「もっと便利に!」と考え抜いたアイデアで今ある道具をグッと使いやすく
つねに好奇心と探求心を持ち「こうしたら便利ちゃうかな~」「これやったら、こんなことに使えるんちゃうかな?」と、絶えず頭の中をアイデアが巡っているというwinpy-jijiiさん。ご自身のYouTube『winpy-jijiiのアウトドアチャンネル』でも、道具の改良や小細工を何度となく紹介している。今回は、わずか2~3分でできる簡単だけど実用的な小細工を教えてもらった。
まずは、シェラカップにチョイたしして、箸置きを作る方法。キャンプやトレッキングの途中、シェラカップを使って食事をしている時、箸の置き場に困ったことはないだろうか?カップの上に置いたらスープは飲めないし、地面に箸を置くのも嫌だし…。「ならば箸置きをつけちゃえばいい」と考え出したのがこのアイデア。必要な材料も道具もシンプルだ。
【材料と道具】
シェラカップ
針金・・・太さ1mm程度のもの
ラジオペンチ
ワイヤーカッター、または、ニッパ
作り方は簡単。針金を曲げて切るだけ
「まずは、ラジオペンチを使って、針金を90度に曲げてきます。最初から針金を短く切ってしまうと作業しにくいので、長いままで始めましょ。だいたい10~12mmぐらいの幅を取って、コの字型に曲げます。それができたら、長さ20mmぐらい残して、両端をカットします」
これで箸を置く『コの字型』のパーツが、ほぼ完成した。
ラジオペンチでキュッとひねれば箸置きのできあがり
「次は、両端を手前に向けて曲げてきます。ラジオペンチの先の細いところに合わせて、両端とも同じように丸く曲げます。ある程度、形になったら、シェラカップの柄に巻き付けましょ。右利きの人なら、柄の左側に。左利きの人は、右側に取り付けると使いやすくなります」
「そしたら、針金の両方の先端をつぶすようにして、シェラカップの柄に巻き付けます。グルッと曲げて柄から針金が外れなくなればできあがりです。あんまりきつくせんと、箸置きの部分が動かせるようにな。少々形がイビツになったら、ラジオペンチで修正すればいいし、自分で使うもんならあまり気にせんでもいいんちゃうかな」
箸置きとして使うときは上に立てて、その中に箸を入れれば片手が空く。使わないときは箸を外して箸置きの部分を倒せば邪魔にならない。作業時間は、ものの1~2分。それでシェラカップがグンと使いやすくなった。そして、シェラカップ本来の機能を一切落とすこともない。材料も針金だけだから、100均で買えば予算もわずか。さすがはwipny-jijiiさんだ。
小細工なし。今あるものを応用して箸とカトラリー置きにする方法
「じつは、もっと簡単なアイデアもあるんでちょっと見てや」とwinpy-jijiiさんが取り出したのは、ステンレス製のおしゃれな洗濯ばさみだった。
「これはな、こうやってシェラカップの柄を挟むだけ。ほらっ、箸が置けるやろ」
ステンレス製のシェラカップに取り付けられた洗濯ばさみは、安定感も問題なし。しかも、メタリックな質感がそっくりだから、取り付けた瞬間に専用品のようにシェラカップに馴染む。なにも改造することなく、応用アイデアでこれまた便利で見栄えもいい箸置きが完成した。
「これ、箸だけでなくて、穴の開いたスプーンやフォークでもいけますわ。片側のグリップのところに、スプーンの穴を差し込むだけ。こんだけのことですが、スープを飲みながらパンを食べたりできるんで便利になりますよ」
ちなみに、この洗濯ばさみはamazonで購入したものという。「ステンレス 洗濯ばさみ」と検索すると出てくる。
「こんなんは、近くの100均やホームセンターで探しまわるのも楽しみのひとつなんで、自分が持っているカトラリーとフィットしそうな洗濯ばさみを、あれやこれやと探してみてな」
取材のあと、winpy-jijiiさんの所有するシェラカップを拝見したところ、今回、作った箸置きがほとんどのものに取り付けられていた。ほんのひと手間で、シェラカップの使い勝手が格段にアップする。皆様もぜひお試しあれ!
構成/山本修二