YouTuber DJキャブヘイさん
「CABHEY RIDE ON!!」のチャンネル登録者数は74万人以上。キャンプ歴1年ちょいの、素人目線の動画がウケている。焚き火脇でギターを練習中。
ちまたで人気のキャンプ系YouTuber。なかでも異彩を放っているのがこの男、DJキャブヘイだ。片時もはずさぬヘルメット姿でキャンプツーリングを楽しみ、サランラップでテントを作ったり、100円グッズで冬山キャンプなど、意表を突く企画の連投が人気をよび、動画投稿1年半にして、登録者数70万人を突破している超人気者だ。
今回はそのキャブヘイさんのキャブヘイ山荘に潜入!
「ハーイ! どうもこんにちは、キャブヘイです」
動画そのままのDJバリの声。YouTubeだと始終、ハイテンションで実況中継が続くが……。
「騒がしいでしょ。こんなだと、人様のキャンプ場だと迷惑だから、自分の撮影スタイルのために山が欲しかったんだよね」
知人伝てで、ここの山主さんに出会い、沢があることも気に入り、購入を即決。
「ラッキーな巡り合わせだったよ。実は昔からの山主には自分の山を持て余している人が多いんだけど、山林バンクとかに登録している人って意外に少ないんだ。口コミがいちばんだね」
山を譲り受けるとき、条件などはあったのだろうか。
「たまに女房が茶の葉を摘みにくるから切るなよって。あとは、火の始末とゴミの処理をしっかりしてくれっていわれたよ」
自分の山だから、もちろん直火もOK。薪も拾い放題だ。
「でもね、木を無闇にチェーンソーでぶった切るってわけにもいかないんだ。隣の畑が、木がある想定で日照時間を計算してたりするから、確認しないと」
沢も然り。下流で田んぼに水を引いていたりもするので、洗い物などはもってのほか。
「雨降ると、川幅が広がったり、木が倒れたり、平気で地形が変わる。都会に住んでると想像つかないよね。でも、その管理もまた楽しい。たまのキャンプのためなら薦めないけどね(笑)」
2019年5月 キャンプ系YouTuberとして投稿開始。
2019年12月 チャンネル登録者数20万人突破。
2020年1月 チャンネル登録者数30万人突破。
2020年1月 気兼ねなく動画撮影できるように自分だけのキャンプ場探しをはじめる。
2020年5月 知人の紹介で山主さんを紹介してもらう。平らな土地と沢が気に入り即決で山購入。
2020年7月 段々になった土地に階段を作る。
2020年8月 沢の滝にシャワーを設置。
2020年10月 土地の竹で竹垣の小屋を作る。
2020年11月 つるの剛士さんとドラム缶風呂を作る。
金網がお隣さんとの境目
公道から山へ続く道。金網で仕切られているのが、隣の土地。車が入れないので、不法侵入される心配なし。
清流の沢水でドラム缶風呂
ん…ぎもぢいい〜!
山に捨てられていた瓦を竈にし、上にドラム缶を設置。沢の水をポンプで汲み上げ、湯を沸かせば五右衛門風呂が完成。山の露天風呂である。
竹材は使い放題
この山は竹の子以外採れない、というほど斜面は竹に覆われている。間引くためにも竹をフル活用。
両側に節を残して竹を切り出し、四角い穴を開けて米と水を投入。
切った端材を蓋にし、焚き火に投入。弱火で15分ほど加熱し蒸らす。
端材で作った箸でいただきます!竹でシェルターや小屋も製作。
前山主さんの遺物を活用
前の持ち主のご先祖が使っていたという納屋。探って見ると…ナタや網を発見。いざというときの避難小屋として確保。
キャブヘイさんの山遊び道具
1 軍用のポンチョタープをグランドシートに。
2 中国ブランドMoon Lenceのコンパクトチェア。足をたたんで高さを変えられる。
3 ワンポールテントになるポーランド軍の軍幕。
4 DODのコット。
5 野宿にも耐えうるナンガのシュラフ。
6 サイトを彩るフュアーハンドランタン。
7 モーラナイフ。
8 竹伐採用のこぎり。
9 室内や手元の作業を照らすジェントスのLEDライト。
10 砥石。
11 火おこしグッズ。
12 調味料入れは無印良品のアクリル小物ケース&シェラカップ。
13 SOTOのフィールドホッパー。
14 ハスクバーナの斧。
15 グローブ。
※構成/大石裕美 撮影/奥田高文 イラスト/DJキャブヘイ
(BE-PAL 2021年2月号より)