災害時に覚えておくと便利な、ポリ袋でご飯を炊く方法
地震や台風などの自然災害は突然やってくるもので、常日頃からの備えや防災知識が大事だといわれています。災害による断水時は水の確保が難しくなり、清潔な水はとても貴重です。今回ご紹介するポリ袋を使用する方法は、少量の水でご飯を炊くことが可能です。
キャンプでも活用できる炊飯方法なので、ぜひ一度チャレンジし、防災意識を高めてみてはいかがでしょうか。
湯煎調理のできるポリ袋
使用したポリ袋は、「アイラップ」という商品です。耐熱温度が120度Cのため安心して湯煎調理することができる、と話題の商品です。湯煎調理には、耐熱温度の高い「高密度ポリエチレン」の袋を使用しましょう。ジッパー付き袋の場合は、耐熱温度が100度Cのものが多いので気をつけましょう。
災害時にポリ袋は、ゴミ袋や、器がない際のお皿として、手袋としてなど様々な用途に使用できます。非常用に、1箱常備しておくことをおすすめします。
こちらの袋にはマチがあるので、使用できる幅が広がりそうです。今回はこのポリ袋を使用して、ご飯を炊く方法をご紹介いたします。
ポリ袋でご飯を炊く
材料
材料は米、水、塩のみです。3種類の水分量をそれぞれの袋に入れて、最適な水加減を検証してみようと思います。
A:米 75g(1/2カップ)/水 90ml(1/2カップ)
B:米 75g(1/2カップ)/水 110ml(3/5カップ)
C:米 75g(1/2カップ)/水 135ml(2/3カップ)
この水分量にしたそれぞれの理由としては、
A:米と、水を同量にすることで測りやすさがあるのではないかと考えました。
B:米を研いでから炊飯する際の水分量を、目安にしました。(米の分量の約1.2倍)
C:無洗米炊飯時の水分量を、目安にしました。(米の分量の約1.5倍)
step1:給水させる
袋に食材を入れ、1時間給水させます。
よりリアルな断水時を想定して、米を研がずに浄水を入れるという方法をとりました。そのままおにぎりとしても食べられるように、それぞれ少量の塩(ふたつまみほど)を入れます。
step2:調理道具を用意する
鍋と、ザルを用意します。鍋のサイズに合うザルがない場合は、耐熱の皿や蒸し網などを使用しても大丈夫です。
step3:湯煎する
鍋に湯を沸かして、準備しておいた米を入れます。袋の口の部分がお湯の上に出るように気をつけながら、20〜30分湯煎します。
step4:蒸らす
時間が経ったら火を止めて湯から袋を引き上げ、全体を少し揉みます。
試食して米の固さを確認し、8割ほど柔らかくなっていたら、再び湯の中に入れて蓋をし、10分蒸らします。
step5:完成
完成したご飯を食べ比べます。
A:食べることはできますが、固さが残っています。
B:少し固さが残ります。固いご飯が好きな方には良いかもしれません。
C:固さもちょうどよく、美味しく炊けました。
本来は水で研いでから使用する米を、研がずに無洗米と同じように炊きましたが、ヌカ臭さもなく美味しく食べることができました。
この検証の後、米の分量を倍量の1合にし、水も同じく倍量を入れて調理しましたが、同じ調理時間で同じ炊き上がりになりました。
災害時はポリ袋炊飯を活用しよう
地震や大雨、落雷などの自然災害による断水や停電は、突然おこります。今回ポリ袋で作ったご飯は、災害時を想定して作ったにも関わらず、非常に美味しく炊くことができました。浄水の使用も少量で完成したので、災害時の知識として有効に活用できる方法だと感じました。いざという時に慌てないためにも、ぜひ一度ポリ袋炊飯を実践してみてください。