ガレージブランドの多くは、「こんな商品があったらいいのに」というアウトドアズマンの熱意が高じて生まれたもの。そこでブランド創設のきっかけから、コンセプト、ヒット商品などを、作り手の熱い思いとともに大紹介!
右:YOKA 角田 崇さん
ブランドの代表作ともいえるハイセンスな組み立て家具などを考案。家具は針葉樹合板を使いアウトドアはもちろん、家でも映える。
左:Peregrine Furniture 見城 了さん
市場にないなら「作っちゃえ」という勢いでファニチャー作りをはじめた、プロ写真家にしてガレージブランド界のカリスマ的存在。
本企画のオープニングは、ガレージブランド界の老舗「ペレグリン・ファニチャー」の見城さんと、新進気鋭「YOKA」の角田さんの対談から。
「ボクはね、自分で使う木のテーブルを、ホームセンターの工作室で作ったのが最初だから、ガレージじゃなく〝工作室〟ブランドですね(笑)」(見城さん)
角田さんはこう話す。
「ボクは何か新しいことにチャレンジしたいなぁ〜って考えていたとき、『いまアウトドアやキャンプ市場が活況だよ〜!』みたいな、天の声(笑)が聞こえてきて……。それで一念発起して、それまで作っていた組み立ておもちゃと同じ素材で家具が作れないかって感じでした」
そして、両ブランドに共通するのが、「市場にないモノを創作する」という熱い思いだ。これは、ほかの多くのガレージブランドにも共通するポイントといえる。量産体制をもたない小規模なブランドだから作れる、オリジナリティーあふれるデザインや素材、機能を駆使したモノ作り──これこそが、ガレージブランドが発信するアイテムの大きな魅力になっているのだ。
そこでいま、キャンプ界で人気上昇中の新規参入ブランドから、2000年代はじめからの古豪まで、注目度満点の全国のガレージブランドをドドーッと探求していきます!
最高の"余暇"を提供したい!
内(家)と外を行き来できるアウトドア道具をコンセプトとし、合板材を工具なしで組み立てられるファニチャーを中心に展開。すべてのパーツが板状だから、バラして付属ストラップでまとめればコンパクトで抜群に収納性がいい。最近はレンジを広げて、テントやタープ、焚き火台などもラインアップに加わっている。拠点は東京・目黒区。
問い合わせ先 トゥエルブトーン office@twelvetone.jp
プラモデル感覚で組み立てられる家具
ヨカチェア ¥23,000
↑
部屋の中でも、キャンプで使ってもまったく違和感のない、YOKAを象徴するアイテム。パズルのようにパーツを組み合わせ、付属ストラップでまとめられる。
ヨカティピ ¥29,000
270cm四方のワンポールテント。全周に再帰反射テープの帯が施され、煙突穴も付いている。
パップタープ ¥25,000
ジッパーを閉じるとシェルターにもなる多目的タープ。用途に応じてスペース調節も簡単だ。
ミニシェルフ ¥8,500
カップや調味料、調理道具を置くのに便利。
ベーシックテーブル ¥22,000
シンプルな四角いローテーブル。
クッキングファイヤーピット ¥15,000
焚き火を調理にも利用できるグリル付き。
「あったらいいよね」がはじまり
米国製の木製アウトドアテーブルが入手困難になりDIYで自作したのをきっかけに、’08年ごろに創設。トレンドを追うのではなく、シンプルかつ機能的なデザイン、そしてエイジングを楽しめる飽きのこない素材の道具を、東京から発信し作り続けている。創設者の見城さんは現役プロカメラマンだけに、製品紹介の撮影も自ら行なっている。
問い合わせ先 ペレグリン デザイン https://www.peregrine-f.com/
シンプルで使いやすい木製品がいっぱい!
レザーのカーミットチェア用張替えジャケット ¥21,000
見城さんお気に入りの米国製カーミットチェアの専用シート。めっちゃカッコイイ! シート裏には革の伸び止めにナイロン地が張ってある。
本体:ホーススタンド ¥48,000
テーブル、スタンドとして、家でもキャンプでも大活躍する組み立て式家具。専用ケースの出来が良すぎて(笑)、ケースは欠品状態だという。
上段右:アルマジロテーブル ¥8,600
幅29×奥行き19×高さ5.5cmの小さなテーブル。天板に通したドローコードを引っ張るだけで簡単に組み立てられる。
上段左:重ねられる木のお皿(3枚組)¥3,900
料理の取り皿やおつまみ用小皿として便利な直径13cmの木皿。
下段:カッティングボード ¥2,200〜
コーヒードリップスタンド Woodpecker ¥8,300
背の高いタンブラーからカップまで、容器に合わせてドリッパーを載せるアーム部分を上下に動かせる。これ、便利です!
(BE-PAL 2021年1月号より)