3才児の子供達と大きな公園へ遊びに行きました。今日のテーマは「宝探し」と称してとにかくなんでもお気に入りの”秋の気配”を拾うことにした。
子供達に設定したルールは3つ。
1 自分が「かっこいいな、すてきだな、かわいいな」など、気に入ったと思ったらなんでも袋に入れる
2:葉っぱは葉っぱでも、模様や色、穴あき具合などをよく見て、お気に入りの1枚を探す
3:友達が見つけたものと同じものが欲しかったら、あった場所を友達に聞いて自分で取りに行くこと
スーパーの袋を持った子供達は、公園中を縦横無尽に駆け巡った。転ぶ子、泣く子、発見したものの取り合いをする子、黙々と探す子、吟味しすぎてなかなか袋に宝物が集まらない子など様々。そんな中でも共通しているのは、みんなものすごい集中力と獲物を追うハンターの目になっているということ。
この宝探しの面白いところは、はじめはなんとなく好きな色、形、大きさなどで宝を袋に入れていたのが、次第に個人個人のこだわりが出てくること。それだけに、自分にフィットした宝を見つけた子供達は、より目を輝かせて報告をしてくれる。
「先生!見て俺のこの葉っぱ。穴がカマキリの顔みたいでかっこいいでしょ!」
「ここ触って!モフモフしていてとっても気持ちいいの」
「この臭い美味しそうだよ」
など、宝の選定は次第に互換をフルに使って探した宝物を報告してくれる。これらは、今日この場でそれひとつしかない奇跡の出会いの一品だ。それだけに僕たちがどのように反応してあげるかが大切になる。
通常であれば、「そうだね!」「いいね!」など、単純返答になりがちだが、できればより具体的にその子が見つけた宝物の良さを話しながら褒めてあげたい。そうすることで、子供達は先生から共感を得られたことでより宝物を見つけたことに達成感や自己肯定感を見いだすことが出来るのだ。
宝物をたくさん手に入れた子供達。先生達曰く、結果的にいつものお散歩の何倍もの距離を歩き、走ったそう。目的遂行のためのモチベーションは、子供達の疲れさえも吹き飛ばしてしまうのだ。自然の素敵なところを見つけ、楽しみながらどこまでも遠くまで歩く。これはまさしくロングハイカー育成の第一歩かもしれない!
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長谷部雅一
アウトドアプロデューサー。
アウトドアイベントの企画・運営を手がける「Be-Nature School」スタッフ。人と自然をつなぐインタープリターとしても活躍中。
著作に『ネイチャーエデュケーション』1300円+税 みくに出版