薪を運ぶログキャリーを、便利に自作してみよう。
焚火の燃料となる薪を運ぶ際、ログキャリーがあると便利です。市販のログキャリーは袋型や箱型、バケツ型など様々な形状のものが販売されています。
今回ご紹介するのは、薪を1枚の布で包んで持ち運ぶ、シンプルな構造のログキャリーの作り方です。布の素材を帆布にすることで、かなり重い薪を持ち運ぶことができます。
さらに持ち手にペグを使ことによって、薪ラックとしても使える一石二鳥の便利なログキャリーです。
自分で作ったログキャリーを使って、焚火を楽しんでみるのはいかがでしょうか。市販品よりもずっと愛着が湧きますよ。
ログキャリーの作り方
準備するもの
・6号帆布(90cm×40cm)
・ペグ4本(40~50cm)
・裁縫道具
重量のある薪を運ぶため、頑丈な帆布を使用します。帆布は6~8号の、厚手のものがおすすめです。
4本のペグは、持ち手と薪ラックの支柱を兼ねています。
作り方
まずは帆布を90cm×40cmに切り出します。
50cmのペグを使用する場合は、90cm×50cmに変更してください。
帆布の断面は、糸がポロポロとほつれてしまうため、折り重ねて表から見えないようにします。
帆布の両端を内側に折るため、帆布の大きさは最終的に、上の写真の赤いラインになります。
帆布の両端は1.5cmで2回折ります。折り重ねたらアイロンを当てて、折り目をしっかり付けましょう。
アイロンを使う際は火傷に充分注意しましょう。
アイロンを当てただけでは折り目が開いてしまうので、縫い合わせます。縫い方は、波縫いよりも頑丈な半返し縫いがおすすめです。
縫う際はなるべく縫い目が波打たないようにしましょう。綺麗な直線だと、見た目がとても良くなります。
表面の縫い目が波打たずまっすぐだと、裏面も綺麗な直線になります。
両端を折り重ねると、生地のほつれを予防するだけでなく、強度が生まれます。重い薪を運ぶことを考えると、両端の処理はしっかりしておきたいところです。
はじめて作るものはざっくりでも良いので、完成時のイメージをスケッチすると良いです。頭の中が整理されて、製作中に失敗する可能性が低くなります。
ある程度の寸法も決めておくと、製作中に確認することができ、測り間違いや不具合が起きにくくなります。
帆布に持ち手部分を作ります。実線がカットライン、点線が折り目の線です。
先ほど書き込んだカットラインに沿って、裁ちばさみで裁ち切ります。
はさみを使う際は誤って怪我をしないように、細心の注意を払いましょう。
持ち手部分の処理は、帆布の両端2ヶ所に施す必要があります。
帆布を半分に折って、先に作った一方の持ち手部分のカットライン・折り目の線を、もう一方にも書き込みましょう。
持ち手部分の生地も裁断したため、糸がほつれてしまう恐れがあります。
帆布の両端を折り重ねたのと同様の処理を、持ち手部分の生地断面部分にも行います。
持ち手部分の生地断面を折り重ねて縫い合わせると、上の写真のようになります。
裏から見るとこのようになります。
生地を裁断した断面を表に見せないように処理すると、ほつれや破けを予防することができ、道具の寿命を延ばすことに繋がります。
持ち手のペグを挿入すると、このようになります。ペグはなるべく、鋳造の頑丈なものを使いましょう。
薪ラックにすることもできるように、合計4本のペグを挿入しています。
薪ラックにする必要がないという方は、ペグを2本に減らしても問題ありません。
ログキャリーを使わないときは、丸めてコンパクトに収納することが可能です。
薪1束分が収納可能で、耐久性は全く問題がありません。帆布は頑丈な素材のため、アウトドアでガンガン使うのに向いています。
汚れが気になるという方は、汚れが目立ちにくい色の帆布に変更してみると良いですよ。
持ち手の4本のペグは握りやすく、手にグッと力が入りやすいです。そのため重い薪も、難なく持ち運ぶことが可能です。
持ち手のペグをログキャリーから抜き、地面にクロスさせて打ち込むと、薪ラックとしても使えます。
ログキャリーと薪ラックの2役を1つでこなすため、とても有能で便利です。
こんな時こそ自作のログキャリーをDIY!
市販品ではなかなか自分好みのデザインの商品がなかったり、「こんな機能があったらいいのに……」と思うことがしばしばありますが、自分で作れば思いのままです。
ログキャリーのようなシンプルなものはDIY初心者でも作りやすく、特別な道具がなくても作り始めることができます。
今回ご紹介したログキャリーは、ミシンを使わず手縫いで作っています。手間は掛かりますが、手縫いでも充分作れますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。