高さに工夫があるそうだ。低すぎると客室が丸見えで落ち着かない。かといって、高すぎても集落に住んでいる感じが出ない。そこで、人の往来がわかるくらいの高さに設計したそうである。
毎週末に焚き火台を使って焚き火をしていた私は、消し炭を使った着火法を思いついた。
焚き火台に前回の消し炭をあける。消し炭の中から軽くてもろく、すぐに燃え尽きてしまうような消し炭にマッチ一本で火をつける。これを起点にして焚火台に燠を作っていくのだ。これが、『001 焚火着火の極意はズバリ「〇〇を作ること」』で紹介した方法であり、今回の「星のや竹富島」旅行に結び付いたわけである。
実は、グックを野面積みにするのには、意味があった。
グックを野面積みにするのは、すき間を作るためである。台風の暴風に立ちはだかるのではなく、風を逃がす工夫なのだ。それが、結局、石垣を守り、ひいては家を守ることになるのである。自然の力には逆らえない。どのように力を逃がすのか。それが、グックの野面積みである。
この「抜く技術」は、先人の知恵である。
地域の川にある「霞堤」という史跡にも見られる。あえて堤防を切っておいて洪水の時にそこから水があふれるようにしてあるのだ。洪水の力を弱める働きがある。
※こちらの記事は過去の読者投稿によるものです。
一弛庵さん