冬は食材が彩り豊かで探しやすい
冬の寒い季節は、木々から葉も落ち、野草たちも土の中で春を待ちわびているものが多く、鮮やかな色のついたものはよりいっそう目立ちます。歩いていると庭先でよく見かけるキンカンもそのひとつで、オレンジの色は遠くからでも見つけることができます。
今回はそんな彩り豊かな色を楽しみながら、自然の力を使ったビタミンたっぷり野草スイーツ作りのご紹介です。
キンカン(金柑)
キンカンはのど飴や、おせち料理に使われていたりしますが、それ以外ではあまり知られていないのが不思議なほど。庭先でもたわわに実っている姿をよく見かけます。キンカンは加熱をして使われることが多いのですが、そのままかじると爽やかな味が口いっぱいに広がります。
ある日、キンカンをスムージーにしてみようと、ジュースと一緒にミキサーで混ぜ合わせて冷蔵庫に入れておきました。するとびっくり!スムージーがゼリーになっていたのです。その秘密は種に含まれている「ペクチン」にありました。
自然の恵み「ペクチン」とは?
ユズの場合はペクチンがわかりやすく、指で種の周りを触るとヌルヌルしています。昔からヨーロッパではこのペクチンを使ってジャムを作ったり、食材を固めるときに使っていました。「ペクチン」の語源も、ギリシア語の「硬い/Pektos」から名付けられているぐらいです。
ペクチンは、コレステロール値の上昇を抑えたり、乳酸菌などの腸内の善玉菌を増殖させるなど、整腸作用が期待されています。
ペクチンの多いフルーツはどれ?
リンゴ・オレンジ・桃・クランベリー・グレープフルーツは、ペクチンが多いフルーツ。逆にペクチンが少ないフルーツは、イチゴ・キウイフルーツ・杏などです。
ジャムを作るならどのフルーツが適している?
ペクチンはフルーツによっては、種以外の場所にあるものもあります。リンゴなら、芯や種の周りです。ペクチンの少ないフルーツでジャムを作るときには、レモンの種や、リンゴの芯などをプラスして作れば、トロミが生まれます。
材料2個で「キンカンゼリー」を作ってみよう
道具
・フードプロセッサー、ブレンダー
・ゼリー型
材料(4人分)
・金柑 20個
・100%ストレートリンゴジュース カップ1/2〜(100cc〜150cc)
作り方
1.キンカンの茎を取り除いてから洗います。
2.ブレンダーに、キンカンとリンゴジュース1/2(100cc)を入れます。
3.スムージーにしていきます。これは種が残っているので、まだまだです。
4.種のつぶつぶが気にならないくらいになったら、残りのリンゴジュースを加えて混ぜます(しっかりと形を固めたい方は、追加のジュースは不要です)。
5.好きな容器に移して、冷蔵庫で半日置いたら完成です。
保存料などが入っておりませんので、冷蔵庫で保管し、数日以内に食べましょう。つぶつぶの食感が残るゼリーは、爽やかなキンカンの風味をまるごと楽しめて、ちょっとしたおやつに最適です。ぜひ作ってみて下さいね。