軽量で温かいキルトタイプのスリーピングバッグ
皆さんは、キルトタイプのスリーピングバッグをご存知でしょうか?
今回は、キルトタイプの魅力と使い方について、詳しく解説いたします!
軽量で温かいスリーピングバッグを探している方には、きっと参考になるはずです。
キルトタイプのスリーピングバッグとは?
日本ではまだ知名度の低いスタイルですが、軽量装備の登山などで使用されるスリーピングバッグのスタイルのひとつです。
スリーピングバッグには他に、封筒型やマミー型などのスタイルがありますが、キルトタイプには、それら一般的な寝袋と大きく異なる点がふたつあります。
ひとつめは、スリーピングバッグの形状です。
通常の寝袋は、体全体を覆う形状をしていますが、キルトタイプの場合、体の側面と上面のみを覆う形状になっています。
背面の保温にはスリーピングマットを使用する設計です。
背中が覆われていないので、寒いのではと思われるかもしれませんが、そのようなことはありません。
スリーピングバッグは、ダウンなどの断熱材の中にたくさんの空気を含むことで、温かさを維持しています。
封筒型やマミー型のスリーピングバッグは、断熱材を体の重さで押しつぶしてしまうため、背面に対しての保温性能がほとんどありません。
スリーピングマットを使用することで、背中と床面の間に空気の層を作り、温かさを維持しているので、背面の断熱材の有無は温かさにあまり関係ありません。
ふたつめは、汎用性の高さです。
キルトを広げると、封筒型の寝袋のように長方形になるため、様々な使い方ができます。
僕の使用しているキルトの場合、専用オプションを取り付けることで、ハンモック用のアンダーキルトとしても使用することができます。
キャンプに行かない時は、自宅で羽毛布団として使用しています。
キルトタイプがおすすめな理由3選
キルトタイプがおすすめな理由は3つあります。
1.軽量コンパクト
同等の温かさのマミー型寝袋と比較すると、キルトタイプの方が軽量でコンパクトに収納することができます。
一般的な寝袋に必要な背面部分を削っているので、重量もサイズも小さくなっています。
キルトタイプは、スリーピングマットとの併用が前提になりますが、通常の寝袋を使用する際もスリーピングマットと併用するのが基本なので、全体の重量は軽くなります。
2.一年を通して使用できる
キルトタイプは温度調整の幅が広く、一年を通して使用することができます。
軽量で高機能なスリーピングバッグは高価な商品が多いため、季節に合わせたものを揃えようと思うと大変です。
しかし、キルトタイプであれば、暖かい時期は掛け布団のように使用し、寒い時期はスリーピングマットに取り付けてマミータイプのように使用することができます。
このように、使い方を工夫することで、一年を通してひとつのスリーピングバッグを使用することができるのです。
3.価格が安く温かい
重量や使用可能温度帯の近い商品と比較しても、キルトタイプの方が安く購入できます。
僕の使用しているモデルは-7度Cまで使用可能で、重量は610グラムしかありませんが、価格は日本円で25,000円ほどとなっています。
日本の有名メーカーから販売されているマミー型寝袋で、同レベルの性能のものを調べてみると、60,000円前後になってしまうことも。
キルトタイプも決して安いものではありませんが、マミー型寝袋の方が高額になってしまうことがほとんどです。
使い方
キルトタイプを使用するためには、簡単なセッティングが必要です。
商品により、セッティング方法は若干異なりますが、今回は僕が持っているキルトタイプの設置方法をご紹介いたします。
1.足を入れる部分をボタンで止める
腰から下が入る部分をボタンで固定し、通常の寝袋のような筒状にします。
2.足先の部分を絞る
温かい空気が逃げないよう、足先部分のコードを引いて絞ります。
3.スリーピングマットに固定する
腰の位置にあるループにゴムバンドを取り付け、スリーピングマットに固定します。
ゴムバンドの長さを変更すると、キルトのサイズを調節することができます。
4.完成!
腰から上は掛け布団のような形になります。
寝袋のように、広げるだけとはいきませんが、慣れてしまえば1~2分でセッティングすることができます。
マミータイプの寝袋のようなフードは付いていないので、ニット帽やフード付きの服を着るとさらに温かくなります。
キルトタイプはこんな方におすすめ
キルトタイプは、軽量で高機能なスリーピングバッグを探している方におすすめです。
特に登山やバックパックキャンプをする方は、荷物が軽くなり、体力を温存することができます。
様々なシーンで役に立つ、キルトタイプのスリーピングバッグ。
これさえあれば、いつでもどこでも安心して、登山やキャンプを楽しむことができることでしょう。