ソーラー充電式スマートウォッチが便利すぎた!Garmin(ガーミン)の『Instinct Dual Power Tactical Edition Moss』
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    2020.09.29

    ソーラー充電式スマートウォッチが便利すぎた!Garmin(ガーミン)の『Instinct Dual Power Tactical Edition Moss』

    強固な作りでアウトドアでも安心

    『Apple Watchを皮切りに、スマートフォンと連携する腕時計が続々とリリースされています。これらスマート系の腕時計は、たしかに使うと便利です。スマートフォンの着信を知らせてくれたり、届いたメッセージを時計の画面で見られたりする。心拍計(脈拍計)を搭載するものや、GPSで行動ログを記録できるものも多い。中には『Apple Watch』のように、あと少しでスマートフォンそのものになってしまうような高機能なものも存在します。

    そんなスマートウォッチで弱点となるのが、バッテリーの持続時間だと思います。機能が豊富で便利であるほど、使えば使うほどに、充電頻度が高くなります。

    本格的スマートウォッチの充電のストレスを解消したい

    充電するという行為が、手間と感じない人であればよいのですが、筆者の場合はスマートフォンのバッテリー管理だけで、十分に苦痛に感じています。正直、スマートフォンのほかに、充電の手間を増やしたくないんです。毎日、スマートフォンとスマートウォッチの充電に、気をかけなきゃいけないなんて、考えただけでゾッとします。

    そこで普段は、もっぱら機能が少ないリストバンド型の活動量計を愛用しています。これも充電が必要とはいえ、せいぜい4~5日に一度充電すれば良いといった程度です。

    でもね……これも、充電時に専用ケーブルが必要な点が、非常に面倒なんです。できれば、「充電する」っていう行為を劇的に減らせないか?そこで気になる商品を見つけました。ソーラーパネル機能を備えたガーミンの腕時計『Instinct Dual Power Tactical Edition Moss(以下:Instinct Dual Power)』です。

    Garmin(ガーミン)『Instinct Dual Power Tactical Edition Moss』を徹底検証!

    この『Instinct Dual Power』は、ソーラー充電機能をパワーアップさせて「日光に当たる環境下で、類まれなるロングバッテリーを実現」するとうたっています。「え? もしかして、太陽光だけで使い続けけられるんじゃないの? 」なんて、期待してしまいます。

    今回は、このソーラー充電機能を中心に特徴を検証してみました。

    本編に入る前に、読者の期待度が上がり過ぎるのも心配なので、いちおう記しておきますが、もちろん充電する機会を完全にゼロにはできません。それでも、専用ケーブルを使って「充電しなきゃ!」っていう頻度は、確実に減らせそうです。

    ソーラー充電しなくても長時間使える!

    Instinct Dual Power』の大きな特徴は、ソーラーパネル機能を備えている点にあります。ソーラー充電に対応する腕時計は、すでに数多く存在します。ただし、『Apple Watch』のようなスマートウォッチに限っていえば、まだまだ珍しいです。

    Instinct Dual Power』は、そもそもバッテリーが長寿命です。満充電であれば、GPSと光学心拍計を使った状態で最大30時間+8時間(太陽光の下で使った場合)、「ウォッチモード+アクティビティトラッキング+光学式心拍計」モードであれば最大24日間+30日間。

    この数値の「+8時間」と「+30日間」が、ソーラー充電をした場合にプラスされるバッテリーの稼働時間です。より正確には、前者が「屋外で1日3時間50,000ルクスの光に当てソーラー充電して一日中着用する場合」とあります。一方、後者は「屋外で50,000ルクスの光に当てソーラー充電して使用する場合」とあります。

    しかしこれだけの説明では、どれだけのソーラー充電の能力があるか分かりません。梅雨が開けた後の晴天が続いた1週間で、普段使いして検証ました。

    太陽光でバッテリーがぐんぐん充電!

    帰宅後は時計を外し、就寝まではLEDの光が当たる場所に置いていておきました(太陽光ほどの充電効果は見込めませんが)。筆者は主に「ウォッチモード+アクティビティトラッキング+光学式心拍計」モードに設定していました。説明書の仕様では、同モードにしておけば、太陽光に当てなくても最大24日間、13時間のソーラー充電なら54日間も使えるとあります。

    それでは時系列でバッテリー残量の推移を見てみましょう。

    屋内に居続けた日は13dまで残量が低下したが……

    1日目【残量:20d
    まず使い始めた日は、バッテリー残量が「20d」と表示されていました。この日は家族と博物館へ電車で向かいました。直射日光に当たったのは、多くて1時間といったところです(あとは船や電車、博物館などの屋内で過ごしました)。この日の終了時点でバッテリー残量は「19d」。

    23日目【残量:18d19d
    外出しつつ各2時間ずつくらい直射日光に当てられたと思います。バッテリー残量は「18d」~「19d」。

    4日目【残量:19d17d
    19d」で始まり、夕方まで残量の変更はなかったです。この日は夕方に、GPSと光学式心拍計を使ったジョギングモードにして45分くらい走りました。ここで一気に「17d」へと残量が低下。

    5日目【残量:17d15d
    前日と同じように夕方に約45分間のジョギングを行うと、バッテリー残量は、「15d」まで低下しました。

    6日目【残量:15d19d
    日中の外出予定がなかったものの外は快晴。部屋にまで日差しが入ってきていたので、日の当たる場所に時計を置いて約4時間ソーラーチャージ。開始時の残量を記録し忘れましたが、前日の終了時が「15d」だったので、その前後でしょう。すると「19d」にまで復帰していました。

    7日目【残量:19d14d
    日中は外に出ることもありませんでした。この日は、はじめてBluetoothによるスマートフォンとのデータの連携設定を行いました。また夕方にジョギングをすると、バッテリー残量は「14d」まで低下。ジョギング時に常時GPSを使い続けていたためか、1日で残量が一気に低下しました。

    8日目【残量:14d13d
    海水浴へ電車を使って出かけました。移動中はほとんど電車等の屋内にいました。また下車後もできるだけ直射日光を避けて移動しました(熱中症対策)。そのためか、この日の就寝時には「13d」まで低下していました。

    9日目【残量:13d17d
    いよいよ海水浴へ。時計をしたまま泳いだり、シュノーケリングを34時間ほど楽しみ、その後は日のよく当たるホテルのプールで、1時間ほど泳ぎました。この間、バッテリー残量については特段意識しませんでしたが、プール終了時点で「17d」まで増えていました。

    10日目【残量:17d21d
    ホテルの部屋には朝日が差し込んできていました。これは充電のチャンス! ということで、日の当たる場所に時計を4時間ほど置いておきました。するとバッテリー残量は、「21d」までアップ!

    使用開始時が「20d」だったので、その時よりも10日後のバッテリー残量が増えているということです。

    さすがに、直射日光を避けながら使っていると、徐々にバッテリー残量は減っていきます。ただし、意識的に直射日光に当てれば、かなりの充電効果が見込めることが分かりました。

    すごいです!

    10日目には21dまで復活!

    多機能なうえ、タフなアウトドアウォッチ

    Instinct Dual Power』の機能は一般的なGPS搭載のスポーツウォッチと同様です。位置情報に関しては、GPSのほかにGLONASS、みちびき(補完信号)Galileoに対応し記録できます。

    今回は使いませんでしたが、位置情報関連では、登山やトレッキングなどに役立つ機能も備えています。出発地点を起点に、位置情報を記録していき、文字盤部のディスプレイにビジュアル表示される「TracBack機能」です。これがあれば、出発地点がどの方向にあるかを常に把握できて安心です。

    もちろん、いまやこの手の腕時計のデフォルト機能とも言える光学式心拍計(脈拍計)も、しっかりと備えている。

    アメリカ国防省が規定するMIL規格「MIL-STD-810G」に準拠した、タフなボディだという点も魅力です。耐熱性や耐衝撃性はもちろん、10気圧(100m)までの水圧にも耐えられる高い防水性を備えています。またガラス部には、スマートフォンなどでおなじみの、コーミング社製のゴリラガラスDXを採用するという本格ぶりです。

    そのほか、様々なアクティビティに対応したモードを備えています。今回は「ラン」だけ使いましたが、そのほか「スイム」「SUP」「ヨガ」などにも対応しています。

    また、一般的な機能ですが、Bluetoothの範囲内であれば、スマホがどこにあるのかを見つけ出す機能も備えています。時計のボタンを押すと、スリープ状態でも、スマートフォンから着信音のような音が出ます。

    専用アプリで記録が把握しやすい

    各種アクティビティの対応モードを使う前にはスマートフォンと連携しておくことをおすすめします。本機(腕時計部)のディスプレイでも多彩な情報や記録を閲覧できますが、操作になれる必要があります。その点、スマートフォンの専用アプリ「Garmin Connect」とBluetooh接続しておけば、アクティビティの記録はもちろん、日常の歩数や心拍、ストレス数、睡眠の質なども、ビジュアルで分かりやすく表示してくれるんです。

    専用アプリ「Garmin Connect」で、ランの記録を表示。このほか、日常の歩数や心拍数の推移などもグラフ表示する

    レビューまとめ

    アウトドアで必須の機能を、すべて備えていると言ってよいほど多機能です。それでいて、ソーラー充電の効果も、筆者の感覚では「絶大」だなと感じました。よほど雨天や曇天の日が続かない限り、GPSや脈拍計を常時使っていても、バッテリーの充電を心配することはなさそうです。

    スマートウォッチのような多機能性を重視しつつ、充電には気を使いたくない……さらに、アウトドアでガシガシ使えるタフな時計を探しているなら、『Instinct Dual Power』で決まりでしょう

    SPEC

    価格:49,800(税抜)
    ケースサイズ:45×45×15.3mm
    重さ:53g
    ディスプレイ解像度:128×128pixels
    内蔵メモリ:32MB
    ベゼル/ケース素材:繊維強化ポリマー
    ストラップ素材:シリコン

    Instinct Dual Power Tactical Edition Moss
    https://www.garmin.co.jp/products/wearables/instinct-dual-power-tactical-moss/

    構成・文・写真/河原塚英信

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