身近な道具で「ミニマム燻製」が作れるぞ!ソロキャンの密かな楽しみ見〜っけ
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    2023.09.01

    身近な道具で「ミニマム燻製」が作れるぞ!ソロキャンの密かな楽しみ見〜っけ

    室内外問わず人気の燻製ですが、専用のギアがないと…、な〜んて思っていませんか? 
    じつは身近な道具で簡単に、あのスモーキーな世界を味わえちゃうのです!!

    遊び気分で燻製を楽しもう!

    燻製は、食材に木材を燃やした煙をかけて、特有の風味と保存性を持たせたもの。

    「煙を発生させるには熱が必要。なので、器には必然的に熱に強い素材が必要ですが、あとは煙さえ閉じ込められれば、燻製ができちゃうんですよ」

    とは、DIYからアウトドア料理まで、クラフト関係ならなんでもおまかせの長谷部雅一さん。大掛かりな装置で豪快に楽しむ燻製もいいが、今回はソロキャンプで楽しむミニマム燻製を伝授してもらった。

    「燻製は遊びですから。実験的に楽しみながらやりましょう。ソロキャンなら失敗しても見ている人がいないわけだし(笑)」

    とはいえ、ミニマムに仕上げるにはポイントがいくつかある。

    「まずは煙が溜められること。高さがあるほうが煙も対流するので、ある程度の高さが必要」

    器が小さいので燻煙材は基本、チップを使用。器も食材も水分をしっかり取っておく。

    「水分が付着すると酸っぱくなっちゃいますから」

    長谷部さんが用意したのは、キャンプでもおなじみのシェラカップに飯盒から、空き缶にポンプ(⁉)まで。

    「最初はシェラカップで作ったタラコ燻製をつまみにビールで乾杯。で、2、3本飲んだら、その空き缶使って燻製機を作るでしょ。でもってハードリカーに替えて、味の濃い燻製作りながらチビチビやる。いや〜幸せ」

    で、このポンプの行方は?

    「ふふん。今までのは食材に火を通しながら煙をかける熱燻でしたが、これさえあれば、冷燻が楽しめるという、秘儀・スモークディフューザー!」

    熱を加えず煙だけかけるという、レストランでも流行りのアレですね!! 

    「あくまで実験、ですから」

    その効果はいかに! 興味のある方はぜひ、お試しあれ。

    ITEM 1  チョイつまみに!

    "シェラカップ"2個使いでチビチビおつまみ燻製

     

    シェラカップ2個、100均の焼き網、BBQ用の厚めのアルミホイルを用意。

    シェラカップ2個にアルミホイルを敷く。縁まで覆い、余った部分は切り落とす。

    片一方の底にチップを敷き、焼き網をのせる。底が隠れる程度でOK。

    食材をのせ火にかける。煙が出てきたらもう片方でフタをし色付くまで燻製する。

     

    ITEM 2 横置きがポイント!

    "飯盒"の形状を逆手にとったピザ窯型燻製機

    飯盒、水切り網(飯盒よりやや大きめ)ペンチ、BBQ用の厚めのアルミホイル。

    飯盒の内側にアルミホイルを敷き、飯盒に合わせ網を曲げる。

    飯盒の凹みのないほうを下にし、チップを入れ食材をセット。

    火にかけ、煙が出てきたら軽くフタをする。

    熱がこもるので、溶けやすい食材は避ける。少しおいてから頂く。

    ITEM 3  無風時に最適

    "空き缶"ジョイント燻製機なら長物食材もへっちゃら

    350㎖の空き缶3つ、食材を掛けるための針金、カッター、ニッパー、缶切り。

    左からA B C

    空き缶を切り、A上あり底なし、B上下なし、C上なしに。

    下からC→B→Aの順ではめ込み、なるべく真っすぐになるように調整。

    Cの中にチップを入れ、Aに食材を吊り下げた針金を通し、プルタブに引っ掛ける。

    ストーブに網を乗せて缶を置き火にかける。色付くまで弱火でじっくり燻製する。

    ITEM 4   冷燻の秘密兵器!

    "風船用ポンプ"で流行りのスモークディフューザーを楽しむ

    ダブルアクションポンプ(100均で購入)、密閉保存袋、ボトル型空き缶。

     

    保存袋にトレーにのせた食材を、缶にチップを入れ火にかける。

    後ろから吸い込める形が◎

    煙が出てきたらフタをのせて煙を溜め、少し経ったらフタをはずしポンプで燻煙を吸う。

    吸った煙を保存袋の中に注入し、膨らませる。食材は重ならないように広げておく。

    10〜15分おく。香りが薄ければ再度煙を注入。香りだけ楽しみたいお刺身にも最適!

    燻され具合はお好みで!

    ミニマム燻製の極意

    その1 煙が閉じ込められる容器ならイケる

    その2 煙が全体に回るような構造を考える

    その3 食材も器も水分をしっかり取ること

    その4 熱で溶ける食材は避けるのが無難

    教えてくれたのは…
    アウトドアディレクター長谷部雅一さん

    ネイチャーインタープリターでもあり、自然教育にも力を入れている。著書に『プロが教える親子キャンプ読本 アウトドアで子どもの感性を楽しく伸ばす』(メイツ出版刊)など。

    ※構成/大石裕美 撮影/山本智

    (BE-PAL 2022年4月号より)

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