今回ご紹介するのは、八王子に拠点を構えるガレージメーカーmaagz(マーグズ)が手掛ける、多次元焚き火台rapca(ラプカ)の風防セットです。シンプルなパーツで構成された、折り畳み式のスタイリッシュな焚き火台。見た目が美しいだけでなく、使い勝手の良い、機能的な製品です。その魅力をお伝えいたしますね。
ラプカの組み立て方
まずラプカの組み立て方をご説明いたします。
ラプカは上質な倉敷帆布のケースに収納されています。収納した状態の薄さは約13mmです。かさばらないので、荷物と荷物のすきまに収納できますね。
本体をケースから出してみましょう。
こちらがラプカのパーツです。
1 フレーム
2 ゴトク
3 ジョイント
4 灰受けパネル
5 ロストル
6 風防
では、組み立ててみましょう。
フレーム同士をジョイントでつなげます。つないだ状態で地面に置けば、フレームが自立します。
2枚の灰受けパネルを接続します。
1枚になった灰受けパネルを、フレームの4隅にあるツメの部分に引っかけて接続します。
ロストルを灰受けパネルの上にかぶせて組み立て完了です。
いちど組み立てると、パーツ同士がしっかりとかみ合っています。持ちあげて横にしてもバラバラにはなりませんでした。火をおこした後に、持ちあげて移動ができますね。
ラプカの特徴
火力調節が簡単
バーナーと違って、焚き火での調理は火力調節が難しいのがネックですが、ラプカならば火力調節が簡単です。そのわけは、ラプカの特徴的なフレーム部分の造りにあります。ラプカのフレームは、上部が3段にわかれているので、ゴトクを上下3段階に設置することができます。
煮込み料理などで弱火にしたい時はゴトクを上段に。
焼き物などで強火にしたい時は、ゴトクを下段に設置すれば、火力調節が簡単にできます。
ゴトクを立体的に配置できる
ラプカはゴトクを立体的に配置することができます。それが、多次元焚き火台というネーミングの由来になります。
ラプカに付属しているゴトクと、著者の手持ちのゴトクを使って、ゴトクを立体的に配置してみましょう。
上段と下段にゴトクを配置してみました。こうすれば、同時に別々の調理ができますね。
フレーム自体が拡張を意識して設計されているので、フレームの幅に合いさえすれば、どんなものでもゴトクになります。ホームセンターで手に入る鉄棒などをゴトクに利用することもできそうです。自分なりの使いかたを探す楽しみを味わうことができますよ。自由度が非常に高い焚き火台ですね。
燃焼効率が抜群
ラプカはロストルと灰受けとの間の空間が広くとられています。一見してわかる通り、ロストルの肉抜き部分も多く、下からの空気を取り込みやすい造りになっています。
ロストルの周りにはさえぎるものが無く、通気が良いので、薪の周囲からも新鮮な空気が供給されます。
そのため、いちど火がつくと安定した炎で焚き火を楽しむことができます。
風防をつければ風に強い焚き火台に早変わり
ラプカは非常に燃焼効率が高い焚き火台です。そのため、風の強い場所では、風の影響を強く受けて、薪がすぐに無くなってしまいます。そんな時、風防をつければ、ゆっくりと焚き火を楽しむことができます。
風防の取り付け方をご説明いたします。
フレーム側の風防は、風防を曲げて、フレーム中段のミゾに左右のツメを差しこめば、取り付けができます。
他の2面は、風防を斜めに差し込んで立ちあげるだけで取り付けができます。
風防を取り付けると、ガラッと見た目の印象が変わりますね。
風防は面ごとに取り付けが可能なので、2面だけを取り付けて、風の通り道をつくることもできます。風防を3面にしてコの字型にした場合は、風を防ぎつつ、薪の出し入れもしやすくなります。
風防もゴトクのようにアレンジがきくので、自由度が非常に高いですね。
実際に使用してみました
枯草と少量の枝を焚きつけにして、薪に火を点けます。
風通しが良いので、すぐに薪に火が広がりました。
薪の周りにさえぎるものが無いので、炎がとても美しいですね!ロストルがフラットなので、360度、どの角度からも焚き火全体を眺めることができます。
上段と中段にそれぞれゴトクを配置しました。
上段ではスキレットを使用し、弱火でじっくりとアヒージョを調理しました。同時にケトルでお湯を沸かしました。中段では鉄のフライパンを使用し、強火でステーキを焼きました。
付属のゴトクは細くて華奢に見えますが、重いものを乗せても曲がることはありませんでした。ロストル部分にも広葉樹の重い薪をたくさん乗せましたが、ゆがむことはなかったです。上質なステンレスで丁寧に作られているので、剛性が非常に高いですね。
薪が少なくなってきたので、風防を3面に取り付けました。火が起きた状態でも、風防をスムーズに取り付けることができます。ただ、火傷の恐れがあるので、皮手袋は必須です。
薪が少なくなり、火が弱火になってきたので、ゴトクを下段に設置し、その上でキノコのホイル焼きを作りました。火の状態に合わせ、ゴトクの高さを変えて調理ができますね。薪を無駄にしないので経済的です。
薪が無くなるまで、放置してみました。最後は薪がしっかりと燃え切って、炭が少しだけしか残りませんでした。
まとめ
個人的に、焚き火をするなら直火が好きです。焚き火台は直火ができない場所で、やむを得ずに使用する道具だと思っていました。しかし、ラプカを使用してその考えを改めました!!ラプカはゴトクや風防パネルの設置に関して、自由度が高く、ユーザーが工夫をする余地のある焚き火台です。それゆえに、ラプカを使った焚き火では、石を組んで直火をする時と近い感覚を味わうことができます。使っていて遊び心を刺激されます!直火が好きな方や、火力調節が簡単なので、調理が好きな方にもおすすめの焚き火台です!
Maagzからはラプカ専用のゴトクや焼き網、鉄板などのアイテムも数多くリリースされています。それらを使えば、ラプカの使いかたの幅をさらに広げることができます。是非合わせてチェックしてみてくださいね。
多次元型焚き火台RAPCA(ラプカ)風防セット
重量:本体 1,800g 風防 778g
組立時サイズ:W380〜395mm x H345mm x D345〜350mm(ハンドメイドのため、寸法には個体差があります)
収納時サイズ:W353mm x H345mm x D13mm
本体、風防の材質:ステンレス(SUS304)
収納ケースの材質:帆布(倉敷帆布)
値段:¥23,000