みなさま、こんにちは。フォトライターの矢野直美です。
私たち鉄道好きにとって、とても気になる存在なのが「自分と同じ名前の駅」です。そしてこれは、会話を紡ぐうえでのちょっとしたポイントでもあります。
初対面やまだそれほど親しくない方と旅先や仕事などでご一緒するとき、「自分と同じ名前の駅はありますか?」とたずねてみます。ここで「あります!」と嬉しそうにおっしゃる方は、100%に近い確率で鉄道好き。もしくは鉄道旅に好意的な方。「ありません」と答えられる方も、鉄道好きの方がほとんどです。
そもそも、自分と同じ名前の駅があるかどうかは、人生において大した問題ではありません。言ってしまえば、どうでもいいこと。そんなことは考えないですし、意識もしない。だから質問されても「…え?」「…は?」と言葉に詰まってしまうのが普通です。
つまりここで「あります!」や「ありません」と答えるのは、自分と同じ名前の駅があるかどうかを調べたことがあるということ。それは鉄道好きならではというもの。「自分と同じ名前の駅」があるかないかが気になって仕方ないのです。
もちろん、矢野直美、の名を持つ私も気になります。
広島県のJR呉線には「矢野駅」があります。
目で見る駅名はもちろん、車内アナウンスの「停車駅は矢野」「次は矢野」という日本語や英語の案内にも気分が上がります。
そして矢野駅のあるJR呉線は美しい海岸沿いを走るローカル線。観光列車「etSETOra(エトセトラ)」も運行しています。
半袖で身軽に旅ができる季節が近づいていますね。感染対策をしながら、鉄道に乗って、太陽や緑や山や海に会いに行きたいです。
そして、お時間のあるときなどのちょっとした息抜きとして、「自分と同じ名前の駅」を探してみてください。意外に面白い情報が見つかるかもしれませんよ。
- JRおでかけネット「etSETOra(エトセトラ)」
https://www.jr-odekake.net/railroad/kankoutrain/area_hiroshima/etsetora/
国内外を旅しながら写真を撮り、文章をつづる「フォトライター」。鉄道旅をこよなく愛することから「元祖・鉄子」の愛称でも呼ばれる。写真作品とエッセイを発表しながら、さまざまなメディアで活動。講演会やフォトコンテストの審査員も務める。著書多数。電子書籍に、BE-PALの連載をまとめた『おんなひとりの鉄道旅』、写真集『汽車通学』、『北海道 幸せ鉄道旅』、『鉄子の旅写真日記』、『日本の鉄道 車窓絶景100選』(共著)。