お茶づくりはキャンプ用品でもできる!
日本茶(緑茶)とは、茶畑に栽培された茶の葉を摘んだ新鮮な生葉をいいます。その生葉を蒸気で蒸し、よくもみ、一定の水分量以下になるまで乾燥させると普段私たちがよく飲む荒茶(煎茶のもと)ができます。
そんないくつかの工程を経てつくられる緑茶(煎茶)ですが、今回はメインとなる製造行程を、茶農家さんの協力の下でキャンプでやってみました。
用意する道具
茶こし
バーナー
水(100cc程度)
手拭い
シェラカップ(480mm以上の深めタイプ)
その1: 生葉を摘みとる
年間3〜4回の摘み取り時期がありますが、茶葉製造は4・5月がハイシーズン。取れた時期の順番に1番茶、2番茶、3番茶、4番茶と名前がつき、4〜5月の1番茶が味も香りも一番充実しています。
今回はシェラカップ山盛り程度の茶葉を摘みとりました。
※茶葉の摘み取りは、畑を管理している農家さんの許可を必ず得てから行いましょう。
その2:生葉を蒸す
シェラカップと茶こしを用意します。茶こしにいれた生葉が浸らないくらいの水を入れ、シェラカップをバーナーにかけて沸かします。
湯気(蒸気)が出ている状態で、生葉を入れた茶こしをシェラカップへ入れます。この蒸気を使って茶葉を蒸します。
※一体型バーナーでシェラカップを使用する場合、長時間使用すると輻射熱でガス缶が暖まり爆発する危険があります。使用する場合は短時間で行ないましょう
2分ほどで茶葉がしなってくるので、茶こしから出します。その後、よく水分を切りましょう。
蒸す目的は、酸化酵素の活性を止めることで生葉に含まれているカテキン成分をしっかり残すためです。青臭い味わいを取り、葉をやわらかくして次の工程へ進みやすくなります。
その3: 茶葉を揉む
蒸したら茶葉の水分をよくとります。手拭いが一番いいでしょう。手の中でもみながら水分をとります。十分に水分がとれるまで2〜3回繰り返します。
もむ理由は、葉っぱの組織を壊すことでお湯を注いだ際に茶葉が持つ成分が出やすくするためです。
その4:乾燥
先ほど使ったシェラカップを使います。水分をよく取った茶葉を乾燥させます。コゲ付きに注意しながら、茶葉がからっとするまで弱火でよくかき回したら完成です。
日本茶作りにおける乾燥の目的は、長期保存できるようにするためです。
乾燥させたらお湯を沸かし、茶こしを使ってお茶を淹れます。業者となれば、この行程を大型の機械を使って一気に行いますが、少ない量であればキャンプでもできます。
自然の中でとっておきのお茶時間を満喫しよう
つみたての茶葉が手に入る環境であれば、ぜひお茶を作っている茶農家さんに許可を得てトライしてみてください。自然の中で作るお茶、飲むお茶は格別です。身も心も爽やかになります。
お外でお茶タイムを楽しんでください。