世界遺産だけじゃない!知られざるアウトドア天国「日光」の魅力とは?
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    2021.08.05

    世界遺産だけじゃない!知られざるアウトドア天国「日光」の魅力とは?

    朝日に浮かび上がる男体山と中禅寺湖。日光の象徴ともいえる風景だ。

    日本有数の観光地=日光。周囲の自然に目を向けると

    日光東照宮や鬼怒川温泉でお馴染みの観光地「日光」(栃木県)。関東地方の人にとっては修学旅行で訪れる場所としておなじみでしょうか。コロナ渦以前は世界中から年間約1,200万人以上が訪れていた国内屈指の観光地です。

    そんな日光の歴史は古く、1,200年以上前から修験者などによる山岳信仰の聖地として繁栄してきたことにルーツがあるといわれています。つまり、観光地である以前に、険しく雄大な自然の存在が日光の歴史的背景にはあるのです。また、日光国立公園は日本で最も古い国立公園のひとつ。東京から電車でも車でも2時間程度というアクセスながら、2,000m級の山々や湿原、滝や湖などアウトドアを楽しむうえで最高のフィールドが広がっています。

    日光市は栃木県の約4分の1を占める広大な市で、標高も約200〜2,500mまであることから海以外の自然はすべて楽しめるといわれるほどバリエーションに富んだフィールドが広がっています。また家族で楽しめるキャンプ場もたくさん!

    今回は広い日光の中でも、とくに多数のアウトドアフィールドが存在する「奥日光エリア」にフォーカスしてご紹介したいと思います。

    貴重な自然の宝庫!奥日光エリア

    スノーシューで駆けまわる!四季を通じて新たな感動を味わえる。

    世界遺産「日光の社寺」から車で約30分、紅葉の名所である「いろは坂」を越えた先に広がる場所が奥日光エリア。日光国立公園の中でもとくに貴重な自然を有する場所で、標高1,200mを越えるため夏も涼しく、各国の大使館別荘が立ち並ぶ国際避暑地として発展してきました。奥日光はラムサール条約登録湿地である戦場ヶ原や小田代ヶ原、林間学校やスキー教室がたくさんある奥日光湯元温泉など豊富な資源に恵まれています。

    奥日光でのウォーターアクティビティーの中心地「中禅寺湖」

    中禅寺湖でのフライフィッシングで釣ったレイクトラウト。大物は体長1mに達することも

    男体山の噴火によってできた湖である「中禅寺湖」は一周約25kmの広大な湖。湖をぐるっと周ることのできるコースもあり、健脚なハイカーやトレイルランナーに人気です。ですが、2021年7月末現在、木道修理のため一部通行止めになっています。

    中禅寺湖は、なんといってもフライフィッシングをはじめとした鱒釣りが人気。中禅寺湖畔に現存するイギリス大使館の関係者が、明治時代にイギリス本国から奥日光にフライフィッシングの道具を持ち込んだことから、日本のフライフィッシングが始まったといわれており、釣り好きの間では聖地と呼ばれています。

    日本でもここでしか釣ることのできないレイクトラウトを筆頭に、中禅寺湖独特の美しく大きな鱒を釣るため全国から多くの太公望が訪れます。

    紅葉の中でのSUPも可能。ガイドさんがとっておきの景色のなかに案内してくれる。

    また近年はSUPやパックラフトなども人気。道具を持ち込んで楽しむこともできますが、水深も非常に深いため、まずはガイドツアーで安全に楽しまれることをお勧めします。

    老若男女が楽しめるトレッキングの人気エリア「戦場ヶ原・小田代ヶ原」

    戦場ヶ原で貴重な自然を愛でながら、のんびりトレッキング。奥にのぞむ大きな山は男体山。

    奥日光でトレッキングコースといえば、ラムサール条約登録湿地である戦場ヶ原や小田代ヶ原。木道や展望台も整備されていて、高低差も少なく初心者でも十分楽しめます。貴重な動植物も多く、図鑑片手のトレッキングも楽しい場所です。

    また、意外と知られていないのが、冬にはクロスカントリースキーが楽しめるということ。冬になるとクロスカントリースキーコースが整備され、近隣のホテルでスキーやストックのレンタルができたり、初心者用の練習場も完備しています。

    また、スノーシューも気軽に楽しめるウィンタースポーツとして近年非常に人気。ガイドツアーはもちろんのこと、スノーシューで走るスノーシューランの大会も例年開催されています。フカフカの雪を巻き上げて駆け抜ける楽しさは、クセになります!

    温泉宿から直行直帰でアウトドアを楽しめる「奥日光湯元温泉」

    湯元温泉からトレッキングのみで行けるふたつの連続した湖、切込湖・刈込湖。静寂の空気に癒される。

    奥日光エリアの最奥に位置する奥日光湯元温泉は、良質な硫黄泉が豊富に湧出する温泉地。その歴史は1,200年以上といわれています。特徴的なのはその立地。温泉街はその名の通りお湯が流入している湖「湯ノ湖」に面しており、スキー場とキャンプ場が隣接しています。

    また湯元温泉から歩いて行くことができるトレッキングルートもたくさん。群馬との県境に位置する、関東以北の最高峰で日本百名山でもある「白根山」にも登ることが可能です。近隣の自然に関する情報も日光湯元ビジターセンターがあり情報収集もバッチリです。温泉宿を拠点にしながら、のんびりと釣りやトレッキング、スキーやスノーシューなどを楽しむという贅沢なひとときを過ごすことができます。

    日光でアウトドアスポーツを楽しむなら

    ほかにも日光は様々なアウトドアスポーツが盛ん。例えば関東の一大温泉地である鬼怒川・川治温泉エリアでは、ラフティングやワンちゃんと一緒のカヌー・カヤックが楽しめます。また日光東照宮などからもほど近い霧降高原エリアでは夏にシャワークライミング、冬はアイスクライミング場も整備されています。

    日光でのアウトドアをより多くの方々に楽しんでいただける環境づくりのため、様々なジャンルのアウトドアガイドで組織された日光自然ガイド協議会も昨年発足しました。日光に精通したプロのアウトドアガイドが皆さんをサポートしてくれますので、挑戦してみたいアウトドアアクティビティがあれば是非ガイドツアーに参加してみることをお勧めします。

    日光自然ガイド協議会のホームページ https://www.nikkoguide.jp

    コロナ渦が落ち着いた折には、是非アウトドアを楽しみに日光へいらしてみてください!

    私が書きました!
    アウトドアショップ代表・フィッシングガイド
    星野晃宏
    幼少期を栃木県日光市の山間部で過ごし、渓流釣りや山遊びに親しむ。大学卒業後は、大手アウトドアメーカーへ就職するも、間もなく日光市へUターン。子供たちの野外教育に指導者として携わる。その後、日光市役所へ入庁し約10年ほど日光の国内外へ向けた観光プロモーションなどを担当。仕事とプライベート双方で、日光の自然の魅力やアウトドアスポーツの持つ可能性を再確認する。2020年にアウトドアスポーツを通して自然と人それぞれが豊かになることを願い、マウンテンランナーである妻とともにアウトドアセレクトショップ&ガイド「Ametsuchi」を創業。https://www.ametsuchi-nikko.com

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