テントポールは、キャンプに必要なアイテムの一つです。しかし、用途や選び方が分からず、準備するべきか迷っている人もいるのではないでしょうか?テントポールの基本情報や選び方、厳選したおすすめの商品を紹介します。
テントポールとは
テントポールはキャンプで使う柱のようなアイテムです。具体的にはどのような用途で使うのでしょうか?2通りの使い方があるので、それぞれ詳しく解説します。
キャノピーを支える柱
テントポールは、テントの『キャノピー(入り口部分に付いているひさし)』広げ、支えるために使う柱です。
キャノピーを広げることで小さな日よけスペースが作れるため、雨の心配がない荷物置き場として利用したり、少人数であれば調理や食事、ティータイムに使ったりできます。
長さを調節できる商品が多く、日差しに合わせてキャノピーの角度を調節することで、快適にキャンプタイムが過ごせるでしょう。
ポールはテントにも付属していますが、長さ調節ができない簡易的なものが多く、角度を変えることができません。より快適にキャンプを楽しみたい場合は、テントポールを購入するのがおすすめです。
タープポールとしても使える
日よけや雨よけとして使う『タープ』を張るための支柱としても活用できます。
タープを支えるポールには、メインポールとサブポールの2種類があります。メインポールは、タープを支える役割があり、風やタープそのものの重量に耐える強度が必要です。
基本的には一つのタープに2本使用しますが、長すぎると安定感に欠け、短すぎると圧迫感があり居心地に影響します。240cm程度の長さであれば、バランスが取りやすくおすすめです。
サブポールは、タープのレイアウトを決める役割があり、200cm弱程度のものが使いやすいでしょう。サブポールの本数を増やすほど広々とした空間になり、屋根の傾斜も調節できるため、雨がたまるのも防げます。
長さ調節ができ、最長240cm程度まで伸びるテントポールであれば、メインポールにもサブポールにも使用可能です。
テントポールの種類で選ぶ
テントポールには、3種類の長さの調節方法があり、選ぶ際のポイントになります。それぞれの特徴やメリット、デメリットを見ていきましょう。
連結本数で調節「プッシュボタン式」
プッシュボタン式は、連結するポールの本数を変えるだけで長さ調節が可能です。
例えば、60cmのポールが4本ある場合は、連結する本数を変えることで120cm・180cm・240cmの長さで使えます。ジョイント部分はボタンでしっかりと固定されるため、設営時に外れることはありません。
全て外して収納できるので、コンパクトにまとまり持ち運びしやすいメリットもあります。調節できる長さは一つ一つのポールの長さによるため、細かい調節ができないのがデメリットです。
微調整が可能な「スライド式」
スライド式は、ポールをひねって長さの調節をします。ミリ単位で長さの調節が可能で、状況に合わせてアレンジができます。
タープやキャノピーを張った状態で長さ調節ができるため、急に天候が変化しても安心です。最大の長さにさえ注意しておけば、さまざまなタープやキャノピーに使えて汎用性が高いでしょう。
デメリットは、収納時はプッシュボタン式よりも長さがあり、かさばる点です。持ち運びを想定して、不便はないか検討するのが良いでしょう。
伸縮不可の「ジョイント式」は長さに注意
ジョイント式は、差し込むだけで組み立てられ、シンプルな構造のため初心者でも簡単に使えます。
それぞれのポールを内部でつなげる『ショックコード』を内蔵している商品もあり、収納時も散らばりません。素早く組み立てや分解ができ、他のタイプより強度もあります。
長さの調節ができないため、タープやキャノピーの決まった位置に使用するなど用途が限定されやすいのが注意点です。
テントポールを選ぶその他のポイント
テントポールを選ぶ際の他のポイントは、素材と太さです。素材は強度や価格に、太さは用途に関係します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
素材は「アルミ」「スチール」「木」
テントポールの素材には『アルミ』『スチール』『木』の3種類が使われています。
『アルミ』は、強度がありながらも軽いのが特徴です。軽量で持ち運びやすく、さびにくいメリットもあり、アルミに銅やマグネシウムなどの金属を混ぜた『アルミ合金』も使われます。
アルミ合金はアルミよりもさらに強度がありますが、値段は高くなります。アルミでできた商品はカラーバリエーションも豊富なため、おしゃれに楽しみたい人にもおすすめです。
『スチール(鉄)』は、強度や耐久性がとても高く、値段がアルミに比べ安いのが特徴です。ただし、重量があり、さびやすいというデメリットがあります。雨で濡れた後はしっかりふき、さびないように気を付けましょう。
『木製』のタープは、自然の中で行うキャンプにぴったりなナチュラルな印象を演出してくれ、強度も優れています。濡れると水を吸ってしまったり、価格が高かったりするデメリットがありますが、機能性よりもデザインを重視する人にはおすすめです。
太さは用途で選ぶ
テントポールは太いほど強度がありますが、太すぎるとタープやキャノピーとのバランスが悪くなったり、重いため持ち運びに不便だったりします。逆に細すぎると、風やタープの重さに耐えられず、折れてしまう可能性があります。
そのため、用途に合わせて適切な太さのポールを選びましょう。太いポールはタープのメインポールに、細いポールは、キャノピーを広げるときや、タープのサブポールとして使います。
タープのメインポールとして使う場合は、風やタープの重さに耐える必要があるため、直径が25~32mmの太さのものを選びましょう。最低でもスチールは25mm、アルミは28mm必要といわれています。
キャノピーの支柱やタープのサブポールとして使う場合は、あまり負荷がかからないため、直径が16mm程度の細いポールがおすすめです。軽くて設営や分解がしやすく、持ち運びにも適しています。
用途に合わせて太さを変えることで、安全かつ快適なキャンプが楽しめるでしょう。
おすすめのテントポール
キャノピーやタープを広げるときに使える、おすすめのテントポールを紹介します。長さの調節方法や素材などが異なる商品をそろえたので、好みや目的に応じて選んでみましょう。
スノーピーク「ウイングポールレッド 240cm」
人気の高いアウトドアメーカー・スノーピークの商品です。60cmのポールが4本付いており、120~240cmまで長さの調節ができます。
さらに、別売りの70cmのポールとも組み合わせ可能で、120~280cmの間で12通りのアレンジができるようになります。
親指でボタンを押し込んで分解・連結ができるプッシュボタン式で、長さの調節は簡単です。強度があり軽量なアルミ素材のため持ち運びもしやすいでしょう。
直径は30mmと太めで、タープのメインポールとしての使用がおすすめです。
- 商品名:スノーピーク「ウイングポールレッド 240cm」
- Amazon:商品ページ
ロゴス「アイアンキャノピーロックポール180」
150~180cmの間で10cmごとに長さを調節できる商品です。用途はキャノピーを支えるポールや、タープのサブポールとして使うのがおすすめです。
1本の販売なので、用途ごとに必要な本数を購入しましょう。長さを細かく調節でき、日差しや天候に合わせてキャノピーやタープの形をアレンジできるでしょう。
素材にはスチールを使用、総重量は約880gと、どっしりとした安定感があります。キャノピーやタープを自分好みにアレンジしたい人や、安定感のあるテントポールが欲しい人におすすめです。
- 商品名:ロゴス「アイアンキャノピーロックポール180」
- Amazon:商品ページ
DOD「コンパクトタープポール」
コンパクトタープポールは、1本の長さが40cmとコンパクトで、6本1組のポールが2セット入っています。軽さと強度を両立したアルミ合金製で、直径は19mmです。バイクへ積んだり、バックパックに収納したりもできます。
連結するポールの本数を変えることで、71~203cmまで5段階の高さ調節が可能です。キャノピーポールやタープのサブポールとして活用できるのはもちろん、少人数用のタープであればメインポールとしても使えるでしょう。
カラーは、レッドとブラックの2種類で、持ち運び用のキャリーバッグも付いています。コンパクトにまとまり持ち運びがしやすいので、公共交通機関やバイクを使ってキャンプに行く人におすすめです。
- 商品名:DOD「コンパクトタープポール」
- Amazon:商品ページ
KEMEKO「スマートポール190 カーボン製タープポール 190cm(2本セット)」
素材にカーボンとアルミ合金を使用し、軽量ながらも強度の高さを実現した商品です。48~190cmまで、無段階で長さの調節が可能で、長くするほど先細りしていく構造になっています。
固定する金具も回しやすく設計されているため、長さ調節した後のロックもスムーズです。持ち運びのしやすさとポールを立てたときの安定感を両立しています。
小型タープのメインポールや、キャノピーの支柱として使える商品です。
- 商品名:KEMEKO「スマートポール190 カーボン製タープポール 190cm(2本セット)」
- Amazon:商品ページ
フィールドア「木製テントポール 240」
木製テントポール240は、強度の高い天然木であるタモ材を使用しており、柔らかい質感やきれいな木目が特徴です。表面には雨による変形を防止するための蜜蝋ワックスが使われており、雨の日も安心して使えます。
基本的には3本を連結して240cmで使いますが、2本のみを連結し160cmで使用することも可能です。ネジでしっかりと締められるためぐらつきがなく、先端にはタープの抜けを防止するローレット加工が施されています。
直径は32mmと太く、重量もあるためタープのメインポールとして使用するのが良いでしょう。木製の温かみを感じながらキャンプを楽しみたい人や、ナチュラルなデザインが好きな人におすすめです。
- 商品名:フィールドア「木製テントポール 240」
- Amazon:商品ページ
テントポールの代用品はある?
テントポールは、代用品でまかなうことも可能です。キャンプ場にテントポールを持って行くのを忘れたときにホームセンターで買える代用品や、コストを抑えられる自作について紹介します。
物干し竿や園芸支柱を使用する
ホームセンターで購入できる代用品として『突っ張り棒』『物干し竿』『園芸用支柱』が上げられます。
突っ張り棒は、ホームセンターだけでなく、100均でも購入できるアイテムです。強度にやや不安はありますが、キャノピーを広げる用途であれば十分に利用できるでしょう。
物干し竿も安価に購入できます。素材もステンレスのものが多いため耐久性が高く、雨が降っても安心です。園芸用支柱もリーズナブルで、テントポールに比べると細いものの、十分な強度があります。
園芸用支柱を使う場合は、園芸用のネットを張る際に使うクロスキャップと結束バンドが別途必要です。クロスキャップを支柱の上部に付け、結束バンドでタープとロープをくくりつけて使います。
もしテントポールを忘れてしまった場合は、ホームセンターで代用品の購入を検討してみてください。
手間はかかるが自作も可能
やや手間はかかるものの、テントポールを自作することも可能です。費用を抑えたり、自分好みの長さにしたりできます。壊れてしまっても、構造を把握しているため修理しやすいメリットもあります。
材料は、100均やホームセンターでそろいますが、ホームセンターで購入した方が長さや強度を調節しやすくおすすめです。
必要な材料は、大まかに以下の通りです。
- 丸棒:テントポールのポール部分
- アルミパイプ:丸棒をつなげる
- 平行ピンもしくはネジ:丸棒に取り付けてタープをかける部分になる
- ゴムキャップ:ポールの地面に設置する部分に取り付ける
- 紙やすり:丸棒にアルミパイプを取り付ける際に、丸棒を削る
自分だけのテントポールが欲しい人は、ぜひ挑戦してみてください。
まとめ
テントポールは、タープやキャノピーを広げるために使用するアイテムです。長さ調節ができる商品が多く、日差しや天候に合わせてタープやキャノピーの角度を変えられるため、居住の快適さが確保できます。
長さの調節方法・素材・太さが選ぶときのポイントです。使用用途に合わせたテントポールを購入して、キャンプを楽しみましょう。