前回の記事では薪の調達について書きました。わたしは伐採された原木をチェーンソーで玉切りして運搬、そして斧で薪割りする方法をとっています。そのためにも、まずはチェーンソーが必要になりますよね。
そこで今回は、わたしがチェーンソーを入手するために気を付けたことと、森の名人に聞いた目立て作業(刃の研ぎ方)を書きたいと思います!
薪の調達方法の記事はこちら
チェーンソーは地元の販売店か農機具屋さんで買おう!
どのようなタイプのチェーンソーを購入するか悩んでいた時に、立ち寄った販売店の店員さんにタイプによる特徴をいろいろと教えてもらいました。その結果、店員さんはこんなことをおっしゃっていました。
「通販やホームセンターで買ったチェーンソーを修理に持ち込むお客様が結構いますが、どこも受け付けつけてくれなくて困り果てて持ち込む方が意外に多いんです。アフターケアもしっかり考えて決めてくださいね」
実は、頭の隅では通販で安いものを見つけて買おうかとも考えていたわたしでした。しかし、地元の販売店で購入することに決め、後日購入の意思を伝えると、通販サイトよりもずいぶんと値引きしてもらえたのは思いがけず嬉しい出来事でした。
なにより何かあったときにはすぐに持ってきてくださいと言ってもらえたのは、大きな安心感を得ることができました。
バッテリー式ではなくエンジン式を買ったわけ
購入するときに悩んでいたものがもう1つ。バッテリー式にするかガソリン式にするかということです。今はバッテリー式の性能が上がり、エンジン式に比べると静かだしメンテナンスのしやすさもあって、今後の主流になると教えてもらいました。
エンジン式はガソリンとエンジンオイルを混ぜ合わせた混合ガソリンを燃料とし、自分で配合して作る場合には消防法適合のガソリンタンクを持って、ガソリンスタンドで名前と住所、そして用途を記入して購入しなければならないので手間がかかります。
わたしがすでに所有している草刈機はエンジン式でしたが、だからといって安易にエンジン式を選べずにいたので、地元で知り合った森の名人と言われる林業の親方へどちらが良いか相談してみたところ、答えはあっさりとエンジン式一択。
理由は、現地で燃料を何度でもすぐに供給できないと使い勝手が悪いだろうということでした。そういうわけでわたしはSTHILのMS170Cを選んだのでした。
森の名人が教えるチェーンソーの目立て方法と手入れとは?
森の名人と言われる親方は、なんと林業一筋48年という匠人。十代半ばから始めた木こりは周りの誰も教えてくれないから自分の目と耳で覚えてきたそうで、チェーンソーも一番伐れる人の刃を見て覚えたんだそう。
そんな技術を惜しげもなく教えてくださるのは本当に感謝です。それでは目立て方法の要点をまとめてみます。使う道具はヤスリ1本のみです。
(1)チェーンソーとヤスリの角度は90度にします(赤部分)
(2)研ぐ刃(ソーチェーン)とヤスリの角度は30〜35度にします(緑部分)
(3)ヤスリ部分が研ぐ刃先に7割程度埋まるくらいまで研ぎます
たったこれだけです! この目立て方法が一番伐れる刃(ソーチェーン)になるそうです。
※使っているうちに刃と刃の間にあるゲージが高くなってくるので、その場合はまた教えてやるから来い!ということでした。
あとは使った都度にエアーコンプレッサーかブラシでチェーンソーに付着した木くずを取り除く手入れをしていれば、良い状態が維持できるそうです。
わたしのような素人にはこの作業は少しハードルが高いのですが、実践しながら感覚を掴んでいきたいと思います。
※もしも伐れる刃が作れなければ、販売店で機械による目立てもしてくれるそうです。
チェーンソーを使うときは防護服の着用も忘れずに!
2019年8月から事業や業務でチェーンソーを使用する場合、防護服は義務化されました。個人利用の場合はこの限りでないのですが、身の安全を第一に防護服を着用するのが良いと思います。わたしは顔面を保護するメッシュバイザー付きのヘルメットと足を守るチャップスを着用して作業することにしました。
それと、立木を伐倒する作業はたとえ低い木だとしても、かなりの危険を伴うため必ず講習や指導を受けてからでないと決してやってはならないと指南してもらいました。
わたしたちのようにアウトドアを楽しむためにチェーンソーを扱う場合は、細心の注意を払い安全な作業を心がけて楽しみたいですね。
それでは、次回もお楽しみに!