キャンプ人口が増えれば、マナー違反者も増えるのは世の常だが、空前のブームで、現場では想定外の事件が起きていた!?
BE-PALキャンプマナー向上委員会
ミンミン
キャンプはフィールドで遊ぶための手段と認識する、自然派アクティブ女子。オートキャンプの経験はほぼない。
キャムコ
キャンプ飯、コーヒー、焚き火を楽しみにキャンプをしているぐうたら派。ある意味いまどきのキャンパー!?
第二次キャンプブームで常識が一変!
キャ:今は自然の中に、家を持ち込むスタイルが主流だよね。
ミン:昔はゲームはご法度的な雰囲気だったけど、今はゲームも音楽を流すのも当たり前。ポータブル電源も大人気だもんね。
キャ:手ぶらでもキャンプができるようになって、間口が広がったのはよかったけど……。
ミン:マナーのことまで考える人は少ないか。悲しいのう。
キャ:フリーサイトでテント、タープ、キッチンと、異常に広くスペースを取るとか、炊事棟への最短距離だからって、人のサイトを横切る人も多い。
ミン:コロナ禍のせいでキャンセル料が無料になったことを悪用して、予約を取りまくってドタキャンするとかもね!
キャ:なかには道具の使い方がひどい人も。テントをレンタルしていた人が、早朝7時にだまって帰ろうとしてたから、呼び止めて、テントをチェックしたらなんと穴だらけ。補償費を請求したら、「事前確認しませんでしたよね?」って開き直られて、絶対にお金を払わない。
ミン:アララ。ひどい!
キャ:熱したホットサンドメーカーをコテージの床に直置きし、ロゴマークの焼き印をつけたキャンパーもいるって(笑)。
ミン:焚き火台も洗っちゃうくらい、自分の道具は大切にするなら、借りている道具や設備も大切に扱ってほしいよね。
キャ:キャンプ文化がじわじわ成熟していたところへ、大ブームが起きて、今は業界全体が混乱している状態になってる。
ミン:混乱期を無事に乗り切り、持続可能なキャンプスタイルに進化しますように!
気持ちのいいフィールドに!
キャンプのマナーをおさらい
ご存じだとは思いますが、キャンプ場での3大困りごとについてのルールを再確認。環境負荷の少ないキャンプを目指しましょう!
焚き火編
薪はほどほどに。
灰になるまで燃やし切ろう!
薪を大量にくべて炎を大きくすると危険だし、消火に時間がかかるのでNG。寝る前は完全に火が消えたことを確認しよう。灰になるまで燃やし切るのが理想だが、炭が残った場合は細かく砕いてから灰捨て場へ。熱い炭は水を張ったバケツに入れて消火。薪の燃え残りは自治体により分別が異なるので、問い合わせよう。
炊事場編
油汚れは紙で拭き取る。
排水口に流しちゃダメ!
油汚れはあらかじめキッチンペーパーで拭き取っておくこと。鍋にコゲついた食材もヘラなどでこそぎ取ってから炊事場へ。排水口のゴミ受けにたまった残飯類は、ゴミ袋に入れて、サイトに持ち帰ろう。
ゴミ捨て編
分別のルールを
メンバー全員で共有
受付時に渡される、ゴミ分別のルールをメンバー全員で共有することが大切。分別可能なゴミ箱を持っていくのもいい。分別していないゴミは、スタッフが中身を取り出して、再分別していることをお忘れなく。
●取材協力キャンプ場 フォレストパークあだたら(福島県)、キャンプラビット(栃木県)
sotosotodays campgrounds(神奈川県)、ウッドペッカー(山梨県)、Foresters Village Kobitto(山梨県)
無印良品津南キャンプ場(新潟県)、ライジングフィールド軽井沢(長野県)、陣馬形山キャンプ場(長野県)、南信州ふるさと村自然園せいなの森キャンプ場(長野県)、
青川峡キャンピングパーク(三重県)、中瀬草原キャンプ場(長崎県)、ファミリーキャンプ場いもんころ(熊本県)
※構成/松村由美子 イラスト/キムコ玉川
(BE-PAL 2021年7月号より)
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