頭のなかでは分かっていても、アウトドアフィールドでは予想外のことが起こる。
ルールやマナーを守っているからといって、安全安心ではない。他のキャンパーに迷惑をかけないためにも実践マナーを覚えておきたい。
焚き火場所と焚き火の注意点
1.テントに穴を開けないために離して使う
テントに使われている素材の多くは、ポリエステルやナイロンといった火に弱いもの。焚き火台を近くに置いておくと火の粉が飛んで、一瞬で穴が開いてしまう。最悪、燃えてしまうこともある。
また風向きによっては、他のテントに穴を開けてしまいトラブルの原因にも繋がる。
できることなら、このくらい離しておくと心配はない。
つねに風向きをみて、風下にテントを設営しないこと。また他のキャンパーに火の粉や煙が流れないように注意しよう。耐火性があるコットンやポリコットン生地のテントもあるので、チョイスしてもよいだろう。
2.頭上に燃えそうなものがないか確認する
周りに燃えるものがないからといって、安心してはいけない。枝が垂れ下がっているところは避けよう。
焚き火から上がる熱風で葉っぱを枯らしたり、燃やしたりしまうこともある。過去に、実際に3メートルぐらい焚き火台と離れていたが、一面を枯らしてしまったケースがあった。大事には至らなかったが、乾燥したシーズンなら燃え移ってしまう可能性もある。そうなってしまうと手も足も出せず、火事になってしまう。
3.焚き火台はフラットなとこに置く
延焼を防ぐために、落ち葉があるときは焚き火台の周り半径1メートルは掃いて、耐火マットを敷く。火を起こす前に地面に水を撒いておくのも良い。
少し過剰かもしれないが、万が一に備えるのもアウトドアの心構えへのひとつだ。
地面が斜めだと薪を置くことで不安定になって、倒れることもある。また根っこ付近に置いてしまうと、熱で木の成長を妨げたり、枯らしてしまう。
4.消火アイテムも忘れずに
水の入ったバケツがテントサイトにあると、どうしてもビジュアルが悪くなる。目に見えるとこに置いておかなく良いが、用意は必ずしておくこと。
火を扱う場合、消火器はマストアイテム。と言いたいところだが、個人で持ち運ぶのは現実的に厳しく、コストもかかってしまう。もしもの時のために、キャンプ場に置いてある場所を把握しておくこと。
いまでは携帯できるスプレー缶タイプもホームセンターで購入できるので、1本持っておくと心強い。
焚き火初心者へ
備えが十分でも、焚き火をする上で一番気を付けないといけないのが風だ。
無風なら危険度もグッと下がるが、そんな都合の良い環境は滅多にない。風が強くても焚き火はできるが、自己判断が問われてくる。天気予報をこまめにチェックして、ちょっとでも危ないと思ったら、諦めることも大事になってくる。
自分で火を扱える範囲で楽しまないと迷惑をかけたり、ニュースになるような大ごとになってしまう。焚き火が快適になってくるシーズンだからこそ、しっかり環境を見極めていってほしい。