ホームセンターなどで普通に買えるチェーンソー。見よう見まねでもエンジンをかければそこそこ扱え、最初はよく切れるので、なんとなくマスターした気分になる。
「自己流はよくないです。チェーンソーの構造や原理を知らないまま使うと大きな事故につながりかねませんし、作業能率も上がりませんよ」
こう語るのは森林整備の会社を経営する久米歩さんだ。
チェーンソーはパワフルだがデリケートな機械。扱いを誤ると、すぐに故障してしまうという。
「ごく基本的なことですが、おろそかにしている人が多いのがオイルの混合比。2ストロークエンジンでは、ガソリンに混ぜるオイルがエンジン内部の潤滑と冷却を担います。オイルは種類によりガソリン25に対して1とか50対1という指定比率がありますが、指定よりオイルが少ない状態で使い続けるとオーバーヒートする危険があります。要注意なのは夏。スーブ用の薪などを長時間切り続けると、放熱が追い付かなくなります」