長年愛用しているテント。防水性能が落ちて、水がしみ込みやすくなってはいませんか?
原因は、シームテープ(テントの縫い目を保護するテープ)の劣化かもしれません。シームテープが劣化してはがれてしまうと、縫い目から水がしみ込んでしまい、テントの内側に水が浸入してしまうことがあります。
しかし、そんな事態になっても、あきらめることはありません。シームテープを交換し、きちんとメンテナンスをすれば、まだまだ使用することができるのです!
今回は、自宅で行なえるシームテープの交換方法をお伝えいたします。
シームテープは本体よりも劣化しやすい
テントの縫い目部分は、水が入り込みやすい部分です。そんな縫い目部分で、水漏れしないように保護している防水テープが、シームテープです。
テントの使用頻度にもよりますが、2年、3年と使用を続けると、テントの素材には劣化が見られます。ほとんどの場合、本体素材の防水コーティングの劣化よりも、シームテープの劣化のほうが早いです。
上の写真のように、劣化したシームテープは白くなり、粘着性が無くなって、テント本体から浮いてきます。
テントからシームテープが浮いてしまっている部分や、はがれてしまっている部分は防水性が無くなっています。このような場合にはシームテープを取りかえる必要があります。
シームテープの選びかた
市販のシームテープには、幅の違う様々なサイズがあります。リペアするテントの縫い目をカバーできる横幅のテープを選びましょう。また、当然のことですが、リペアするテントのサイズによって、必要なシームテープの長さも変わってきます。
あらかじめ、リペアする箇所を調べておき、必要な長さのシームテープを購入しましょう。
シームテープの貼りかた
〈必要な道具〉
・シームテープ
・アイロン
・アイロン台
・アルコール
・雑巾
・当て布
・はさみ
・メジャー
当て布はハンカチや手ぬぐいのような、薄手の布を用意しましょう。
シームテープの交換方法
1.劣化したシームテープをはがす
劣化したシームテープを、テント本体からはがします。
本体から浮いている部分を、つまんでひっぱるとはがれます。テント本体にダメージを与えないように、慎重にはがすようにしてくださいね。
2.ゴミを取り除く
古いシームテープをはがした後は、テープが貼られていた部分に付着したゴミや、残った接着剤を取り除きましょう。アルコールをスプレーし、雑巾でこすります。
ゴミや接着剤が残っていると、新しく貼るテープがはがれやすくなりますので、念入りに取り除きましょう。
スプレーしたアルコールが、しっかりと乾いてから次の作業に移ります。
3.必要なシームテープの長さを用意する
はがしたシームテープの長さをメジャーで測って、必要なシームテープの長さを割り出します。もしくは、シームテープをはがした部分の長さを測りましょう。
必要なシームテープの長さがわかったら、その長さよりも、十分に余裕を持った長さのシームテープを用意しましょう。
4.アイロンを温める
シームテープの説明書に目を通し、アイロンの設定温度を確認しましょう。
今回使用したシームテープは、アイロンの設定温度が120度Cでした。
5.シームテープをカットする
アイロンを温めている間に、交換する部分のシームテープを、ハサミでカットします。
シームテープをカットする際のポイントは以下になります。
・交換する部分が長い場合、継ぎ足すことは考えずに、長めにシームテープをカットします。シームテープを継ぎ足して貼ると、その部分からはがれやすくなるためです。
・シームテープの両端の角はカットして丸くしましょう。丸くすることでシームテープがはがれにくくなります。
6.アイロンでシームテープを貼りつける
アイロン台の上にテント本体を敷き、縫い目に沿ってシームテープを当てます。
シームテープを当てる際に、裏表を間違えないようにご注意ください。ロールの内側を本体に当てるようにしましょう。
シームテープの上に当て布を敷き、その上からアイロンでプレスします。こすらずに上から体重をかけましょう。移動する際はアイロンを持ち上げて、ゆっくりと少しずつ移動するように心がけましょう。
半透明だったテープが透明になった個所が、しっかりとくっついている部分です。半透明の部分が残っていたら、再度アイロンでプレスしましょう。
最後に全体を見直して、貼り残しがなければ、できあがりです。
さいごに
シームテープを貼りかえればテントの寿命が長持ちします。ゆっくりと丁寧に行なえば、誰にでもできる作業です。
自分でメンテナンスを行なうことで、テントにますます愛着がわきますよ!ぜひ自宅でお試しくださいね。