ダウンは冬キャンプで欠かせない
冬キャンプには欠かすことのできない、ジャケットやシュラフなどのダウン製品。専門のクリーニング屋さんへ持ち込むと、仕上がりまで1週間ほどの時間がかかり、値段も2,000円~、製品によっては4,000円以上かかることもあります。
しかし、ダウン用洗剤を使って自宅で洗濯をすれば、値段は数百円ほどですみます。財布にもやさしく、仕上がりも4日ほどです!
今回はダウン製品の洗いかたと、干しかた、ダウンのロフト(かさ高)をふっくらと回復させるためのコツ、ダウン製品の保管方法をご紹介したいと思います。
ダウン製品はいつ洗濯する?
ダウン製品の使用頻度が少なければ、洗濯するタイミングは、冬場の使用前と、使用を終えて保管する前の、年2回で大丈夫です。
ただし、ダウン製品をキャンプや登山などで夏場に使用し、汗をかいた場合は別物。そのまま放置すると、保温力が低下します。汗や皮脂で内側のダウンが固まってしまうからです。
使用頻度が多いと、表面は汚れているように見えなくても、内側のダウンは汚れているのです。汗をかくたびに、こまめな洗濯をおすすめします。
洗濯に必要な道具
・洗濯するダウン製品が入る大きさのたらい
・ダウン用洗剤
・歯ブラシ
・洗濯ネット
・太めのハンガー
今回はモンベルで販売されているO.D.メンテナンス ダウンクリーナーを使用しました。執筆時点では、モンベルの公式サイトでアウトレット価格¥630 (税抜)で販売されていました。パッケージが新しくなったものは¥700 (税抜)でした。一般的なダウンウェアならば13回洗濯ができるので、非常に経済的です。
洗濯したダウン製品を干すハンガーは、太めのハンガーを使用します。よくある針金製のハンガーを使用すると、圧が余計にかかり、ダウンが潰れてしまうからです。
洗濯の手順
たらいにぬるま湯をため、洗剤を入れる
たらいにぬるま湯をため、説明書きにある使用量の洗剤を入れて、手でかるくかき混ぜて、洗剤をなじませます。
今回はダウンジャケット1着と、寝袋1個をいっしょに洗濯します。ジャケットはキャップ2杯、寝袋はキャップ10杯の使用量だったので、キャップ12杯のO.D.メンテナンス ダウンクリーナーを使用しました。
ダウンをぬるま湯に漬ける
ダウン製品は空気を多く含んでいるので、そのままぬるま湯に入れると浮いてしまい、洗いづらいです。ダウン製品をできるだけ手でつぶしてから、ぬるま湯に漬けましょう。ぬるま湯に漬けたあとに、上からやさしく押さえて、残った空気を抜きます。
汚れが目立つ場所は歯ブラシでこする
あきらかに汚れが目立つ場所や、袖口や襟などの汚れやすい場所は、歯ブラシで軽くこすって汚れを浮かせます。
やさしくもむように洗う
ダウン製品を、手でやさしくもむように洗います。
しばらく、ダウン製品を洗うと、ぬるま湯がにごって茶色になりました。
水がきれいになるまですすぐ
にごったぬるま湯を捨て、水を張り、ダウン製品をすすぎます。洗う際には、汚れが落ちやすいので、ぬるま湯を使いました。すすぎには常温の水を使っても大丈夫です。
水がきれいになり、泡が無くなるまで、すすぎを行なってください。
押さえつけるように水気を切る
上から押さえつけるようにして、ダウン製品に含まれた水気を切ります。ダウンがちぎれて傷んでしまうので、絞らないようにしてくださいね。
ダウン製品を持ちあげても、水が滴らなくなる程度まで水気を切ってください。
洗濯機で脱水のみ行なう
水気を切ったダウン製品を、洗濯ネットに入れます。洗濯ネットごと洗濯機に入れ、脱水のみ行なってください。脱水の時間は3分~5分です。
ダウン製品の干しかた
洗濯機で脱水したダウン製品を干します。
必ず軒下などの日陰に干してください。ダウン製品を直射日光に長時間当ててしまうと、紫外線により表面の素材が劣化するからです。
脱水直後のダウン製品は、中身のダウンが1か所に片寄っています。ハンガーに干す際は片寄りをなくすように、広げながら干してください。
ダウンが固まって、玉のようになっている箇所がある場合は、手でよくほぐしてから、干すようにしてください。
一晩ほど干せば、一見すると乾燥しているように見えますが、中身のダウンはまだまだ水気を含んでいます。すぐに収納袋に入れるのはやめてください。
中身のダウンが完全に乾燥するまでに、最低でも4日ほどは必要です。生乾きのまま収納すると、悪臭の原因になり、かえってダウンを傷めてしまいます。4日以上の陰干しをおすすめします。
ダウンをふっくらと回復させるコツ
ダウンをふっくらと回復させるコツは、とにかく叩くことです!
干し終わって30分後ぐらいから、ダウン製品をこまめに叩いてください。
ダウン製品を叩く際は両手ではさむように軽く叩いてください。叩くことで片寄っていたダウンが全体にいきわたり、より空気を含んでふっくらと仕上がります。
干してから1日目~2日目は、こまめに叩いてください。3日目以降は、目についたときに叩く程度で大丈夫です。
叩けば叩くほどダウンの回復を実感できますよ!
ダウン製品の保管方法
ダウンジャケットや寝袋には、購入時にスタッフサックが付属しています。
付属のスタッフサックの多くは、ダウン製品がギリギリ入るか入らないかの、小さめのつくりになっています。ダウンをできるだけ圧縮させて、持ち運びやすくするためです。
ダウンを圧縮したまま保管してしまうと、ダウンのロフトをつぶしてしまう原因になりますので、できるだけ大きめの袋に入れて保管してください。
押し入れなどの湿気が多い場所に保管すると、ダウンが水気を含んでしまいます。湿気が少なく、直射日光の当たらない場所に吊るすなどの工夫が必要です。
まとめ
ダウン製品を自宅で洗濯すれば、余計な出費をおさえることができます。
手間はかかりますが、ダウンをふっくらと回復させるために、洗濯後にはこまめに叩いてください。専門のクリーニング屋さんに頼まなくても、驚くほどふっくらと仕上がりますよ!
ダウン製品はケアを怠らなければ、何十年も使うことができます。ぜひお試しくださいね!