行き過ぎた親切?キャンプ場で問題になる困った人
キャンプ場に出没するといわれる、「おせっかいおじさん」をご存じですか。
とくにソロキャンプに行く女性は、この困ったキャンパーに出くわす確率が高いようです。
おせっかいおじさんとは一体なんなのでしょう。巷で言われるような、悪意あるキャンパーなのでしょうか?
今回はそんなおせっかいおじさんについて、考えてみました。
おせっかいおじさんはこんな人
世の中には、とかく他人の世話を焼きたがる人がいるものです。
どこに行ったらいる、というより、そういう方がどこにでも一定数いる、ということですね。
そしてアウトドアシーンでも、それは例外ではありません。おせっかいおじさんも、そんな困った世話焼きさんの一部。
おせっかいおじさんと一口に言っても、大きく分ければ3タイプあります。
1.善意100%タイプ
困っている人を助けてあげたい、心から手伝ってあげたいタイプ。
問題が解決すれば満足。見返りは求めない。
2.さみしがりタイプ
かまってほしいがゆえに、人に話しかけるタイミングをうかがっているタイプ。
見返りは会話やコミュニケーション。
3.善意なしタイプ
自分の知識を披露したい自己顕示欲の強いタイプ。またはなにかしら下心のあるタイプ。
迷惑な部類の見返りを要求。
3のタイプはどうあっても遠慮したいですね。ただ、大半の方は1か2のタイプだろうと思われます。
しかし「お手伝いしましょうか?」と声をかけられたとき、これらのタイプを瞬時に見分けるのはむずかしいでしょう。
あなたもおせっかいおじさんに?
「迷惑な人もいるもんだなぁ」と思った、熟練キャンパーのあなた。ご注意ください。
さあ、今日はキャンプです。
あなたのサイトのすぐとなりで、いかにも初心者っぽい人が設営を始めました。
「あんな風にペグを打っちゃって、危なっかしいなぁ……あっ、それはそっちじゃないよ。あー、シワシワじゃないか。もっとテンションかけないと」
知識があるからこそ、「こうすればうまくいくのに」を伝えたくなる瞬間がありませんか。
おせっかいを焼きたいわけでなくても、手も口も出したくなるような人を見かけたら……
思わず「あの、手伝いましょうか」と言ってしまうかもしれません。
そう、あなたもおせっかいおじさんになる可能性があるのです。
「干渉しない」ことも必要なマナー
おせっかいおじさんは、本当に「親切」なのでしょうか?
知人の若い女性キャンパーたちが言っていました。
「頼んでもいないのに、世話を焼こうとされると気が重くなる」
「ひとりを満喫しに来ているのだから、放っておいて欲しい」
そもそもソロキャンは、人との交流を楽しむというより、静かなひとりの時間を楽しみに来ている方が多いのです。
そう思えば、干渉しないであげるほうが親切なのでしょう。
おせっかいしたほうがいいときも
実は私も、おせっかいおじさんならぬ、おせっかいおばさんになったことがあります。
向かいの大学生たちが、タープの真下で焚き火を始めたときです。これは危ない。さすがに止めにいきました。
でもそういった危険なシーンでないかぎりは、「頑張れ」と心の中で応援するだけに留めています。
助けてあげられるのに、見てるだけ。これは薄情ではありません。
キャンプは達成感の積み重ねがあってこそ
熟練キャンパーの方は、初期の頃の自分を思い出してみてください。
炭をおこすのも一苦労。テントを張ればシワシワ(でも満足)、ギアの使い方が分からずオロオロ。
今思い返せば、苦笑がもれることでしょう。
でもそれは、あのときにしかできなかったこと。キャンパーとして大切な思い出です。
最初からぜんぶうまくいくことはありません。失敗も苦労も楽しみのうちなのです。
もちろん「手伝ってもらえませんか」と求められたときは、腕の見せ所。存分にその手腕を役立ててください。
求められていないのに助けようとするのは、ただのおせっかい。
お互いがキャンプを楽しむために、人との距離感、大事にしたいですね。