採れたてフレッシュな野菜が味わえ、しかも安心感がある自家製キッチンガーデン。さらに、その野菜を観賞しよう、という、見て食べておいしいキッチンガーデンこそが真骨頂。
直径40㎝ほどの水切りかごに、野菜用培養土を入れ全17種類の野菜やハーブ(バジル、オレガノ、ローズマリー、トウガラシ、パセリ、タイム、マリーゴールドなど)、エディブルフラワーを寄せ植え。鉢の縁に植物を押えるように植えると、植物が外側に伸び、スペースを有効活用できる。
「野菜=緑色、だけではないんです。白ナスに白キュウリ、黒トマト、黄房トウガラシまであります。野菜は食べるだけでなく、彩りを添える優秀なガーデンプランツですよ」とは、年間800種類もの花や野菜の苗を育て、販売している片山陽介さん。
「そんなイケメン野菜と、エディブルフラワー(食べられる花)を寄せ植えすると、花の寄せ植えにも見劣りしません」
しかも、庭ではなく、ベランダで育てられるという。
【例2】ワイヤーバスケットに防草シートを敷いて土が漏れないようにした。そこに下垂性のハンギングトマトをはじめ、フェンネル、ラベンダー、イタリアンパセリ、マリーゴールドなど12種類を寄せ植え。
「植物には適応力があるから、育つ環境にある程度は合わせてくれるんです。完全なる自給自足までは無理ですが、ある程度は収穫できますよ」
しかも、花のない冬場でも、レタスや小松菜、赤紫のカラシナに、パンジーやビオラ、キンギョソウなどのエディブルフラワーを組み合わせれば、華やかな寄せ植えを楽しめる。
「リーフレタス類は鮮やかな黄緑色のものからワインレッドのものまでさまざまな色合いがあるし、育てやすいので初心者にもおすすめ」
【例3】ワイヤーバスケットにジュート布を敷いて土カバーに。これならどんな器も鉢にすることができる。バジル、パセリ、ローズマリー、4〜11月まで花を楽しめるカリブラコアを植え込んだ。
ハーブ類も丈夫で手間がかからず、向いている。
「葉の色が薄くなってきたら肥料が足りてない証拠。節と節の間が間延びしてたら日照不足だし、常々観察して植物の健康診断をすることで、上手に育てられるようになります」
植物自由区・区長 片山陽介さん2004年にネット通販「植物自由区」を立ち上げ、現在は年間800種の植物を生産&販売。自由大学やワークショップで講義も行なう。
協力/自由大学 http://freedom-univ.com/
植物自由区 http://www.shokubutsu-freak.com/
構成/大石裕美 撮影/ミヤジシンゴ