南東アラスカの旅3
片道約3時間のトレッキングを経て、ついに目の前に現れた、メンデンホール氷河。ここでちょっと休憩して、持参していた携行食で軽くおなかを満たしたあと、さらに近づいて、青い氷塊の上に登ります。
氷河から流れ出る冷たい水流を渡渉して、土の斜面を越え、氷河の端に取り付きます。
ヘルメットをかぶり、腰にハーネス、靴にはアイゼンを装着。体の重心を低く保ち、ストックで体のバランスを取りながら、メンデンホール氷河の上を歩いていきます。周囲には、巨大な青い氷のひだが、幾重にも折り重なるようにそそり立っています。こんな場所に人間などがいてもいいのだろうか、と思ってしまうほど、現実離れした光景です。
足元には、アイゼンさえ簡単には刺さらないほど、カチカチに凍りついた氷が。油断して、つるっと滑って転んでしまうと、どこまで滑り落ちていくかわからないような場所もあるので、一歩一歩、注意深く足を運んでいきます。