大きい鍋での料理ができることから、ソロから少人数での料理に使ってもらいたいバーナー。使い方も簡単なので、「とりあえず分離型というものを使ってみたい」という人にぜひとも使ってもらいたい。
商品概要
価格:¥9,000+税
本体サイズ:約43×14×10㎝(ホース長さ含む)
収納サイズ:約11×6×10㎝
重量:約182g
発熱量:3.3kW(2,800kcal/h)
使用時間:約1.5時間
商品の詳細はこちら
http://www.shinfuji.co.jp/soto/products/sod-330/