サウナは山間にも存在する。
今回ご紹介するのは、木のぬくもりが心地いいアウトドアサウナ。
廃校を利活用した施設にある、とっておきの空間だ。
山間の隠れ家的サウナで森の恵みを五感で堪能
ノスタルジックな気分に浸りつつ、木造の講堂の前を通り抜けると、その雰囲気に溶け込むように、煙突を突き出した小屋「谷のサウナ」が現われる。
「温まってるからすぐ入れるよ」
と声をかけてくれたのは、「谷のサウナ」を運営するシモノロ・パーマネント代表の植本修子さん。予約した時間に合わせ、だるまストーブに火を入れ、あらかじめ温めておいてくれるのだ。もともとは廃校をシェアハウスのような宿泊所として利活用するため、2018年の夏にオープン。その1年後に「谷のサウナ」が仲間に加わった。
「大工担当の西さんが材料集めからはじめて、薪割りしつつ2か月かけてセルフビルドした力作。あ、薪は自分で足してね」
扉を開くと熱気がブワッと顔にかかり、同時に心地いい森の香りに包まれる。マツやクロモジなどをストーブで煮出すことで、天然ハーブの香りと熱いスチームのミストを浴びることができるのだ。パチッパチッと爆ぜる薪。燃え盛る炎を眺めつつ、森の香りと熱気にじんわり浸っていく。まさに五感で感じるサウナ。十分温まったら、裏手の清流でカラダを冷やす。このえもいわれぬ爽快感を味わいたく、何度も行き来を繰り返すのだ。
だるまストーブでハーブを炊き出すスチームサウナ
廃材を再利用したサウナ小屋
独自のワークショップも開催
キャンプもOK!廃校を利用した宿泊施設で1日まったり
サウナ―小倉も体験してみた!
「サウナにデトックス効果はないというのが定説。だがこの薬草ロウリュの蒸気と香りには、その定説を覆す爽快さを感じざるを得ない。草木、火、水に感謝を覚えるサウナだ」(本誌カメラマン&サウナー・小倉雄一郎)
シモノロパーマネント
※構成/大石裕美 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2022年6月号より)
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