旅行には行けないけど、本場の味だけでも楽しみたい!という方。アラスカ名物「スモークサーモン」を作ってみませんか。
おつまみとしてはもちろん、ちょっとしたパーティーにも活躍。在住者が試行錯誤の末辿り着いた、とっておきのレシピをご紹介します。
日本でスモークサーモンと言えば半生タイプの冷燻製が主流ですが、アラスカではしっかりと火を通す温燻製が主流。元々はネイティブアラスカンの保存食で、夏にたくさん獲れるサーモンを日持ちさせるための知恵です。
今ではアラスカを代表する名物となっていて、土産店やスーパーなどでは様々な種類のスモークサーモンが販売されています。
サーモンの旨みをシンプルに味わう基本のレシピ
アラスカの各家庭ではそれぞれ秘伝の味付けがあり、ハーブやスパイスを利かせたもの、醤油やテリヤキソースを使ったものなどレシピは様々。今回は、サーモンの旨みを活かした基本のレシピをご紹介します。そのまま食べて美味しいのはもちろん、ディップやクリームソースパスタなどにアレンジしても絶品ですよ。
【材料】
・サーモン(できれば紅鮭※)…お好みの量
・塩…サーモンの重さの約3%
・ブラウンシュガー…(塩の重さ)×4
お好みで仕上げにブラックペッパー、メープルシロップなど
〈調理例〉
・サーモン半身…約440g
・塩…13g
・ブラウンシュガー…52g
※サーモンは新鮮で身が締まっているもの、塩味がついていないものを選んでください。また、アラスカでは紅鮭のスモークサーモンが味に定評があり人気なので、より本場の味を再現したい方はぜひ紅鮭でチャレンジしてみてください。
【必要な調理器具等】
・スモーカー(温燻製ができるタイプ)
・スモーカー用ウッドチップ
・サーモンを漬けこむ用の密閉保存袋、または密閉容器
・キッチンペーパー
・乾燥させる時の網(スモーカー付属のもので可)
【1~2日目:漬け込み】
1.まずは下準備。サーモンの水気を軽くとり鱗と骨を取り除いたら、食べやすいサイズに切ります。今回は約3cmに切りました。
2.計量した塩と砂糖をよく混ぜ合わせておきます。
3.サーモンと2を密閉保存袋に入れ、できるだけ空気を抜きます。
4.冷蔵庫で2日間漬け込みます。均等に浸かるように2~3回はひっくり返してください。時間が経つとサーモンの水分で塩と砂糖が溶けてきます。
【3日目:乾燥】
5.ザルに出し軽く水で洗い流します。
6.キッチンペーパーで水気をふき取ったら、網(今回はスモーカー付属を使用)に載せ冷蔵庫で丸一日乾燥させます。
【4日目:燻製】
7.いよいよ燻製。厚みやサイズによっても異なりますが、燻製時間は約80℃で2~3時間が目安。中まで完全に火が入るよう、お持ちのスモーカーに合わせて調節してください。
※.仕上げにお好みでブラックペッパーを振るのがオススメ。また、バーチシロップ(白樺の樹液を煮詰めたシロップ)やメープルシロップを塗るとツヤが出て見た目もよく、ほどよい甘味がサーモンの味を引き立てます。
少し時間はかかるけど、その分美味しさは格別!
出来立てでも美味しいですが、冷蔵庫で一旦休ませると身が締まってジャーキーのような食感に。ほどよく水分が抜けているので、サーモンの旨みをしっかりと堪能できます。少し甘めの味付けなのでお子様にはもちろん、アクセントにブラックペッパーや七味、ハーブなどを振ればお酒との相性抜群の絶品おつまみになります。
出来上がりに4日かかりますが、我が家では一度にたくさん作って、一個ずつラップで包み保存袋に入れ冷凍しています。食べる分だけ自然解凍して使えるので、色々なアレンジが楽しめますよ。
いかがでしたか。アラスカではスモークサーモンを一度にたくさん作るため、時には家族総出の大イベント。日本からアラスカは少し遠く行きにくいかもしれませんが、みなさんもご友人やご家族と一緒にスモークサーモンを作って、アラスカの味を楽しんでみてください。
アメリカ・アラスカ在住ライター(海外書き人クラブ)
2019年よりアメリカ・アラスカ州在住。猫と犬と一緒に、のんきでワイルドな日々を過ごしています。海外書き人クラブ会員https://www.kaigaikakibito.com/