124年ぶりに節分が2月2日に
はじめに節分の話題をひとつ。今年は節分の日が2月2日です。節分の日が2月3日以外の日になるのは、1984年2月4日以来の37年ぶり。2日になるのは1897年以来の124年ぶりのことです。
節分は「立春の前日」と決まっていますが、立春はそのように確定しているわけではありません。地球から見た太陽の通り道を24等分に分けた節目を「二十四節気」と言いますが、立春はそのひとつ。春分、夏至、秋分、冬至も二十四節気のひとつです。立春の次は「雨水」「啓蟄」「春分」と続きます。
では、なぜ1日ズレるのかというと、地球が太陽の周りを1周する時間は、365日ぴったりではなく、365日と4分の1日ほどかかるからです。カレンダーの日付と太陽の位置は、毎年、約6時間ずつズレていきます。そのため二十四節気も少しずつズレていくのです。
スマホで冬の星座を撮ってみよう
冬の星座たちが見頃を迎えています。華やかで雄大な冬の星座たちを撮ってみませんか?スマホのカメラ機能は著しく進歩しています。スマホで天体撮影する際の基本をご説明しましょう。
1.手ぶれを抑える
何を撮るときもそうですが、天体撮影においては手ぶれを抑えることが特に重要です。三脚があればベスト。最近はスマホ用のホルダーも売っています。そうした道具がなければ、写したい方角に対して垂直の壁などにぴったりスマホを押しつけて撮る。あるいは、キャンプ地では薪を組む、グリルセットを活用するなど工夫してみてください。
2.夜空モードは適宜、外す
最近のスマホには夜景モードがついていたりします。シャッターが開放され、明るく撮れる機能ですが、場合によってはこれが裏目に出ることがあります。手ぶれが生じやすくなるからです。機種によって機能が違うので一概には言えませんが、うまくいかない時はそうしたモードが機能していないか確認してみましょう。
3.画面に対象をとらえる
スマホ画面では、星は小さい暗い点にしか見えないと思いますが、少なくとも画面上に見えている状態にすること。その上で写したい星をタップしてピントを合わせます。場合によっては、画面をずらして、いったん明るめの星にピントを合わせてから、映したい星に画面を戻してみましょう。
タテでオリオン座、ヨコで冬の大三角
まずはオリオン座を画面にとらえてみましょう。多少ズームが必要になりますが、ちょうどタテの画面に収まるでしょう。ヨコにすれば、冬の大三角が入ると思います。オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンです。さらに、広角対応のカメラなら冬のダイヤモンドも収まるかもしれません。
スマホによる天体撮影でおすすめなのは、夕方の三日月や、明け方の細い月です。スマホで撮ると月の欠けている部分が、薄く丸く映ります。地球照といって、地球が太陽から受けた光の照り返しが月を照らしているのです。肉眼でもうっすら見えますが、撮影したほうがよく見える、おすすめの現象です。
2021年は10月から11月にかけて、夕方の西の空に明るい金星と細い月の共演が見られ、絶好のスマホ撮影チャンスを迎えます。近くなったらまたご案内しましょう。
スマホで星が撮影できるようになったのは、ここ数年のこと。天文ファンの間でもまだまだ新ジャンル(?)で撮影方法が確立していません。その意味では、この分野のパイオニア的存在になることも夢ではありません。いろいろ試しながらスマホならではの天体写真にトライしてみてください。
取材・文・撮影/佐藤恵菜