「サイトカインストーム」って何?免疫の暴走をオイルで防ぐ食事法
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    2020.10.28

    「サイトカインストーム」って何?免疫の暴走をオイルで防ぐ食事法

    私が書きました!
    美容オイルコンシェルジュ
    YUKIE
    米国医学博士のもと、オイルセラピストを習得。オイル美容界のエキスパートとして、一般社団法人日本オイル美容協会の代表理事も務め、効果的なオイルの美容法でモデルやトップスタイリストたちからの支持も高い。イタリアオリーブオイルソムリエ協会AISOオリーブオイルソムリエでもある。

    新型コロナウィルス感染によって話題となった「サイトカインストーム」。新型コロナウィルスなどに感染したあとに、人によってはサイトカインストームの症状が出てしまい、重篤症状となるリスクが高いようです。

    コロナ感染予防と同時に、サイトカインストームを防ぐ生活習慣も大切で、中でも食事で摂るオイルを見直すことでサイトカインストームを予防できることをご存知でしょうか。今回は、サイトカインストームをオイルで防ぐ食事法をご紹介します。

    サイトカインストームとは?

    サイトカインストームは、免疫システムが暴走する症状です。コロナ感染問題から「免疫」を高めておきたいと思う人も多くいると思いますが、そもそも「免疫」とは何でしょうか?

    文字通り訳せば「疫から免れること」ですので、感染から身を守ることと思われがちですが、医学的定義では「自分(自己)と自分でないもの(非自己)を見極めて、恒常性を維持する機能」を免疫と呼びます。

    では、自分でないもの(非自己)とは一体どんなものかというと、自分に侵入した物質すべてが相当します。細菌、ウイルス、花粉、アレルゲンなどのほか、日々の食事から摂取する食料や移植臓器も侵入物になります。例えば、移植手術は延命のために人的に他人の臓器を自分の中に移植しますが、移植臓器を侵入物とキャッチすると拒絶反応が起こります。これも免疫機能による働きの一部です。つまり、侵入物の対象となるのは、必ずしも害があるものばかりではありません。

    サイトカインストームに有効とされるオメガ3を含有したオイルラインナップ

    「炎症性サイトカイン」と「抗炎症性サイトカイン」のバランスが大切

    また免疫機能は、単に侵入物を発見して退治するだけではなく、正常な状態に回復させて生存を維持させるところまでの機能を意味します。つまり、免疫には攻撃チームと鎮静チームが一対となって存在しています。この攻撃チームを担うのが「炎症性サイトカイン」と呼ばれる司令物質で、防犯アラームの役割を果たしています。

    この炎症性サイトカインが防衛軍の免疫細胞たちに侵入者警報を鳴らすことで、免疫細胞たちが侵入箇所に動員されて攻撃を行います。これが炎症です。 免疫細胞の攻撃によって脅威が減少すると、今度は鎮静チームの「抗炎症性サイトカイン」と呼ばれる司令物質が免疫細胞たちに攻撃中止を司令します。これにより、免疫細胞たちは攻撃を中止して撤退することで、炎症が沈静化します。

    カメリナオイルはアブラナ科の植物から採れるオイル。オメガ3を含有しているオイルのなかでは、加熱調理ができるのでお料理の幅も広がります

    このような一連の免疫システムが暴走するサイトカインストームは、攻撃チームと鎮静チームの司令物質のバランスが崩れることで発生します。「炎症性サイトカイン」が大量の発生し鳴り止まない防犯アラームによって過剰な数の防衛軍が集結して攻撃をしつづけます。

    同時に鎮静司令の「抗炎症サイトカイン」が減少することで攻撃の手を緩めることなく戦場の嵐と化することで、血管が大量の免疫細胞で交通渋滞となり、臓器に酸素・栄養が届かなくなったり、毒性を持つ免疫関連分子が、血管から漏れ出て健康な組織を損傷したりすることで、健康な体にまでダメージを与えはじめます。

    オメガ3のオイルの摂取がカギに

    サイトカインストームを予防し、免疫機能を整えるためには、サイトカインのバランスが大切です。そして、このサイトカインを産生する原料の1つが、食事から摂るオイルです。「炎症性サイトカイン」の原料となるのが、「オメガ6」と呼ばれる必須脂肪酸で、「抗炎症性サイトカイン」の原料は「オメガ3」という必須脂肪酸です。

    亜麻仁オイルもオメガ3を含有するオイル

    いずれの脂肪酸も体で生成することができないため、毎日の食事で摂る必要がありますが、オメガ6は様々な食用オイルや食材に含まれているため、あまり意識せずしても摂取できている傾向にあります。たとえば、日本で伝統的に使われる胡麻油やお料理に幅広く使われるグレープシードーオイルにはオメガ6が多く含まれていますし、オリーブオイルなど手軽に購入できる様々なオイルにもオメガ6は含有されています。

    さらに、搾ったオイルだけではなく、日本の伝統食となる大豆はオメガ6を高含有していますので、納豆や豆腐、豆乳でもオメガ6は摂取できます。また、オメガ6はお肉にも多く含まれていますので、お肉を主菜としている傾向の高い人はオメガ6を多く摂取している傾向にあります。

     亜麻仁オイル、荏胡麻オイル、チアシードオイルがオススメ!

    エゴマオイルは冷蔵保存が推奨されています

    その一方、オメガ3の代表的な食材は魚ですが、主菜に魚を摂ることが少ない人はオメガ3が不足している傾向にあります。またオメガ3を多く含んだ植物オイルは指の数ほどしか存在しないため、意識してオメガ3系オイルを選んで摂る必要があります。オメガ3を高含有する代表的なオイルは、「亜麻仁オイル」「荏胡麻オイル」「チアシードオイル」です。オメガ3は酸化しやすい傾向があるため、これらの植物オイルを使用する際には、冷蔵保存・非加熱で使用することがお勧めです。

    最近では、酸化しにくい成分も含有されていることで短時間加熱ができる「サチャインチオイル」や「カメリナオイル」といったオメガ3系オイルも登場していますので、暮らしに合わせたオメガ3系オイルをチョイスすることができます。 免疫機能を整えることは、日々の食事の積み重ねです。不足しがちな抗炎症性サイトカインの原料となるオメガ3を毎日摂って、風邪の季節に備えましょう!

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