石鹸で髪を洗ってみよう
「石鹸で髪を洗う」ことに、どんなイメージをもたれるでしょうか。「髪はシャンプーで洗うものでしょ?」「ギシギシするんじゃないの?」などと思われるのでは?
近年、欧米諸国でさかんに行なわれている脱プラスチック運動や、荷物を極限まで減らす「ミニマリスト」の暮らしが注目を浴びていることなどから、「石鹸で髪を洗う」という暮らしが見直されています。
キャンプシーンにおいても、「髪を洗う」という用途にしか使えないうえ重くてかさばるシャンプーより、軽くて好きな大きさにカットでき、全身洗えて洗濯などにも使い回しがきく石鹸の方が便利かもしれません。
慣れると以外に快適な「石鹸シャンプー」について紹介します!
そもそも「石鹸」とは?
石鹸シャンプーに使う「石鹸」とは、成分表示に「石鹸素地」と記載されているものを指します。水に溶かしたときの液性はアルカリ性を示します。
「石鹸」というと固形の石鹸をイメージされると思いますが、原材料に石鹸素地の表示があれば、液体でも「石鹸」と呼ばれます。
石鹸シャンプーに必要なもの
- お好みの石鹸
- クエン酸
水に溶かしたときの液性がアルカリ性になる石鹸。そのため放っておくと髪が痛み、ゴワゴワした洗い上がりになってしまいます。
アルカリ性を中和させるため、酸性のクエン酸をリンスに使います。クエン酸は薬局で市販されているお掃除用のもので十分です。クエン酸が手に入らないときは、少々匂いが酸っぱいですが、お酢を使っても大丈夫。
石鹸シャンプーのやり方
1.まずは予洗いをします。普段シャンプーをするときよりかなり入念に、汚れのほとんどをここで洗い流すつもりでしっかりと洗います。
2.石鹸をよく泡立て、髪を洗います。
このとき泡がすぐになくなってしまうようなら、油脂や整髪料などの汚れがまだまだ残っているサイン。1度洗い流し、再度石鹸を泡立てて洗うようにしてください。
泡がなかなか消えなくなったら、しっかり洗えているサインです。よくお湯で洗い流しましょう。
3.クエン酸でリンスします。洗面器1杯のお湯にクエン酸を大さじ1〜小さじ1ほど溶かし、頭からかぶってリンスします。リンスしたらお湯ですすぎます。
石鹸で髪を洗うと、最初はキシキシする感覚があるかもしれません。髪が石鹸に慣れてしまうと、だんだんサラサラの感触に戻っていきます。
石鹸シャンプーにおすすめの石鹸
ここからは実際に、最近話題になっているおすすめの石鹸を紹介します!
アレッポの石鹸
石鹸シャンプー愛好家から圧倒的支持を集めるのが「アレッポの石鹸」です。髪と相性のよいオリーブオイルとローレルオイルが主成分。
地肌はすっきりと洗えるのに、髪は油分を取りすぎずしっとりとした洗い心地です。
牛乳石鹸
「赤箱」「青箱」でおなじみに牛乳石鹸。100年近くの歴史があるロングセラーアイテムですが、近年レトロなパッケージや価格の安さが見直され、若い女性の間で復刻ブームが起きています。
1つ100円、しかも長く使える圧倒的コスパで人気です。髪に使っても洗浄力は高すぎず低すぎず、すっきりさっぱりした洗い心地です。
マジックソープ
固形タイプと液体タイプの2種類が選べる石鹸「マジックソープ 」。液体タイプも成分は植物油由来の「石鹸素地」、立派な石鹸です。
液体ですが石鹸なので、掃除、洗濯、お皿洗いなどにもマルチに使えて便利です。
「石鹸」ではないけれど、持ち運びに便利なシャンプーバー
ここからは「石鹸」ではないですが、固形で持ち歩きに便利な「シャンプーバー」をご紹介します。
「石鹸」の原料は動植物の油脂由来の「石鹸素地」ですが、シャンプーバーの材料は合成シャンプーと同じくラウリン酸Nαなどの成分です。シャンプーバーを使う場合は、リンスはクエン酸ではなく、通常のものを使ってください。
石鹸ではないので全身洗いや洗濯などには使えませんが、髪に特化しているのでキシキシ感などはでにくく、固形なので携帯性に優れるというメリットがあります。
ethique
プラスチックごみを減らすためにニュージーランドで作られたシャンプーバー。「Cosme Kitchen」など全国の化粧品販売店・雑貨店などで購入可能です。
LUSHのシャンプーバー
全国に支店がある石鹸販売店LUSHのシャンプーバー。ポップなカラーリングや「のりのりシーサイド」「紫ショック」など面白いネーミングで、プレゼントにも適しています。
石鹸シャンプーで身軽にシャワータイムを楽しもう
通常のシャンプーに比べて洗浄力の高い石鹸。地肌をしっかり洗えるから髪が健康になると、美容面でも支持されています。
ただその一方で油分を取りすぎてしまう、乾燥してしまうという声も上がっているので、髪質に合わせて使ってみてください。
1つあればマルチに使えて、プラスチックごみの削減にも繋がる石鹸シャンプーはキャンプの強い味方!慣れれば意外に快適なので、ぜひ取り入れてみてくださいね。