2008年に発売し今なお人気の高い「ツェルト」シリーズが、コンセプトはそのまま装備・デザイン・使い勝手など、すべてを見直し進化させ、新たに「ツェルトキリマ」として生まれ変わりました。ちなみにツェルトはドイツ語で<小型テント>、キリマは<気候>を意味します。
先代から装備されていた右側リヤクオーターウインドウ部分の「スタイルウインドウ」は、今回新たに設計をし直し運転席後ろからリヤクオーターウインドウまで延長され、ダイネット全体を開放的な空間に変え居住性が劇的に向上しました。さらに、スタイルウインドウ内には前後2カ所にアクリル窓を搭載し、採光性・通気性・快適も大幅にアップしています。
次に注目したいのがDC12V車載クーラーを標準装備していること。気候に関係なく車内で快適に過ごせるという意味も含んでいます。そんなエアコンですが、窓や壁際に単に設置するというのではなく、キャビネット内にきれいに収まっており、クーラー装着による圧迫感や主張がなく、自然にインストールされているのもポイントです。
電装系についてもクーラーを標準装備しているだけあって、サブバッテリーにはディープサイクルの115Ahを3個標準搭載するほか、もうワンランク上のグレード「ツェルトキリマLi」には100Ahのリチウムイオン電池3個を標準装備しています。
ほかにも走行充電にはCTEK製、外部充電も最大45Aを可能にするなど、充電側もしっかりと対応がなされており、ユーザー側の目線に立った作りが見えない部分までしっかりと行われています。
セカンドシートとサードシートにはフラットにもしやすいFASPシートを採用。移動時は全員が前向き乗車可能。リビングモードもセカンドシートを反転させるだけと簡単です。インテリアカラーは写真の「メープル」のほかダーク系の「ショコラーデ」も用意。
セカンドとサードシートを倒せばフロアベッドに早変わり。ベッドサイズは1850×1450mm。上段ベッドは荷室キャビネットにマットを置くだけと楽々。スタイルウインドウによりサイズは1450×1750mmと横向きで2人が就寝できます。
荷室フロアは90×166cmあり、キャンプ道具や遊び道具もたくさん積める設計。上段ベッドマットは右キャビネットに収納できるのでかさばりません。
スライドドアの右手にキッチンキャビネットを配置。13L給排水タンクに外部シャワーも装備し、車内外でも使いやすいのが◎。オプションの40L上開き式冷蔵庫はキャビネット内に収めることもでき、とても使いやすいです。
左リヤキャビネットは収納スペースとサブバッテリーなど電装系が収まっています。走行充電は高効率な充電が自慢のCTEK D250SE+スマートパスを搭載。電子レンジはオプションで、家具内にビルドインできるよう設計されています。
ツェルト キリマは同社バンコンの新フラッグシップモデル。その出来映えはとても高く、快適な車中泊旅を約束してくれる1台と言えるでしょう。
価格:621万5000円〜
問:東和モータース販売 https://towa-motors.com/
構成・写真/伴 隆之