十五夜を家でも外でも楽しめる「ススキ茶」
日本人は古来より、月の満ち欠けでカレンダー(二十四節気)を知り、日々の生活を紡いできました。そのため一番大切な収穫期の満月を豊穣の象徴として「十五夜」と呼び、お月さまに感謝を捧げています。今回はアウトドアでも手軽に作れる野草茶を、秋の七草「ススキ」を使って楽しむ方法をご紹介します。
どんなススキがお茶に適してるの?
芒(ススキ)は和名では尾花(オバナ)といい、秋の七草の一つです。Japanese silver grassと英語で言われるように、銀色に輝く穂は月夜の晩にこそキラキラと美しいですね。このススキには何種類か種類がありますが、全てイネ科です。イネ類にアレルギーが無い方であれば、全てお茶にして楽しめます。
収穫にちょうどいいススキとは?
ススキは、穂が開くとフワフワ飛んでいきます。これは自然界で種を飛ばすためのススキの知恵です。ですがお茶にするためには適さないので、まだフワフワしていない穂を摘みましょう。茎は固いので、ナイフやハサミを使います。
こちらは穂が少し開きかけた状態です。これぐらいまでに摘むのが良いです。
ススキ茶を作ってみよう
材料と道具
・ススキ
・フライパン
作り方
(1)ススキがフライパンに入るぐらいに切ります。あまり細かくしないようにしましょう。
(2)中火〜弱火でそのまま炒っていきます。さえ箸などでススキが焦げないように時々ひっくり返します。パチパチとやさしい音がするので、耳を澄ましてみてくださいね。
(3)穂が開いたら完成です。そのままお湯を注げば、ススキ茶がすぐに楽しめます。保存する時はジップロックに入れておきましょう。
子どもも大好きなススキ茶は、玄米茶のようにまろやかで香ばしい味です。涼しくなってきた秋は温かい野草茶と共に、月を眺めてほっこりと夜を楽しみましょう。
ススキ茶情報協力 / 田中 寛人