南東アラスカの旅1
米国のアラスカ州の中で、その細長く突き出た形状から「パンハンドル」(フライパンの取っ手)とも形容される、南東アラスカ。太古の昔からの氷河の浸食によって作り出された無数の島々と入り組んだ海岸線は、広大な温帯雨林(トンガス国有林)に覆われていて、今も豊かな自然を残しています。今回は、この南東アラスカの地を旅したときのレポートをお届けします。
写真の鳥は、ハクトウワシ。魚を主食としていて、南東アラスカの海沿いの場所ではよく姿を見かけます。アメリカの国鳥でもあるだけあって、精悍な顔つきですね。
東京から飛行機を乗り継いで、降り立った最初の街、ジュノー。アラスカ州で一番大きな街はアンカレジですが、州都は実はこのジュノーなのです。人口約3万1000人、ガスティーノ海峡に面したこぢんまりとした街の背後には、深い森に覆われたロバーツ山が迫っているのが見えます。このロバーツ山には、街からトラムに乗って山頂まで上がることもできます。
今回、ジュノーの街で泊まったのは「アラスカン・ホテル」という宿。1931年に建てられた、米国の史跡リストにも登録されている由緒あるホテルです。古めかしい造りが、何とも言えない風情を醸し出しています。同じ建物の1階には昔ながらのバーが入っていて、夜中までにぎやかな声が部屋まで聞こえてきていました。
■アラスカン・ホテル
http://www.thealaskanhotel.com/
街の中に何軒かあるコーヒーショップ「ヘリテージ・コーヒー」は、朝早くから営業していて、自家焙煎のコーヒーのいい香りを街角に漂わせています。出勤前の街の人々が入れ替わり立ち替わり訪れて、店員さんとにこやかに言葉を交わしていました。
■ヘリテージ・コーヒー
http://www.heritagecoffee.com/