最近良く耳にする「プラスチックから木材に変更しました」という言葉。果たして、それは本当に地球環境にとって優しいことなのでしょうか。
株式会社ペノン 代表取締役 長岡美千子さんがその疑問を追求し、一つの答えとして開発したのがエシカルな木製ボールペン「PENON(ペノン)」。なんでも、使えば使うほど森林は増え、地球上のCO2を吸収すると言います。なぜPENONを使うと森林が増えるのか、その秘密を紐解きます。
秘密は「PEFC認証」。持続可能な森林で育った木材を使用
PENONは「未来を書き換えるペン、PENON」をコンセプトに、2021年4月グラウンドファウンディングから販売をスタート。2021年9月には一般販売を開始し、現在では公式ECサイトのほかロフト、東急ハンズ、紀伊國屋書店などで購入できます。
PENONの大きな特徴が「PEFC認証」を受けた森林で育った、カリフォルニア産のインセンスシダーというヒノキ科の木材をペン軸に使用していること。PEFC認証は国際的な森林認証制度で、持続可能な森林経営を行なっている森林を認証するシステムです。その認証を受けた森林では伐採した本数以上の植林が約束されており、例えば10m×10mに生息している木を5本伐採した場合、平均して約5倍の25本の植林を実施(樹種や環境によって変動あり)。そして採光や木の生育を助けるために樹齢15年や樹齢30年で間伐が行なわれ、そういった間伐材もPENONに使用されています。
また、森林はCO2を吸収すると知られていますが、実は樹齢20年前後をピークに、樹齢が長いほどその吸収量は減少。もし高齢化が進んだ森林を放置した場合、CO2吸収量が下がるのです。そのため、樹齢50年頃まで成長した後は伐採し、新たな木を植えることが地球上のCO2を吸収することに繋がります。そういった適切な管理を行なっている森林で育った木材を使用しているのが「PENON」。私たち消費者はPENONを購入することで、持続的な森林経営を応援できるのです。
替え芯はリサイクルでき、パッケージにも一工夫
PENONでは脱プラスチックの取り組みも行なっており、商品パッケージの素材には森林認証紙を採用。しかし誰にでも手に入れられる価格も追求した結果、替え芯はプラスチック(ポリプロピレン)も使用しています。ただし、ここでも一工夫をしているのがPENON。替え芯を購入するとそのパッケージが「回収用封筒」となっており、使い終わった替え芯をその封筒に入れ、切手不要でポストに入れるとPENONに返送されます。その後ステンレスは溶かして再利用され、プラスチックは再生燃料RPFの素材へとリサイクル。再生燃料RPFはCO2の排出量が少なく、石油や石炭の代替燃料として注目されています。
ほかにない見た目のパッケージにも遊び心が隠れています。開封し組み立てると、パッケージが「ペン立て」に変身!ゴミを減らしつつ、デスクを整理しきれいに並べられる素敵なアイデアです。
おしゃれなラインナップ。8月には名入れサービスも開始
ラインナップは胸ポケットに入れた時におしゃれな「メガネペン」や「ネクタイピン」といった定番品から刺繍作家・hinakaさんとコラボレーションした「hinatelier(ヒナトリエ)」シリーズなど、魅力的なものばかりです。2022年6月8日(水)には「hinatelier」シリーズからシマエナガ・キツネ・クマの新作が発売。構想から完成まで約4か月かけた、hinakaさん渾身の刺繍です。木製の温かみのあるペン軸とともに、愛らしい動物の姿に癒されます。
PENONは大量消費ではなく、その人のお気に入りとして使い続けてもらうことも目標。2022年8月から公式ECサイトより名入れサービスも開始し、名前やメッセージを入れて自分だけのオリジナルペンを作成できる予定です。贈り物にもおすすめ。
ただ単純にプラスチックの代替品としての木材、というわけではなく、サステナブルな木材を使用した「PENON」。アウトドアだけでなく会社のデスクや自宅でも、木の温もりを感じてみてはいかがでしょうか。
・PENON
https://penon.co.jp/