アルミボディにより、抜群のフットワークを実現
マツダのボンゴが昨年に製造を終了したことで、キャンピングカー界ではコンパクトトラックのベース車両がボンゴトラックからトヨタのタウンエーストラックへと移り変わってきています。今回は、そんなタウンエーストラックをベースに、オリジナリティあふれるアルミボディを採用したセキソーボディの「TOM23」を紹介しようと思います。
「TOM23」と言えば、2008年にライトエーストラックをベースにデビュー。当時、国内ではFRP製のボディが一般的でしたが、最先端をいく欧州製のキャブコンバージョンで一般的だったアルミ製のキャンピングシェルを採用し、爆発的なヒットとなりました。その理由としては、架装重量のあるFRPボディとは異なりアルミボディだと製作の手間は掛かってしまうものの、ボディ強度が大幅にアップしつつ軽量化を実現することができるからです。また、リサイクルができるところも環境面でみると優れています。
昨年、トヨタの車両整理によりライトエースが廃止になってタウンエースに統一されました。同時にマイナーチェンジが図られ、新開発1.5L「2NR-VE」型ガソリンエンジンを搭載し低中速のトルクが厚くなったほか、アイドリングストップ機能やスマートアシストも装備されグンと商品の魅力がアップしました。
そんな背景に合わせ、「TOM23」も大幅にブラッシュアップを敢行し新型へと進化しました。アルミによる軽量ボディにより車両総重量は約1.6トン。フロントシート上部にあるバンク部分も張り出しが少なく、走行中の空気抵抗を配慮したスタイリッシュなデザインを採用。
フットワークも抜群で、新エンジンによるトルクのあるストレスのない走行性、アイドリングストップによる省燃費性も加わり、「キャンピングカーって走りや燃費が……」というネガティブ要素も減り、より魅力あふれるモデルになっています。
クーラーも装着できて夏でも快適
室内は後方にエントランスを設置し、リヤにキッチンとマルチルームを配したレイアウト。リヤキッチンにすることで、中央にあるリビングスペースは広々! エントランスから室内に入るとコンパクトなタウンエースをベースにしたとは思えない空間に驚かされました。
中央にあるリビングは対面式のソファと横座りソファで構成され、大人5〜6人でも圧迫感を感じないゆったりとくつろげるスペース。ベッド展開も驚くほど簡単で、あっという間にリビング全面がベッドになり、その大きさはクイーンサイズ級。3人でも就寝できる広さになっています。
また以前からオプションで家庭用クーラーの装備が可能だったのですが、新たにポータブルクーラーも選べるようになったのもニュース。ポータブルクーラーはリヤのキッチンキャビネット内にスッキリとインストールができるほか、クーラーの冷風能力は2.0kwで消費電力は490W、電流は5.2Aと、家庭用クーラーよりも消費電力を抑えることもできる仕様となっています。
「TOM23」は取り回しやフットワークのいいキャンピングカーが欲しい。それでいて家族で使いたい。という人にオススメのモデルと言えます。気になる価格は484万円〜。
問セキソーボディ
http://sekisohbody.com/
構成・写真/伴 隆之