草がぐんぐん伸びる夏。なかでもカズラやヤブガラシなどツル性の雑草の繁殖力はすさまじく、あっという間に家の壁やフェンスを覆い尽くしてしまいます。初夏には花が美しい藤棚も、夏場はぴょんぴょん飛び出してくるツルの剪定が大変です。
そんな厄介者のツルを使って、カゴを編んでみませんか?今回は藤の剪定枝を使って、手のひらサイズの小さなカゴを編んでみたいと思います。ツルが大量にある場合は、同じ要領で大きく作るとしっかりしたカゴが作れるので、ぜひ試してみてください。
材料・道具
・お好みのツル
・剪定バサミ
・必要なら手袋
今回は藤蔓(約1m×4本)を使いました。ほかカズラ、アケビ、ヤマブドウなど、自然のツルならなんでも使えます。自然に生えているもののほか、ハンドメイド用品店やオンラインショップで購入することもできます。
剪定したての青いツルが、しなやかで扱いやすいです。切ってから時間が経って乾燥している場合は1晩〜数日間水につけ、柔らかくしてから使ってください。
ツルの種類によっては生毛やささくれが刺さる場合があるので、必要なら手袋をつけて手を保護してください。
まずは軸になるツルを用意します。ある程度の太さがあり、しなやかなツルを使ってください。
長さは作りたいカゴの大きさに合わせて適宜調節してください。長いもの4本と、その半分の長さより少し長い程度のものを準備します。
今回は15cm×4本、10cm×1本にしました。
15cmの4本を十字に組みます。
柔らかく細長いツルを用意し、軸になる4本に2周、時計回りに巻きつけます。
10cmの1本を横から差し込みます。
この1本を足すことで、軸の数を奇数にします。足し忘れるとこの後、うまく編めなくなってしまうので、必ず足してください。
十字に固定した細長いツルの続きから編んでいきます。
軸を上下交互に通しながら、ツルを時計回りにぐるぐると巻きつけていきます。
ツルの端まで編んだら、次のツルを沿わせるようにして継ぎ足し、続きを編んでいきます。
編みながら、少しずつ軸同士が離れるように、カゴがお椀型になるように力を加えて整形していきます。
ざっくり編むと鳥の巣のようなナチュラルな風合いに、間をしっかり詰めて編むと端正な印象になります。
編み終えたら、軸を左側に曲げ、適当なツルにひっかけて固定します。
最後に継ぎ足した部分など、ツルの端が飛び出しているところをカットしたら、完成です。
自然のツルでカゴを編んでみよう
ツルに水分が残っている間は柔らかいですが、水分が抜けてくると木質化し、頑丈になるカゴ。小さく編むと自然の中で集めてきた木の実やきれいな葉っぱを飾るのにぴったりな雑貨に、大きく編めば果物や野菜を入れるのに役立つカゴになります。
今回は軸を長いもの4本、短いもの1本で作りましたが、大きいカゴを作りたい場合は長い軸を6本または8本に増やして同じように作ってみてください。編むときの力の入れ方によって、平たいザルのような形にも、お椀型にもできます。
長いツルが手に入ったら、ぜひ作ってみてください。