はじめてのファミリーキャンプ、具体的には何を持っていくとよいのでしょうか? キャンプ道具一式って、どのくらいの装備が必要なんでしょうか? ファミリーキャンプの達人・牛田浩一さんに、キャンプに出かける時の「持ち物チェックリスト」を作ってもらいました。
子供たちが楽しく遊べるように道具を選んでいます
「ファミリーキャンプというからには、子供たちが快適に過ごし遊べるスペースをいかに確保してあげられるか…が大切です。例えばテントは通常のドーム型も良いんですが、今回のチェックリストではインナーを合わせるとツールーム的に使えるシェルター『オガワ/ツインピルツフォークT/C』を選びました」(牛田さん)
前面を開放すればタープにもなり、さらに大型のツールームテントと違ってひとりで設営できるのもポイントだそう。
「設営に手間取ると子供から目を離す時間が長くなります。ひとりで短時間に設営できる道具を意識的に選んでいます」
春や秋のキャンプでは朝晩の冷え込みで子供たちが寒いと訴えないよう、しっかりとした防寒対策も重要だと牛田さんはいう。
「冬用のシュラフやダウン入りのテントシューズ、焚き火で暖を取る場面で安心な難燃ブランケットなど、先回りして出しやすいところに準備しておくと、酔っぱらっていても慌てないでいい(笑)。水筒に常時お湯を用意しておくことも心がけています。飲んだり洗い物用ですね」
では、牛田さんの個人的な趣味としては、どんな道具にこだわっているんでしょうか?
「ミリタリーテイストが好きなので全体的にカーキやベージュのアイテムが多いです。どうしても生活感が滲み出るティッシュやトイレットペーパーもカモフラ柄のケースなどで覆ってしまえば雰囲気が全然違いますから。そこ、僕的には重要です!」
ファミリーキャンプの持ち物チェックリスト
◎必携アイテム ○あると快適 △ワンランク上のファミキャンに!
※( )内の商品は牛田さんの愛用品
- □テント〔シェルター&インナー〕 ◎
(オガワ/ツインピルツフォークT/C、ハーフインナー) - □ガイラインセット〔張り綱〕 ◎
- □シェルター用ポール ◎
(テンマク/デュラスティック) - □コット ○
(オガワ/ハイ&ローコット) - □マット ◎
(サーマレスト/Zライト) - □水切りスタンド △
- □ ベンチ ○
(クオルツ/ベンチ) - □ ダウンシューズ ○
- □難燃ブランケット ○
- □収納ボックス ○
- □クーラーボックス ◎
(シアトルスポーツ/ソフトクーラー) - □ペグセット ◎
- □シュラフ〔寝袋〕 ◎
(オガワ/ナンガシュラフL) - □ジャグ〔水タンク〕 〇
(ミンテージ/ウォーターポットエレガント) - □ゴミ箱 △
(オレゴニアンキャンパー/トラッシュBOX) - □チェア ◎
(ヘリノックス/タクティカルチェア) - □ハンモック △
- □シンク △
(シアトルスポーツ/キャンプシンク) - □テーブル ◎
(ブルーリッジ/ボイジャーテーブル) - □湯沸かし用ストーブ〔バーナー〕 △
(MSR/ウィンドバーナー) - □保温保冷ボトル ○
(スタンレー/クラシックボトル) - □鍋&テーブルウエアセット ○
(MSR/フレックス4 システム) - □調味料(オイル類など瓶モノ) ◎
- □スパイスセット △
- □調理用具セット ◎
(MSR/アルパインDXキッチンセット) - □ストーブ&燃料 ◎
(SOTO/ST-310、CB缶) - □キッチンペーパー ◎
- □ドアストッパー 〇
- □スキレット △
(ロッジ/スキレット) - □ホットサンドクッカー △
- □トイレットペーパー ◎
- □ティッシュペーパー ◎
- □ラック ○
(ユニフレーム/フィールドラック) - □ナタ ○
(TEPPA/守門) - □ポンプ付き火吹き棒 ○
- □焚き火台と火ばさみ ◎
(ベルモント/TOKOBI、ULhibasami) - □速乾タオル ◎
- □ファーストエイドキット ◎
- □ガストーチ 〇
- □ヘッドランプ ◎
- □ランタン ◎
(SOTO/虫の寄りにくいランタン) - □LEDランタン ◎
(ベアボーンズ/ロードレイルランタン) - □グローブ ◎
(グリップスワニー/G-1)
牛田さんのキャンプこだわりアイテム
難燃ブランケット
着火、延焼しにくいオレゴニアンキャンパー「ファイヤープルーフブランケット」。焚き火の近くでも安心して使うことができる。
ドアストッパー
100均で購入できるドアストッパーが牛田キャンプの必需品。凹凸のある地面にテーブル等を設置する際、絶妙な調整具合でフラット出しできる優れ物。
ポンプ付き火吹き棒
子供が火おこしを手伝う場合、熱源から距離を取れる伸縮性の火吹き棒が安全。写真はベルモント「焚き火ブロウパイプ ポンプ付き」で、ポンプも付属。
キャンプを楽しむコツ
1 旬の野菜が盛り沢山!現地で旬なものを手に入れよう
道中でそのエリアの旬の新鮮野菜を買い求め、料理に取り入れるのはキャンプの醍醐味。道の駅や産直は品ぞろえが豊富!
2 日本全国いいお湯があります!地元温泉で体を暖めよう
温泉が近いキャンプ場を選ぶ……という人もいるほどキャンプと温泉は密接。日没後まだ冷え込む春は体を一度温めると夜が快適に。
3 日中は暖かい!ハイキングや散策で生命の息吹を感じよう
キャンプに来たからといって一日中キャンプ場にいる必要もない。近隣の低山や里山に散策に出かけ、自然の息吹を体で感じよう!
初心者はココに注意!
日中は暖かくても朝晩の冷え込みに注意! 防寒の用意を
山間部や標高の高い場所ではたとえ初夏でも夜は肌寒い。子供は大人より寒さに弱いので、冬並みの防寒具を用意しておきたい。
風が強いことが多い!風対策をしよう
季節の変わり目に吹く強い風などでテントが飛ぶトラブルも多い。ガイラインとペグでしっかりテントを固定して。
愛車の収納状態拝見!
2016年式デリカD:5が牛田さんの愛車。活動がら車中泊が多く、荷室はイレクターを組んだ上にベニヤ板を張った2段構造。道具の多いファミリーキャンプでは上段のベッドスペースも道具の運搬に大活躍。
※構成/福瀧智子 撮影/岡野朋之 (BE-PAL 2022年4月号より)