「どこにもないモノを作っちゃった」という、独創的なアイデアと熱意からモノ作りをするガレージブランド。小規模な会社や個人だからできる名品の数々を紹介。キャンプ場で映えること間違いなしだ!
一生使える道具であることが基本思想
イキキ 2019年
1952年に創業したインテリア家具メーカー「ミキモク」のプロジェクトの一環としてスタート。アウトドア好きなデザイナーとのコラボによる最初のアイテム『シェルフコンテナ』は、家ではシェルフ(棚)、外ではコンテナとして、「入れる、持つ、運ぶ」をシームレスにこなせる。この商品はクラウドファンディングで目標資金額を見事に達成して誕生。着脱式側面パネル、4台まで重ねて使えるといった機能性もさることながら、美しいデザイン性も大きな魅力になっている。この先新たにどんな製品が生まれるのか楽しみなブランドである。
シェルフコンテナM
¥41,800(1個)
エクステンション テーブル
¥12,100
トップパネルM
¥9,900
※すべてウォールナット仕様
オプション販売されているテーブル天板を使い、キャンプの現場でテーブルとして活用する。上はユーザーから送られてきた写真。
問い合わせ先:IKIKI contact@ikiki.jp
プラスαな道具を
新潟・燕市から発信
ラルファ 2020年
今や日本のアウトドアギアの生産地として、世界的にも有名になっている新潟県燕市を拠点にスタート。雪止め金具の製造や太陽光発電関連事業などで得た金属の知識や加工技術を活かした製品が主力になっている。市販の板材を利用してシェルフになる鉄製レッグや、ステンレスやチタンを使ったテーブルウェアのほか、環境負荷の少ない竹の集成材を使ったキャンプファニチャーなどもリリース。今年中には焚き火台も発売する予定だ。「LALPHA」(LIFE+ALPHA)には、キャンプライフを快適にするプラスアルファな道具でありたい──という思いが込められている。
オリハルコン
¥6,600
薪を摑む、ダッチオーブンの蓋を持つ、ペグを抜く──という、ひとつで3役をこなす便利ツール。今年発売するなり大好評で、続いて専用レザーケースもリリースされた。
問い合わせ先:LALPHA事業部 0256(63)6031
「あったらいいなぁ」を
カタチにしていく
ペレグリンデザイン 2007年
アメリカのキャンプファニチャーブランド「BYER」が作っていた木製のテーブルが欲しかったが、生産中止のため入手するのが困難になってしまった。そこで、ブランド創設者・見城了氏は何人かと協力してテーブルを自作した。それを持って、いくつかのイベントに出展したところ、瞬く間に評判となりブランドを立ち上げ、ガレージブランドの先駆け的存在になった。まさに「欲しい」気持ちが生んだブランドなのだ。そのコンセプトは「シンプルで飽きのこないデザインと機能性」。ハヤブサのほかに「放浪する、旅する」という意味もある「Peregrine」という言葉が好きで、ブランド名に採用した。
ホーススタンド・ワイドモデル フルセット
¥55,000
工具不要で簡単に組み立てられる木製テーブルの決定版。脚ユニットを除いてすべてのパーツがバラバラになるので収納性もバッチリ。
木製ランプシェード
GOAL ZERO専用
¥4,950
ろくろを使って椀や盆などを作る職人技を持つ北海道の木地師が、塊状態の木から削り出して作っているアイテム。
蚊取り線香ホルダー
¥5,830
ロープなどに引っ掛けて使える蚊取り線香ホルダー。ベースプレートはタモ材、フック部分とボルトは錆びにくいステンレス製。
問い合わせ先:ペレグリンデザイン https://www.peregrine-f.com/
全国各地の地場産業を
盛り上げていきたい
レナソブ 2021年
長野市で輸入雑貨を販売する「epice(エピス)」が立ち上げた自社オリジナルブランド。その発起人で、epice社長の秋葉貴義氏は、「日本にはモノ作りにまつわる卓越した技術や職人が全国に散在しています。それを活かしてアウトドアの道具を作ることで、各地の地場産業を盛り上げていきたい」という。その第1弾となる、新潟県燕三条発の『漆黒のシェラカップ』作りの資金をクラウドファンディングで募り、大反響で目標金額を達成。「Re:NASOV」は、Re(何度も)、nature(自然)、sovereign(至上の、最高の)というソト遊びの要素などが混ざったネーミングだ。
黒酸化発色
シェラカップ
¥3,850
「黒酸化発色加工」という、塗装や染色をせずにステンレスに色を付ける特殊な加工が施されている。その耐候性、耐食性は半永久的に劣化しない。
問い合わせ先:エピス 026(262)1924
(BE-PAL 2021年8月号より)