もし、私だけのナイフを持てたなら……。
「アウトドアナイフって、憧れるけど、刃が鋭そうで怖い」
「初心者の私にはまだ早いかな 」
そんな風に思われているキャンプ初心者の方はいませんか?
確かに刃も鋭く、ごついイメージがあり、少しとっつきにくいですよね。
でも包丁はどうでしょう?
初めての時は少し緊張したけれど、慣れてしまえば何てことないですよね。
アウトドアナイフもそれと同じです。
そこで今回は、キャンプ初心者の女性に向けた、アウトドアナイフの選び方を紹介します。
アウトドアナイフとは
はじめに、アウトドアナイフについて簡単に説明します。
アウトドアナイフとはキャンプなどのアウトドアシーンで使うナイフのことをいい、大きく3種類に分けられます。
- シースナイフ:持ち手と刃身が一体化しているシース(さや)付きナイフ。
- フォールディングナイフ:折りたたみ可能なコンパクトナイフ。
- ツールナイフ:ナイフの他にハサミや缶切りなどの、日常に役立つツールが一本にまとまったナイフ。
また、刃の素材には大きく2種類あり、それぞれ特徴があります。
- カーボンスチール:素材自体が硬いため、鋭い切れ味を持つ。
- ステンレス:扱いやすく、錆びにくい。
自分に合ったナイフを選ぶために
まずは目的を考えましょう。
キャンプでナイフを使う目的は大きく、調理用と、ブッシュクラフト用に分けられます。
一本のナイフで全て使いこなせれば良いですが、衛生面を考えると用途別にナイフを分けたほうが望ましいです。
ナイフの用途
ナイフの用途別に、それぞれ3つずつポイントをあげます。
調理用の場合
(1)ナイフの種類
キャンプでの調理は、テントサイトや洗い場など、場所を変える事があります。そのため、手軽で持ち運びしやすいフォールディングナイフや、果物を切る程度であれば、ツールナイフがおススメです。
また、最近では有名アウトドアブランドから調理専用のナイフも出ているので、調べてみるのも楽しいですよ。
(2)刃の厚さ
薄くシャープなものを選びましょう。薪割りをするような分厚い刃でも食材は切れますが、きれいに切れずに食材を割ってしまう事があります。
(3)刃の素材
調理用の場合、水に濡れる事が多くあります。こまめにメンテナンスをしないと錆びる可能性があるため、錆びにくいステンレス素材の刃がおすすめです。
ブッシュクラフト用の場合
ブッシュクラフトとは、自然のなかで得られる素材を使って生活する技術のことをいいます。ナイフで小枝を削るといった比較的簡単な事から、薪作りまで、ナイフの用途は様々です。選ぶ時のポイントは、以下の3点です。
(1)ナイフの種類
ブッシュクラフトはナイフに大きな力が加わります。そのため、刃からハンドル(持ち手部分)までしっかりと固定されている丈夫なシースナイフを選びましょう。特に、本格的に薪割りを行なう場合は、フルタングのものが最適です。フルタングとは、刃の金属部分がハンドルの最後までつながっているものをいい、一番頑丈な作りとなっています。
(2)刃の厚さ
刃に加わる力が大きい場合ほど、分厚いものを選びましょう。
(3)ハンドルの持ちやすさ
ブッシュクラフトは、ハンドルをしっかりと握るため、持ちやすさも大切です。グローブをした状態でもしっかりと握れるナイフにしましょう。
ナイフの選び方
用途別ポイントを押さえたら、さっそく自分の手に合ったナイフの選び方を見ていきましょう。
1.刃は手の大きさに合わせる 。
刃が大きすぎると、作業しづらく、危険も伴います。目安は手のひらサイズ (下の写真参照)。大きくても、刃の全長が軽く広げた親指までの長さのナイフを選びましょう。
2.持った時のハンドルの感覚と大きさを確かめる。
素材によりますが、ハンドルを握った時、きちんと手にフィットするものを選ぶと扱いやすくなります。太すぎたり細すぎたり、手に合わないものはうまく力が入らないので避けましょう。特に、比較的手が小さい女性は気をつけたい点です。
3.持った時の重さと刃のバランスを確かめる 。
初めて手にした時、重いと感じるナイフはやめましょう。刃とハンドルのバランスが自分に合わないため、作業がしづらくなります。
4.持ち運びのしやすさをチェックする。
持ち運びを考慮して、ケースはしっかりしているかなどもチェックしましょう。
小さなお子さんがいる場合、気をつけていても、どこでナイフが子どもの手に触れるか分かりません。子どもが簡単にナイフを使えないよう、ロック機能やカバーがあることが望ましいです。
5.好きなデザインを選ぶ
私だけの初めてのナイフ。スペックも大切ですが、キャンプ時間がもっと楽しくなるよう、持っているだけでワクワクするようなナイフを選べると良いですね。
より自分のものにするために
私だけの1本を手に入れたら、手を加えてみるのもよいですね。パラコードや、ファイヤースチールをつけてみたり、木のハンドルなら、オイルを馴染ませて味を出してみたりしましょう。オリジナル感が出て、愛着が湧いてきますよ。
アウトドアナイフの注意点
愛着がわくと、持ち歩きたくなる気持ちが出てくるかもしれません。
でもナイフに関する法律があるのをご存じですか?
刃渡りが6cmを超えるナイフについては、銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)で、「何人(なんびと)も、業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない」という決まりがあります。
違反した場合は2年以下の懲役、または30万円以下の罰金が課されます。
また、刃渡り6cm以下のナイフであっても、軽犯罪法で「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者は、拘留又は科料に処する」と定められています。
「正当な理由」とは、購入して持ち帰る時や、キャンプで使う目的でキャンプ場に向かう時などです。「からまれると怖いから」などと防犯や護身用で所持する事は、「正当な理由」には当たりません。
また、「正当な理由」があっても、車に置きっぱなしにしたりしておくと、違反になりることもあります。ナイフを持ち運びする場合は、バッグなどに入れて保管し、使い終わったら片付けることを忘れずに行ないましょう。
6cm以下のナイフやカッターナイフでも、場合によっては軽犯罪法違反となる恐れがあるので、所持の際は注意が必要です。
Myファーストナイフのまとめ
いかがでしたか?
選び方のコツさえわかれば、ナイフもグッと身近に感じられませんか!?
お気に入りの一本ができたら、キャンプでできることも増えるはずです。
ワクワクが止まりませんね!
ぜひMyナイフを持って、気持ちいい青空の下、思い切りキャンプを楽しんでくださいね。