1年がかりの手前味噌もいいが、発酵時間が短い白味噌なら、1か月もすれば味わうことが可能。子供でも達成感を得やすいので、山田家では息子大地くんの担当。作り方を読んで、家族でトライしてみては?
2週間で完成!っかんたん白味噌の作り方
教えてくれたのは…
「食べごと研究所」主宰・山田奈美さん
雑誌やWEBなどで発酵食や薬膳レシピの提案や解説を行なう。神奈川県葉山のアトリエ「古家1681」では発酵教室などワークショップも開催。著書に『菌とともに生きる発酵暮らし』(家の光協会)。
材料 (仕上がり約1kg 塩分9%程度)
米麹(生)…600g
大豆…200g
塩…90g
*乾燥麹を使う場合は、300㎖ぐらいの水で30〜40分ぐらいおいて戻して使う。
白味噌の作り方
1 大豆はたっぷりの水(分量外)でひと晩浸水しておく。
2 水を替え、たっぷりの水(分量外)で柔らかく茹でる。
3 米麹と塩を混ぜて塩切り麹を作る。
4 大豆を潰し、塩切り麹を加えてよく混ぜ合わせる。
5 パサつくようなら茹で汁を加え、まとまりやすくする。
6 団子状に丸めて、空気を抜くように容器に投げ入れる。
7 一段投げ入れたら空気を押し出すように表面をぎゅっと押して平らにならす。同じようにすべての団子を投げ入れて平らにならす。
8 表面にラップをし(ビワの葉やハランで覆ってもいい)、でき上がりの2割程度の重石をして冷暗所に置く。
ちょっと甘めの白味噌です
他の味噌と違って塩分量が少ないので、少量作って、冷蔵庫で熟成させる。でき上がってからすり鉢などですると、滑らかな食感に。
山田家定番の味噌は他にも3つ
手前味噌を仕込み始めて18年。定番は玄米麹と麦麹をミックスした合わせ味噌と白味噌。その年によって麦味噌や豆味噌が加わる。
豆味噌
米を使わず、豆麹で仕込んだ味噌。1年から3年発酵させる長期熟成の赤味噌で、加熱するとこうばしいので、麻婆豆腐におすすめ。
麦味噌
米麹の代わりに麦麹を使った味噌で、中国四国、九州地方が中心で作られる。甘めで香りが高いので、料理の仕上げに使うと特徴が生きる。
玄米麹と麦麹の合わせ味噌
山田家のベースの味噌。毎日の味噌汁や炒め物など、何にでもマルチに活躍。白米麹で作るより、濃厚で栄養価の高い味噌に仕上がる。
(BE-PAL 2022年3月号より)