みなさんは、キャンプ中に焙煎したてのコーヒー豆を飲んだことはありますか?
”焙煎”と聞くと難しそうなイメージを持たれるかもしれませんが、むしろキャンプコーヒーの新しい常識になりえるほど簡単で、美味しいのです!
この記事では、キャンプで自分好みの焙煎したてのコーヒーを体験する方法を紹介します。
美味しいコーヒーをキャンプで楽しみたい方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
道具を準備しよう
コーヒー豆を焙煎するための道具を紹介します。
最初に、アウトドアでコーヒー豆を焼いていくために、カセットコンロがガスストーブ(ワンバーナー)を用意しましょう。
のちほど詳しく説明しますが、焙煎には火力の安定性が必要なため、カセットコンロやガスストーブが必要になります。
そして、一番大事なのが手動の煎り機。煎り機とは、生豆を火にかけ、よく目にする「茶色の珈琲豆」を作るための機械です。
私は、ナッツ類を煎ったりする時に使う網の煎り機をよく使用しています。
1,000円しない低価格で購入できますので、興味のある方はぜひ入手してみてください。
フライパンなどでもできなくはないですが、フライパンと煎り機では火の通り方が違うのと、上からパチパチと豆が跳ねてしまうのでやけどの危険性があります。
他にも陶器の物もありますが、火の通り方が早いので私は網の物を愛用しています。
生豆のピッキングをしてみよう
道具が揃ったら、生豆を購入しましょう。私は最初、練習もかねて割安な業務用を購入していました。
カフェでのコーヒー豆購入も良いですが、コーヒー豆屋さんだと焙煎師さんに豆の特徴を伺いながら購入できるので個人的にはおすすめです。
お好みの方法で入手してみてください。
生豆を購入したら、「ピッキング」という工程に入ります。
ここでいうピッキングとは、”欠点豆”といわれる不要な豆を取り除く作業のこと。
ピッキングは、農家さんが出荷前に行なっていますが、再度自分でも確認したほうがコーヒーの味がより安定します。
ピッキングのポイント
欠品豆の見分け方は、以下のようなものがあります。
- <カビ豆>本来は白っぽい色をしているはずが、青や黒に変色している。
- <変形豆>本来は円盤のような形のものが、大きく欠けたり割れたりしている。
- <肥大豆>他の豆と比べて大きすぎる。
- <極小豆>他の豆と比べて小さすぎる。
- <貝殻豆>蝉の抜け殻のように中身が入っていない状態。
これらの豆は、不良品というわけではありません。現地から輸送される際に変色してしまったり、割れてしまったりして生じた可能性もあります。
煎った後に見つけることもありますので完璧でなくても大丈夫ですが、なるべく減らしてあげたほうが、仕上がりのえぐみを防ぐことに繋がります。
基本的には、豆の色と形がきれいに揃っていれば準備オッケーです!
コーヒー豆の焙煎に挑戦しよう
それでは、いよいよ焙煎の工程に移ります。
生豆の量が多すぎると火が通りづらくなるので、100グラム程度で煎ることをおすすめします。
焙煎時間
焙煎は、白い豆の状態から初めます。火力や風向きにもよるのであくまで目安ですが、火から10センチほど焙煎機を離して10分間は左右にゆすってください。
10分ほどたったら、中華鍋でチャーハンを作るようなイメージで豆を回していきます。
こちらが10分後の状態です。
この日は30分ほど煎ったところで爆ぜ音(はぜおん)が聞こえました。「爆ぜ音」については、後述します。
ここまでくれば、完成まであと一息です。引き続き、クルクルと豆を動かし続けましょう。
30~40分後の状態はこちらです。
この日は、1時間で私好みの色に達しました。
開始時はほぼ白ですが、私はこげ茶色っぽくなるまで煎るのが好きです。
焙煎したての豆で淹れたドリップコーヒーは自家焙煎でしか経験できないので、ぜひ試してみてください。
しっかりとした豆の味と香ばしさがたまらなく美味しいです。
1時間後、完成したお色見がこちらです。
自分好みの焙煎を見つけよう
基本的に豆の状態は、味と見た目が分かりやすく比例しています。
もし、浅めで酸味のあるお味がお好みなら焙煎時間は短めにして、薄めの茶色の状態で火からあげると良いでしょう。
中深煎り~深煎りがお好みの場合は、焙煎時間を長くして深い色になるまで焼いていきます。
これによって、味も深みのあるスモーキーなものになります。根気がいりますが、達成感もひとしおです。
“爆ぜ音”を見逃すな!
豆の焙煎度合いを見極めるには、何分焼いた……という時間換算よりも「爆ぜ音」に注目してください。
爆ぜ音は、殻が剥け始めた証拠です。パチパチとポップコーンが弾むときのような音がしてきます。
原理はポップコーンと同じですが、コーヒー豆の場合はとても地味で小さい音なので聞き逃さないようにしましょう。
慣れてきたら、だいたい何回くらいの爆ぜ音が自分にとって一番おいしい頃合いなのか分かるようになってきます。
カセットコンロで焙煎する場合の注意点
均等な火力が必要なことから、焚き火での焙煎は難しいと思います。
火と豆の距離感を間違えたり、揺らさずに放置しているとすぐに豆は焦げてしまいます。
焼いているときは豆に集中した方が、できあがりも美味しく感じますよ!
そのため私は、アウトドアならカセットコンロをおすすめします。
生豆の殻が剥けて周囲に飛んでしまうので、もしキッチンで焼く場合はお掃除が大変になることを覚悟しましょう。
アウトドアでドリップする時のポイント
焙煎したコーヒーを淹れる際は、ハンドミルやドリッパーなどお好みのものをご用意ください。
それぞれに豆の魅力を引き出すための特徴がありますので、色々試して自分好みのセットを作り上げましょう。
ちなみに私は「カリタ」の「ステンレスウェーブドリッパー」を愛用しています。
軽くて水洗いも楽なので、キャンプにはおすすめです。
外で入れる際のポイントは、ゆっくり愛情を込めてのんびり淹れることです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、簡単にできる自家焙煎についてお伝えしました。
寒空の下、時間をかけて焼いた豆で淹れたての珈琲をすする時間は、キャンプならではの至極ではないでしょうか。
ぜひ、参考にしてみてください。