当時はインターネットのように便利なものは無かったので、どうやって作ればいいのか、どこで材料が手配できるのかは、本や雑誌に頼るのが普通だったと思うのですが、ある時、私が読んでいた雑誌に載っていたナイフの写真を見て、同じデザインのものを作ることにしたようです。
サイズなども記載されていない1枚の写真だけが頼りだったので、その写真を見て図面を描き、雑誌に載っていた通販で鋼材を購入し、それを加工した後、また通販で焼入れに出し、戻ってきたらさらに磨いて刃を付けてと、完成まで結構な時間を要していたように思います。ただ、出来上がったナイフをみると、なかなかいい感じに仕上がっていたので、ちょっと感動したのを覚えています。
このナイフ作りの中で私が協力したことといえば、グリップ部分の革のワッシャーの材料として、中学時代に使用していたカバンを提供してワッシャー状に切り抜いたこと、歪んだ刻印を打ったこと。あとは革のシースを作ったことです。(この写真では分かりにくいですが、私が作ったシース、実は刃が収まる向きがサウスポー仕様になっています。左利きの人は身近にいないのに…。)
そんなナイフですが、あくまでも素人が趣味で作ったものなので、刃厚は厚めの仕上がりになっており、正直細かい作業には向いていません。また、基本的にバイクでのデイキャンプ派の私にとっては、本当はもう一回り小さなナイフがベスト。にもかかわらず、結局のところ今もバトニング専用のナイフとしてガンガン愛用しています。
今では製作者の父も高齢となり、一緒にこのナイフを使う機会はもうないだろうと思いますが、これからも私が元気でいる限り、これまで以上に使い倒して一緒に歩んでいくつもりです。
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
yassさん
3年ほど前に大型から原付二種をメインにしたところ、バイクの楽しさを再発見してしまったアラフィフです。
主にバイクでのラーツーやデイキャンプ、たまに釣りって感じです。