いくらで売れる?マージン高すぎ?キャンピングカーの中古車売買
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    2022.02.26

    いくらで売れる?マージン高すぎ?キャンピングカーの中古車売買

    キャンピングカーイメージ

    キャンピングカーのリセールバリュー

    キャンピングカーはよく「リセールバリューが高い」といわれます。トラックや商用バンなど、もとから耐久性の高い車をベースにしていることや、高価な買い物なのでまずは中古からと考えるユーザーも多いようで、中古車市場も堅調です。

    現に過去の私の愛車は「すぐ売れますよ」と買取専門店のスタッフにいわれ、一か月も経たずに買い手が決まったようでした。

    今回は、私が経験した「キャンピングカーの売却」についてレポートします。中古車売買の専門家ではないのであくまでユーザー目線になりますが、売りたい人、買いたい人双方の参考になれば幸いです。

    新車なのに売却……なにかよからぬ理由がある?

    キャンピングカーイメージ

    住宅でも車でも家電でも、あまりに新しすぎる中古品を見ると「なにか理由があるのでは……?」と勘ぐってしまうもの。

    しかしキャンピングカーに関していえば、単に「別の車が欲しくなったから」というシンプルかつ楽天的な理由が多いようです。

    JRVA(日本RV協会)のアンケートでも、買い替え希望理由のナンバーワンは「使ってみると満足できない部分もあり、より自分に合ったものが欲しくなった」からで、「車自体が古くなった」「装備類や搭載機器類が古くなった」は少数派。

    私が以前の車を売却したのも、「私の使い方には合わなかった」という理由でした。決して車そのものに欠陥があったわけではなく、ニーズにマッチした人の手に渡ればきっと気に入ってもらえるモデルでした。

    ですのでキャンピングカーの中古車市場においては、高年式車は「ワケあり」どころか、狙い目といえるでしょう。

    それではキャンピングカーの買取はどのようにして行なわれるのでしょうか。あくまで私の一例ですが、流れをご紹介します。

    キャンピングカー売却の流れ

    キャンピングカーイメージ

    自動車を売却する際、総合中古車販売店に依頼する、購入したディーラー・ビルダーに依頼する、個人売買するといった方法があると思いますが、私はキャンピングカー買取専門店に依頼しました。

    専門の市場をもっている、つまり活発に売買をしているところなら、装備品などについても共通理解があり、査定や買取がスムーズだろうと思ったからです。結果としてそのとおりでした。

    私の住んでいる地域には専門店はありませんでしたが、すべてオンラインと出張で対応可能。出張に際してこちらが負担する費用はゼロでした。

    キャンピングカーの買取専門店では、全国どこでも出張無料のサービスをよく見かけます。ユーザーの利便性に配慮して……だけではなく、それくらいの経費を上乗せしても「十分売れる」商品だからでしょう。

    全体の手順としては以下のとおりです。当日は自宅で待っているだけで、あっけないほど簡単に売却が終了。個人売買や委託販売と異なり、決まった日に確実に現金化できることはメリットでした。

    1. Webサイトから年式、車種、走行距離などを入力して申し込み
    2. 指示に応じて写真を送付するなど追加の対応
    3. 査定額の提示
    4. 買取(自宅にて車を引き渡し)

    査定で注目されたポイント

    足回りイメージ

    査定のときに注目されたポイント、それは凝った内装でもなく、工夫して選んだオプション品でもなく……ずばり「下回り」でした。

    査定スタッフは買取当日まで車両の状態を直接確認できないため、タイヤ周辺や車両下部の写真を事前に求められ、念入りにチェックしているという印象でした。

    とくに寒冷地を走行した経験のある車は、融雪剤の影響で外観以上に下回りが腐食していることがあります。キャンピングカーとしての価値というよりは、年式や走行距離など「車としての価値」を見られていたと思います。

    私としては、ほぼ新品状態のサイドオーニングや、これまた新品に近いタイヤ、未使用の付属品などいろいろアピールポイントがあったつもりでしたが、残念ながらそれらは定額以上のプラス要素にはなりませんでした。

    それぞれの査定ポイントは社外秘とのことですし、あくまで私の印象なので実際は異なっているかもしれませんが、車としてちゃんと走るか、丁寧に乗っているかが重視された印象です。

    買取金額はどれくらい?

    実際の買取金額はどれくらいになったでしょうか。

    初回車検を迎える前の高年式、中堅ビルダー、走行距離およそ3万kmのバンコン(バンをベースとしたキャンピングカー)という条件で、自分ではきれいに乗っているつもりでしたが、市場でどれくらいのニーズがある車なのかはわかりませんでした。

    査定価格は新車購入時のおよそ6割。わかりやすく仮の数字を当てはめると、たとえば新車で350万円で購入した車なら200万円で売却できたというイメージです。

    では、200万円で買い取った車を、販売店はいくらで次のユーザーへ売却するのでしょうか?

    旧ユーザーからの買取価格に、販売店の利益や経費を上乗せした分が新ユーザーへの販売価格となります。その上乗せ分は100万円ほどでした。

    高額マージンが上乗せされる?

    キャンピングカーイメージ

    キャンピングカーを取り巻くウワサのひとつに、この「上乗せ分」が高すぎるのではないか、というものがあります。おそらく一般の(キャンピングカーではない)車の場合、100万円のマージンは高額といえるのではないでしょうか。

    どうもそこにはキャンピングカーならではの事情がありそうです。

    キャンピングカーには数えきれないほどの装備があります。家具や収納庫や複雑なシート構造、エアコンや冷蔵庫や電子レンジなどの家電、サブバッテリーをはじめとする給電システム、FFヒーターのような独自装備など。

    水もれイメージ

    このような水もれ痕はマイナス評価に…。

    サブバッテリーは使っているうちに消耗しますし、FFヒーターはメンテナンスを怠ると故障します。使い方によっては生活感が出たり、匂いが染みつくこともあるでしょう。私も経験しましたが、ルーフの加工部分から雨もりするなど、びっくりするようなトラブルもあります。

    それらすべての動作確認をし、不具合があったら修理し、隠れた場所までクリーニングをし、販売できる状態にするには相当な手間がかかることが予想されます。

    一説によると、それらのメンテナンス費用をあらかじめ含んだ査定価格になっているというのです。

    私の車の買取当日も、実は水道ポンプが動くか、室内照明が点くか、サイドオーニングがちゃんと展開するかといった事項は一切チェックしませんでした。

    拍子抜けするほどだったのですが「壊れていた場合の修理費も込み」というマージンだと考えれば得心します。

    ただし、消費者の目から見ると「ちゃんと理由のあるマージン」と、「ただ相場に便乗しただけの利益重視のマージン」との区別がつかないという問題はあります。そこはやはり、信頼のおける業者を見つける、ということになるでしょう。

    一般的な注意事項は同じ

    キャンピングカーイメージ

    複数社に見積もりを取る、あらかじめ似た車の市場価格を調べておく、契約後の減額がないことを確認するなど、一般的な自動車売却の注意点はキャンピングカーも同じです。

    上手く使えば、買う人も売る人もWin-Winになれる中古車売買。初めての一台は、入門編として中古車にするという考え方もあります。信頼できる誠実な業者を見つけ、賢く利用していきたいですね。

    私が書きました!
    フリーライター
    SAYA
    グルメ、トラベル、車中泊、クルーズなどの記事を執筆しているフリーライターです。バンコンタイプのキャンピングカーで全国を巡っています。太陽も昆虫も苦手なインドア派ですが、車中泊×観光の組み合わせに無限の可能性を体感中。車を拠点にした遊びの話題をお届けします。

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